【感想・ネタバレ】プロフェッショナルの条件のレビュー

あらすじ

どうすれば一流の仕事ができるのか? 自分の能力を見極め、伸ばすための簡単な方法がある。ドラッカーが自らの体験をもとに教える知的生産性向上の秘訣。

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プロフェッショナルの条件
いかに成果をあげ、成長するか
はじめて読むドラッカー[自己実現編]
著:ピーター・F・ドラッカー
編訳:上田 惇生
出版社:ダイヤモンド社

ナチスの魔の手から逃れ、アメリカにたどり着いたドラッカーは、GM、GEをはじめ、当時の巨大なコングリマリットの経営上の問題を、学者としてコンサルタントとして解決すべく尽力した。その対象は驚くべく広く深い。その検討の中から、多くの成果を著書に著した。その中で分析したトレンドを未来学者として世に広めた

本書は、ドラッカーのエッセンシャル「実行し、貢献し、達成する」が原題である

The Essential Drucker on individeals
To perform , to contribute , and to achieve

本書は、最後の大転換の時代をプロフェッショナルとして生き抜くための原則を解説している書である
これまでの著書の中から、まさに、エッセンシャル:本質を抽出しています。
時間の使い方、リーダシップ、イノベーション、個人が成長するための方法論を「プロフェッショナルの条件」としてまとめていると理解しました。

気になったことは以下です

時間
 時間は、大きなまとまりにする必要がある
 小さなまとまりでは、いかに合計が多くとも役にはたたない
 人というものは時間の消費者であり、多くは時間の浪費者である
 仕事の関係に人間関係がからむと、時間はさらに必要となる
 時間をどのように使っているかを知り、続いて時間の管理に取り組むには、まず時間を記録する必要がある
 いかなる成果を生まない完全の時間を浪費している仕事を見つけ捨てなけれならない、そして、人に任せることができる仕事を探して、人に任せることだ

もっとも重要なことに集中せよ
 成果を上げるための秘訣とは集中することだ
 成果を上げるためには、まとまった時間が必要である
 厳しい自己管理と、ノーといえるだけの不動の決意である
 集中するための原則とは、もはや生産的でなくなった過去のものを捨てることである

コミュニケーションの4つの方法
 聞くものがいなければ、コミュニケーションとはいわない
 我々は知覚することを期待している者だけを知覚する:人は見たいものしか見ない
 コミュニケーションは、常に受け手に対して何かを要求する
 コミュニケーションと情報とは別物である:コミュニケーションとは知覚対象であり、情報とは、論理の対象である

リーダーシップの本質
 リーダーシップは仕事である
 リーダーシップは地位や特権ではなく、責任である
 リーダーシップとは信頼が得られることである

人の強みを生かす
 人の弱みではなく、人の強みを生かさなければならない
 自分とうまくやっていけるか、ではなく、どんな貢献ができるかが、問われなければならない
 強みに焦点を合わせるということは、成果を要求することである
 成果を上げるためには、上司の強みも生かさなければならない

イノベーション
 イノベーションは、集中でなければならない
 イノベーションは、強みを基盤としなければならない
 イノベーションは、社会の変革を目指さなかければならない

目次

Part1 いま世界に何が起こっているか

 1 ポスト資本主義社会への転換
 2 新しい社会の主役は誰か

Part2 働くことの意味が変わった

 1 生産性をいかにして高めるか
 2 なぜ成果があがらないか
 3 貢献を重視する

Part3 自らをマネジメントする

 1 私の人生を変えた7つの経験
 2 自らの強みを知る
 3 時間を管理する
 4 もっとも重要なことに集中せよ

Part4 意思決定のための基礎知識

 1 意思決定の秘訣
 2 優れたコミュニケーションとは何か
 3 情報と組織
 4 仕事としてのリーダーシップ
 5 人の強みを生かす
 6 イノベーションの原理と方法

