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放蕩者列伝?
茶人に興味をもったきっかけは『へうげもの』なんですが、いくらなんでも「創り過ぎ」だろうと思っていた人たちが、けっこういい感じのデフォルメだってことがわかって、楽しさ10倍ドン、です。
武野紹鴎~今井宗久~千利休~古田織部~小堀遠州といったあたりの流れがよくわかって満足。
それと同時に、茶の湯と切り離せない「名物」にかかわる人々の放蕩ぶりに感激ひとしおです。
特に荒木道薫。信長に叛いて逆に攻められ、落城の折に一人茶壺を抱えてトンズラしたおかげて家臣妻子皆殺しにあってもしぶとく生き延びたその業の深さはあっぱれとしかいいようがありません。
その後江戸の時代でも名物に身代を注ぎ込んだ大名・商人たちがごっそりです。
ところで、作者をまったく気にせず読み終わってから、『天地人』の火坂さんだったのか~と気づきました。エッセイのつもりで読んでいるのに、いきなり「語り」が入るので作家っぽい書き方だな、と思って読んでいたんです(笑)