あらすじ
ウィキリークスやアノニマスが注目される中、気鋭の社会学者がその潮流と背景について論じる。ハック+アクティビズム=ハクティビズムが、社会に与えるインパクトをどう受け止めるべきか?
アノニマスの活動により政府や企業にさまざまな被害が出たり、ウィキリークスによって各国の機密情報などが次々に暴露され、外交にも影響を及ぼしていることは多くの報道が出ている。これらの動きにはどのような潮流や歴史的背景があるのだろうか? 気鋭の論者が「ハクティビズム」というキーワードを軸に論じる。
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Posted by ブクログ
ネットやハイテクなものにまったくうといのですが最後まで読めました。内容をすべて理解はできてないのですが。
ウィキリークスとアノニマス、アサンジと仮面という差異。
アメリカ西海岸からの流れから現在までを、そしてハクティビズムの今を。ハックすることによっての社会の変革とこれからの世界。
しかし、知らない事だらけでうといとはいえもっと知らないと行けない事が多いなと思うし、こういう新書で読める機会は嬉しい。
書店でも面出しだっけ?されてて塚越さん期待されるんだなっと思った。
Posted by ブクログ
塚越さんの記事や論考はいくつかの媒体で読んでいたので、本書はそのまとめ的なものかなと思っていたけど、そうじゃなかった。
ハッカー及びハクティビズムの歴史と思想を整理することで、ウィキリークスやアノニマスがどのような位置づけで捉えるべきかが示されていた。単に、ウィキリークスやアノニマスの現在の活動を説明するだけでは、見えてこない意義や課題が記述されていたように思います。まさに「目次」の勝利。構成がかなり練られていた印象を受けました。
アノニマスの活動がただ「危険なやつらが何かしてる」と消化されずに、市民的不服従として正当性を持った活動と認められるには、今の報道のされ方とか、人々の受け止め方とか見てるとなかなか遠いのかなーとも思うけど、この本みたいに意義をきちんと社会に伝えて、もう少し違った見方をみんなができるように塚越さん頑張ってほしいなと思いました。
Posted by ブクログ
アノニマスの仮面集団は、2006年にイタリアで見たことあります。彼らが有名になる前で、V・フォー・ヴェンデッタが公開された年なので、映画のイベントかと思ってました。
ウィキリークスやアノニマスの登場前はサイバーテロリズムが世間を騒がしていたので、私の周囲では彼らも同じ文脈で批判されることが多かったように思います。
コンピュータ発展期にパロ・アルト研究所が持っていた自由で理想的な世界から、アノニマスの活動がもたらす価値観入り乱れた混沌の世界へ。インターネットはサイバースペースを拡大させ、ハッカーの裾野を広げまくりました。そして、年代を経るにつれ西海岸的価値観がいつか陳腐化するのではないかという予感を覚えます。
インターネットやプログラミングに精通した人たちが醸し出す独特の雰囲気や価値観が、どういった背景から生まれてきたのか。この本は駆け足(新書でやるという試みがわりと無茶なのでは?)ながらも、わかりやすく教えてくれます。
Posted by ブクログ
知識と根性が必要かも。
なかなか専門性の高い本だと感じました。一つ一つの言葉に解説はありますが、情報科学系のことに詳しくなければメモしながら読み進むぐらいの慎重さが必要になると思います。
まず、ハッカーが悪いイメージで捉えられていることを修正し、元々はどういう事例から派生したのかなどの言葉の解説が多いです。例えば、「ハックとは誰もが思いもしなかった方法を編み出す行為であり、その発想の美しさを重視する」と書かれていてそのエピソードなどもかなり詳しく書かれています。
また、ハクティビズム、アノニマスもハッカー同様言葉の解説などがあり、エピソードが付随されています。
初心者用と思い購入したのですが、途中難しいことがちらほら書かれています。しかし、筆者の言いたいことは常に一緒なのであまり考えすぎずに読み飛ばしても参考になる部分は多いと感じました。
Posted by ブクログ
社会的・政治的な主張のもとにハッキング活動を行うことを指す"ハクティビズム"について、歴史を振り返りながら考察している本です。よく分析されているとは思いましたが、個人的に一番期待していた第五章の「ハクティビズムはどこに向かうのか」の内容が浅くてガッカリしたため星3つにしました。とはいえよくまとまっていたと思いますので、著者の今後の活動に期待します。