Part5 自己実現への挑戦

 1 人生をマネジメントする
 2 ”教育ある人間”が社会をつくる
 3 何によって憶えられたいか

付章 eコマースが意味するもの IT革命の先に何かがあるか

編訳者あとがき
ピーター・F・ドラッカー著作目録

ISBN:9784478300596
判型:4-6
ページ数:288ページ
定価:1800円(本体)
発売日:2000年06月29日初版発行

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2025年11月24日

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ネタバレ

2000年に発行された本にも関わらず、今の社会に合っているような、働くことの本質を得た本でした。企業よりも長生きする私たちがどのような生き方をしたら成長してハッピーな人生になるのか。
継続すること、目標を持つこと、どのような人と憶えられたいか考えること、自分の強みを見つける自己分析の大切さが特に心に残りました。

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2025年11月20日

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『プロフェッショナルの条件』は仕事人全員が読むべき一冊である。
仕事人としての矜持、成果を上げるために成すべきこと、目指すべき理想、理想に近づくための手段、全てがこの本にある。プロフェッショナルの具体例として本書で挙げられているギリシャの彫刻家フェイディアス、経済学者シュンペーター、GMの経営者スローンetc...、どの偉人の仕事への向き合い方も、プロフェッショナルを目指す上で心に刻むべきである。
内容があまりにも濃密で、途中からメモを取りながら読み進めたが、その深さと広がりゆえに、ここで端的にまとめることなど到底できない。
むしろ、本書を要約しようとすること自体が、ドラッカー先生に対して失礼にあたる。
迷ったとき、成果が上がらないとき、人生の節目節目で読み直すべきプロフェッショナルへの道標が本書である

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2025年10月22日

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自己啓発と人材育成の焦点はその成果の大部分が、貢献に焦点を合わせるかどうか。 「組織の業績に対する自らの最も重要な貢献は何か」を自問することは、事実上「いかなる自己啓発が必要か」「なすべき貢献のために、いかなる知識や技能を身につけるべきか」「いかなる強みを仕事に適用すべきか」「いかなる基準をもって自らの基準とするか」。イノベーションのためになすことは「予期せぬこと」「ギャップ」「ニーズ」「構造の変化」「人口の変化」「認識の変化」「新知識の獲得」

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2025年04月27日

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個人として大事なことにフォーカスして、書かれた本。
2000年に書かれた本なのに、ぜんぜん古くない。
インプットできるように、またあとで再読しよ。
2025/1/18

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2025年04月13日

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編訳者あとがきにあるように、この本はドラッガーの本から自身たちで「生き方・働き方」について抜粋したもので直接的にマネジメントノウハウを書いてある本ではない。

労働というものの捉え方を変える本。特に「自分が何によって覚えられたいか」という文章に集約される。近年は働いたら負けというネットミームがあるように否定的な見方があるし、筆者自身もそう思っていた。
しかし実際は働かなければならずその中で懸命に働くということが大切であるというのがこの本全体の根底にある。投資家のように不労所得を得ることが金持ちの条件ではあるが、彼らは自身もかつて働いて種銭を稼いだり今となっては資産を不当に減らさぬよう常に気を配っている。彼らは自身の能力を適切に活用したにすぎない。
もし労働者がそのようになりたければ懸命に働かなければいけない。懸命に働くというのは、タスクをこなすのではなく、相手に貢献するにはどうすればいいか考えて職責に適切な行動をすること、そのために必要な能力があるかどうか判断でき、ないなら身に付けるか他のふさわしい職や立場に移るというのも選択肢に入れるということである。よって投資家のような金持ちになりたいならその勉強をしなければならない。
近年日本では働いたら本が読めないといわれるほどだが、そういった学習、能力の向上から距離を取っている人が多いが、それでは衰退も仕方ないのかと思わせられた。
いわゆるブラック企業といわれる不法集団によってそのような時間が取れないならそれらは駆逐されるべきだが、そうでないのに学習しないものたちは一度この本を読んで自身の社会人としての態度を見直してみるといいと思う。

