あらすじ
バークレーの街歩き。ブルックリンハイツのレモネード。吉田健一、庄司薫、モーム、啄木。ボタンダウンとギター、ラスクに1ドルコーヒー…。「この本のなかに(略)あるのはすがすがしい肯定。それはつまるところ、世界への肯定である」(解説より)。中目黒の古書店店主にして、『暮しの手帖』編集長の著者が、「僕の旅の日々、その歩き方、愛し方」をつづったとびきり爽快な一冊。
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Posted by ブクログ
中目黒古書店「カウブックス」の店主にして「暮らしの手帖」の編集長松浦弥太郎。
古本屋の社会的地位をぐっと持ち上げたパイオニア的存在。
男性だし、年下だし…とちょっと小ばかにして、教訓めいた言葉にも耳を貸すつもりなかったけど、いやなかなかいいじゃん、この人。解説の光野桃さんも書いてたけど、女性的視線も持ってるんだよね。だから「暮らしの手帖」か…。
短編小説あり、本の紹介あり、エッセイありでとってもお得で中身の濃い一冊。もっと彼のことを知りたくなりました。
「毎日何かを十年」の章が好きだな。
「とにかく毎日(一生懸命じゃなくても)十年続けたらものになるんだ。」毎日はかけ算になる。今日やって、明日もやれば4倍。また次の日もやれば8倍になる。毎日でなくて間があいてしまうと足し算になってしまう。
本当はこの言葉は吉本隆明氏からの引用。
でも多くの本を読み、心に響いた言葉や話を私たちに提供してくれる松浦氏もすごいと思う。
彼の場合の毎日はギターと文章を書くこと。私の場合は…英語と料理かなぁ…あれ、ものになってないぞ。