あらすじ
【ぬくもりで誤魔化(ごまか)したい、全部。】
理想的な恋人同士に見える花火と麦。二人は、互いに叶わぬ恋に身を焦がす“契約上の恋人”だった。愛する人のぬくもりを、相手に重ねて慰め合う日々。大事な人を傷つけながら傷ついていく不器用すぎる青春模様。誰よりも純粋で誰よりも歪んだ純愛ストーリー、第2巻。
(C)2013 mengo yokoyari
報われない恋 切ない恋 片想い
それってそんなに美しいものですか
片想いばかりで辛い恋愛をしてきた人にはぜひ読んでいただきたい本作品。
主人公・花火とその彼氏・麦は、誰もが羨む美男美女カップル。けれど二人には、それぞれずっと好きで仕方がない別の想い人がいます。そのことをお互い理解しながらも、片想いの寂しさや虚しさを埋めるために付き合う二人。モテる上に恋人までいるのに、決して報われない二人を見ていると、好きな人と両想いになるって奇跡なんじゃないかと思えてきます…。花火が「もし麦のことを好きになれたら…」と何度思っても本命を想い続ける一途なところから、彼女を本当にタイトル通り”クズ“と呼んでいいのか?と考えさせられました。
たまには現実逃避じゃなくて、恋愛の難しさや綺麗じゃない部分に共感して漫画を楽しむのも悪くないですよ…?
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
『興味のない人から
向けられる好意ほど
気持ちの
悪いものって
ないでしょう?』
あのあと
えっちゃんは
「気持ち悪い事
言ってごめんね」
って自分を
攻めるように言った
知らなかった
人の好意って
こんなに重かったんだ……
麦も私が好きで
私も麦が好きなら
よかった
なんて
『結局 最後には
誰も残らないと
思うけど…』
自分だって
逃げてばかりの
くせにさ
今巻は展開が少ないですが(と言っても、えっちゃんと花火がついに一線を超えてしまいました)、個々人の目標がはっきりしました。
麦は茜を、えっちゃんは花火を、モカは麦を目標に……
ただ、花火はフラフラし始めます。お兄ちゃんが良いのか、麦が良いのか……。恋愛相談を受けた際の回答、『結局誰も残らない』は、自分に言ってるようでもあり、他人事ならそう断言できても、いざ自分に降りかかると、そう簡単に割り切れない葛藤があります。
好意の与え手・受け手(他人の好意の重さ)、自分事と他人事の受け止め方(結局誰も残らない)がこんなにも違いがあるのかと再認識させられる内容です。
普通の恋愛漫画と違う点はここにあると思います。一般的な漫画なら、それが分かっても、感情を優先させた行動が描かれると思いますが、本作では、割と理詰めというか、ぐちゃぐちゃになった感情をうまく言語化できている、という点です。で、設定上、花火は頭が良いというふうになっていて、花火を通じて作者の考えが垣間見える。
人を好きになる基準が構成要素なのかスペック(性能)なのか、その問いの投げかけも面白いです。スペックだけなら、三高(高学歴・高収入・高身長)とか三底(低姿勢・底依存・底リスク)で条件が決まっていて、それをクリアした人が良いというふうになりますが、実際は、その人の総合性に対して好き嫌いが出てくると思います。結局好きになったら、理由なんて後付けで色々言って、最終的には『理由はよく分からないけど、好きなものは好きなの!』ってなるんじゃないかと思うのが僕の答えなのですが、あくまで本質を掘り下げようとする姿勢が作者にはあって、感服します。
Posted by ブクログ
あっという間に読み終わった。えっちゃんの恋がこんなに早く展開していくとは思わなくて色々ビックリ。花火には心を許せる友達えっちゃんしかいないのに、これから2人の関係どうなっちゃうんだろうって心配。えっちゃんが花火を想うきっかけとか、突然のお泊まり会のドキドキとか、えっちゃんサイドの気持ちがたくさんわかって同性とはいえドキドキしたし納得した。えっちゃん好感。モカちゃんも色々あるんでしょうけど、今のところあんまりいい印象はないな。麦の夢に出てきたボーイッシュで巨乳な先輩は麦の初体験の相手ってことでいいのかな。可愛かったな。これからまた出てくるのか気になるところ。