part1 知識を得ること、そしてそれを業務に活用することで生産性が上がったという話。知識労働者たる条件は、そういう知識を活用して仕事を効率よく行うことであると。生産性向上のためにはまず仕事に対して「何が目的か、何を実現しようとしているのか、なぜそれを行うのか」を問わなければならない。
part2 知識労働は三種ある。質のみが成果となるか、質と量両方か、質は前提条件で量が成果となるか。ww2以降現場労働者も知識労働者の一部として、上記のように改善に取り組んだ企業らが伸びた。労働者が継続的に新しいことを学び、既存の成功をさらに改善する能力を持ち、活用できなければならない。
知識労働者はその知識ゆえに自分から判断しなければならないという点でエグゼクティブである。会社にいる以上一人で働いてる訳ではないのでどうしても自分がコントロールできないことがある。その中で上司や同僚との関係をうまく利用して成果に結びつけられるかが大事になる。そういう政治的なものも含めて一つの分野に熟達してうまく周囲と折り合いをつけて自分の為すべきを為すのが成果を出す人の特徴である。分野によって直接的に必要な能力はまちまちだが、共通するのはそれらの分野に必要な能力を身に付けるために習慣的に努力できた、点である。
そうやって自分の能力で物事にあたり、足りなけれ身に付けるとして組織に貢献すること、その責任感を持って行動してれば生産的な人間関係が持てる。
part3フェイディアスの彫刻のように人が見えないところでもやること。立場が人を作るというが職種が変わったらその責に合うやり方で仕事をしないといけない。前職のやり方とかは合わない。ピーターの法則にもにてる?カルヴァン派のようにメモをとるなりして思考のプロセスを残しておくとよい。
自分の強みを知り、仕事のやり方、同じ価値観のところで働こう。
細かい時間がたくさんあっても意味がない。可視化や役割の適切な委譲でやりくりしてまとまった時間を得よう。
そうしてまとまった時間で、優先順位(やるべきこと)と劣後順位(やらなくていいこと)を適切なタイミングで集中して行うこと。一番重要なことをやる。一つ仕事が終わったら順位をまた見直す。
part4
part5

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2024年10月29日

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今まさに問われていることが、2000年の時点ではっきりと書かれている。
すごい。
社会のあり方、組織のあり方、ひとりの人間としての考え方など、名著です。

✏︎
・人は課された要求水準に適応する。
・奇跡の困った点は、稀にしか起こらないことではなく、あてにできないこと。
・意思決定も科学と同じように仮説が唯一の出発点である
・コミュニケーションを成立させるには、経験の共有が不可欠
・人は、自らが持つものでしか仕事ができない。ゆえに自分の得意なことを引き出せ
・イノベーションは機会の分析と知覚的な認識

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2023年12月20日

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ドラッカーの最初の1冊としてお勧めです。ドラッカーは禅画のコレクターで、あの名僧白隠についても他の著書で語っています。

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2023年08月26日

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仕事をする上での、考え方、振る舞いを記述された本。マネージメント、リーダーシップ、成果、生産性など複数の視点が1冊にまとめられており、考えを整理するのに最初に読むのが良いと思いました。具体的方法、行動の記載は最小限なので、そこは自分で考えたり、実践的な他の本から吸収することになります。

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2023年05月14日

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ほんとに神本。
労働社会から知識社会へ。
今求められているものは過去とは違う。だからこそ何をすべきか、何に貢献したいか、どのようにして憶えられたいか。
今後生きていく上でとても重要なことが書かれている。
もう一度必ず読む。

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2023年02月02日

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印象的だったのは、以下3点。20年前に書かれたとは思えない一冊。

もしこれを行っていなかったとして、今わかっていることを全て知りつつ、なおかつ、これを始めるかを問うことで変化できる。

自らの知識あるいは地位のゆえに、組織の活動や業績に実質的な貢献をなすべき知識労働者は、全てエグゼクティブである。

自らの成長につながる最も効果的な方法は、自らの予期せぬ成功を見つけ、その予期せぬ成功を追求すること。

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2022年12月25日

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これだけストイックに日々仕事ができたら成長しない訳がないだろう。仕事の本質的なマインドセットが学べる一冊。何度も読み返して血肉とすることで本書の価値がより一層高まるとともに、自身の成長が加速する。

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2022年07月16日

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ドラッカーは社会人にとって必読です。
ドラッカーはドイツ系ユダヤ人ですが、ナチスの迫害を逃れてアメリカに渡り、GMをはじめとする名だたる企業の経営を指南しました。日本文化をこよなく愛した親日家でもあります。
このプロフェッショナルの条件は組織の中で働く人が考えるべきポイントを押さえた名著です。是非ご一読ください

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2022年02月09日

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ザ・自己啓発本だが、繰り返し読みたいと初めて思った本。
ドラッカーの書籍と論文を結集した一冊。
知識労働者の労働は測ることができないから、自分でマネジメントしていかなければならない。今どうすべきか、この先どうありたいか、何が足りないか、どう貢献できるか。
現代における知識の利用の仕方は「RANGE 知識の幅が~」にも通じるものがあった。

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2021年12月26日

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目的:プロフェッショナルを心得て仕事の成果を上げるための知見を得る。
・成果を上げるには反復・習慣が必要である。
・いつも失敗してきた。だからもう一度挑戦する必要があった。→80歳でオペラに取り組んで成功。
・自分が何によって知られたいか・何によって覚えられたいかを常に自問する。50歳になって答えられなければ、人生を棒に振ったといえる。
・劣後順位を決める→やらなくてよいものを決める
・成長のプロセスは教える・移る・現場で働く

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2021年03月05日

Posted by ブクログ

知識社会の中で働くプロフェッショナルとして、個人レベル&組織レベルで必要なことのエッセンスが詰まった本。今働いている環境に対しても改めて考えさせられることが沢山あって、読んで良かった。
以下特に印象に残ったことの抜粋。


自らの成長の為に必要なのは卓越性の追求。そこから自身と充実が生まれる。

ーダーシップについて。リーダーシップは与えられた人の地位や特権でなく責任•仕事と考えるべし。加えて、信頼が得られること。これは優しいとかではなく、一貫性によって得られる。

できないことではなく、得意なことを伸ばせば、一流になれる。苦手なことに時間を取られすぎない。

時間を管理できない者には他の何も管理できない。

これら全ての成功の鍵は責任である。自分に責任を持たせ、社会への貢献を常に考えれば、自ずと自分がより大きくなり、卓越していく。

時間の浪費を避けるためには、
1 する必要の全くない仕事は何か。(いかなる成果も生まない仕事のこと)
2 他の人間でもできることは何か。
3 自らがコントロールできる時間に浪費がないか。

出世は大した問題ではない。重要なのは公正公平であること。
コミュニケーションは話し手ではではなく受けて主体に。『大工と話すときは大工の言葉で。』すなわち、受け手に伝わるように伝えること(意外とできていない気がする)

50歳になって自分は何によって覚えられたいか?

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2021年02月11日

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プロフェッショナルの条件 P・F ドラッカー

・現代の知識労働者の時代において、マネジメントとは、既存の知識をいかに有効に活用するかということである。知識に関する知識・技法を学び、知識が持つ力を最大化することがマネジメント。
・専門知識だけでは成果に結びつかない、専門知識の融合によってはじめて知識は有用になる。専門知識の融合を行いために、成果を目指す企業は組織化される。
・知識の位置づけは、それぞれの知識に固有の優位性や劣位性によってではなく、共通の任務に対する貢献度によって規定される。

・知識労働の生産性向上には「何が目的か。何を実現しようとしているのか。なぜそれを行うのか。」を問うことはが最も効果的である。仕事を定義し直すことが第一歩。
・目的の定義、目的への集中、仕事の分類が生産性向上の手段。生産性向上のためには、自分の業務が成果に対してどの範疇に属するものかを知る必要がある、
・仕事をしている限り、仕事の目標や基準や貢献は自らの手の中にある。したがって、ものごとをなすべき者はみなエグゼクティブである。

<コントロールできない4つの現実>
①時間はすべて他人に取られる
②自ら現実を変えるための行動をとらない限り、日常業務に追われ続ける
③組織で働いているという現実—ほかの者が彼の貢献を利用してくれるときにのみ、成果を上げることができる。組織は一人一人の人間の強みを最大化するための仕組みである。一人ひとりの知識を、他の人間の資源や動機やビジョンとして使う。
④組織の中にいるという現実—組織の外に目を向ける必要がある。成果は組織の中には存在しない。クライアントが製品やサービスを購入し、企業の努力とコストを収入と収益に変えてくれるからこそ、組織としての成果がある。組織の中に生じるのは努力とコストだけである。

・いかに肩書や地位が高くても、権限に焦点を合わせるものは自らが誰かの部下であることを表明しているに過ぎない。一方、いかに新入りであろうとも、貢献に焦点を合わせ、結果に責任を持つものは、厳密な意味でのトップマネジメントである。貢献に焦点を合わせることによってはじめて成果が存在する唯一の場所である外の世界に注意を向けるようになる。自らの専門や自らの部下と組織全体や組織の目的との関係について、徹底的に考えざるを得なくなる。
・どのような貢献ができるかを自問することが自らの仕事の可能性を最大化する。

<なすべき貢献の種類>
①直接の成果:売上や利益を上げること。
②価値への取り組み:組織の目的について考えなればならない。組織の目的はすなわち、その組織の価値である。
③人材の育成:組織は死という生身の人間の限界を乗り越える道具である。明日のマネジメントに当たるべき人間を、今日育てなければならない。

・知識あるものの責任:知識労働者が自らの産出物たる断片的なものを生産的な存在にするためには、それを利用するものに何を知ってもらい、何を理解してもらえるかを徹底的に考えることである。
・知識あるものは、常に理解されるよう努力する責任がある。貢献に責任を持つためには、自らの知識の有用性に強い関心を持たねばならない。自らの貢献に責任を持つ人は、その狭い専門分野を真の全体に関係づけることができる。

<知識労働者において重要な価値観>
・神々が見ている。フェイディアスの彫刻は、彫像の背中まで精巧に彫られている。フェイディアスに彫刻を依頼した役人は、「なぜ誰にも見えない背中まで精巧に彫る必要があるのだ」と問うたが、フェイディアスは「誰にも見えない?神々が見ている」と答えた。誰も見ていなくても、神々が見ているから、完璧を追求しなければならない。これがプロフェッショナリズムである。

・新しい仕事で成功するうえで必要なことは、新しい仕事が要求するもの、新しい挑戦、課題において重要なことに集中することである。

・書き留めておく。イエズス会やカルヴァン派の牧師は何か重要な決定をするときは、そこに期待される結果を必ず書き留めておかねばならないというルールがあった。期待と結果を検証することで、自分には何が良く行えるか、何が強みを知ることができ、何を学ばねばならないかを知ることができる。
・何によって語られたいかを意識する。死ぬときに、最後の瞬間に、何によって語り継がれる人間になりたいか。そこに注力する必要がある。

→サルトルのアンガージュマンを感じる。サルトルは実存主義の思想において、自分が何者であるかは死後にしかわからない開かれた問いである。しかしながら、その開かれた問いに対して、自己拘束(アンガージュマン)を通いて、少しずつ中間地点の答えを出す。こうして、耐え難い自由の刑から、幾ばくか解放されるのである。自分から未来や組織に対して宣言し、拘束することで、生は鮮やかになる。

<自らをマネジメントする=時間をマネジメントする>
・成果を上げるものは、時間が制約条件であることを知っている。あらゆるプロセスにおいて、成果の限界を規定するものは、最も欠乏した資源である。そしてその最も欠乏した資源とは、時間である。時間は買うことも貯めることもできない。限界効用曲線もない。時間だけは作用することができない。時間こそが究極の制約条件である。
・時間を管理するためには、自分が何に時間を使っているかを知らなければならない。仕事の多くは、成果を上げるためには一定のまとまった時間を要する。細切れでは意味がない。
・まとまった時間を創出するために、時間を捻出しなければならない。時間を捻出するためには、まず自分の時間の使い方を記録し、時間の使い方の是非を問う。
・時間の使い方—仕事の意味を問うことが時間を創出するうえで重要である。
①その仕事はする必要があるのか
②ほかの人でもできる仕事はあるのか
③自らがコントロールし、取り除くことができる時間浪費の原因を排除する
・これらの時間の記録→仕事の棚卸→仕事の仕分け→時間の創出のプロセスを経ることで、成果に結びつく仕事にまとまった時間を取ることができ、成果に上げることができる。

・まとまった、時間を成果に変えるために、自分の強みを生かし、重要なことに集中することが必要である。
・時間をまとめることができれば、そのまとまった時間を最大限成果に結びつける方法を考える必要がある。それが、自分の強みを活かすことである。これは、仕事の仕分けにおける判断基準でもある。
・不要な仕事を廃棄し、新しい仕事に挑戦することも、成果を上げるうえでは必要である。しかし、新しいことは必ず難題にぶつかる。なので、あらかじめ、難題にぶつかったときの手立てを順位しておく必要がある。
劣後順位の決定が有用である。難題にぶつかったとき、「何をしないか」をあらかじめ設定する必要がある。

・劣後順位の決めるポイント
①過去ではなく未来を選ぶ
②問題ではなく、機会に焦点を当てること
③横並びではなく自らの方向性を持つこと
④無難で容易なものではなく、変革をもたらすものに照準を合わせること

<コミュニケーションの基本>
・誰も聞かなければ、音はない。
・コミュニケーションを成立させるものは、コミュニケーションの受け手である。ゆえに、コミュニケーションは受け手の言葉で話さなければまったく意味がない。受け手が何を見ており、受け手がなぜそのものを見ているかを知らなければならない。人は、知覚することを期待しているものだけを知覚する。受け手の期待を知り、期待に沿う情報を与えなければコミュニケーションは成立しない。自分の伝えたいことを、相手の期待に沿う情報のように見せるという過程が必要である。

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2021年02月11日

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知識労働者として働く全ての人に必要な本。(ここでは医者やデスクワークということではなく、一見力仕事に見えるものでも、生産性のある仕事かどうか等の判断を必要とする仕事は知識労働と考えられている。)
社会構造の変化により働き方を変えなくてはならなくなった。まずそれに気づくかどうかと、気づいた時に自分の強みを客観的に理解し、成果を上げることに集中できているか、自分にとっての成果とは何か?等、人的資本経営のど真ん中を書いている。業務に対するスタンスを改めさせられる本だった。真の知識労働者になるために必要な本だと思う。

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2025年01月12日

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久しぶりに難しい本を読んだ
なるほどと思うことが多く、マネージャーを志す人以外も学べることは多い。

組織の方向づけ、目標づけをする

自分の強みを活かす

自分の人生をマネジメントする
  終身雇用は終わったので、自分自身で

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2024年01月20日

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ネタバレ

結構意図的に何回にはしてる感は強いね。
そのために薦められて呼んでつらたんになった
被害者は結構いると思います。

結局のところ成果を上げるには
自分をきちんと見据えないといけないということ。
そして無知でいるということは
そのチャンスを逃すということ。

結構新鮮なことは言っているけど
いかんせん癖ありだな…

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2023年11月14日

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わかりやすいビジネス本の元ネタのような本である。安易な実践方法ではなく、やり方は自分で考えなくてはならない。難しい文章ではないがビジネス哲学になるので仕事をしている人は呼んだほうが良い。

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

編訳者あとがきにあるとおり、この本は、稼ぎ方の本でもなく、キャリアアップのためのものでない。「自分を使って何をどのように貢献したらよいか」に答えを出そうとするものである。「何を持って記憶されたいか」を自問せざるをえなくする。
 さあ、自分の人生をマネジメントしよう。と思う。

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2023年04月05日

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ドラッガーの本を初め読んだ。現実的な知恵を備えている人で、興味深かった。また、歴史的な視点を持っている人だとも感じた。おそらくとらいたいぷ358の8w7?だろうか。様々な学問を学び続きている人なようだ。

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2021年12月13日

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タイトルはプロフェッショナルと付いているが、求めるべきものが特殊で特別なものかというとそうではない。

当たり前のことを当たり前に徹底的にやる、
習慣にできるまでやり続ける、
そうすることで実力通りに実力を発揮する、
そんなことだと思った。
マネジメントに秘策なし。

時間管理のこと、重要なことに集中することのパートはテクニック的にもすぐに使えそうなものがあったのでそれはそれで試したい。

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2021年09月25日

Posted by ブクログ

ドラッカーの様々な著書などから抜粋してきたものをまとめた本
その分全体を通して一貫したメッセージが感じにくい

バラバラではあるが勉強になるものはいくつかあった

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2021年02月18日

Posted by ブクログ

2回目。
1回目は、どのページも折るなど、印象深かったが、今回は前半にメモするメッセージが多かった。
名著を改めて読むって面白いなあと実感。

どんな仕事でも、成果を出すことが求められている。仕事によって成果は異なるので、同じ働き方をしてはいけない。プロジェクトによってもそう。
知的労働者は、マインド的な部分が大きなウェイトを占めている。作業に集中していますか?作業の意味、使命は見えていますか?どんな価値を提供しようとしていますか?成果を上げるために何をしなくてはいけないか自問していますか?といった具合に。

リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持するもの。成すが正しいか、望ましいかを考える。

あと、セカンドキャリアを考えている自分にとって、75歳くらいまで働く計画でいる自分にとって、強みに資源を投入する必要性を改めて理解した。なを学び、何を成す必要があるか常に考えていたい。

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2020年11月23日

Posted by ブクログ

Part1 今世界に何が起こっているか
1章 ポスト資本主義への転換
2章 新しい社会の主役は誰か
Part2 働くことの意味が変わった
1章 生産性をいかにして高めるか
2章 なぜ成果が上がらないか
3章 貢献を重視する
Part3 自らをマネジメントする
1章 私の人生を変えた7つの経験
2章 自らの強みを知る
3章 時間を管理する
4章 もっとも重要なことに集中せよ
Part4 意思決定のための基礎知識
1章 意思決定の秘訣
2章 優れたコミュニケーションとは何か
3章 情報と組織
4章 仕事としてのリーダーシップ
5章 人の強みを生かす
6章 イノベーションの原理と方法
Part5 自己実現への挑戦
1章 人生をマネジメントする
2章 ”教育ある人間”が社会をつくる
3章 何によって憶えられたいか
4章 eコマースが意味するもの

といった目次の本。
Part1では、ポスト資本主義である知識資本主義社会の到来とその主役である知識労働者とはどのような人たちなのかというとこについて、言及。その後は、その知識労働者の自己啓発のヒントが満載。おそらく、ドラッカーの人生そののもなのだろう。すばらしい内容でした。

心に残った逸話:
パンテオンに設置する彫刻群を手がけた際、見えない部分(彫刻の背中など)も徹底的に作り込んだ。アテネの会計官が、見えない部分まで完璧に作り込む必要はないとして支払いを拒否したところ、フェイディアスは「私の仕事が神々に見られている」と答えたと伝えられている。

これに対してドラッカーは:
「見えない部分まで完璧に作り込む」という、完全性への姿勢と高い倫理観を示す逸話から、真のプロフェッショナルのあり方として紹介されている。フェイディアスの教訓は、プロフェッショナルが目先の利益や他者の評価に囚われず、自身が信じる「完全性」を追求し続ける姿勢が重要であることを示唆している、

このような生き様をintegrityと言う言葉で表し、
プロフェッショナルの求められる数多くの形質のうちで、最も重要なものであると、断言していることが、深く記憶に刻み込まれた。


ちなみに、本書は再読ですが、なぜか1回目の記録が無い。

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

仕事とコミュニケーション論の名著。
ビジネスにおける基本思想を説いた書。
何かを成し遂げるには、強みを最大限伸ばすこと。弱みでは何もごと達成出来ない。また、強みと共に仕事の仕方も人それぞれ本来的なものであり、これを活かした仕事の仕方を考えていく必要がある。

「人がいない森の中で木が倒れたとき、音はするか?」の問いはコミュニケーション論の考えとして印象的。常に受け手側が主体であり、それ前提のコミュニケーションを図る必要がある。

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2024年08月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

言わずと知れたドラッカーの名著。

何故だろう...

全く入ってこない(><)

従って、読み終えた直後にもかかわらずほぼ何も残っていない。

いつか再読にチャレンジするぞー!

説明
メディア掲載レビューほか
どうすれば一流の仕事ができるか。ドラッカーの教える知的生産性向上と自己実現の秘けつ
書は,ドラッカーの膨大な著作の中から,我々一人ひとりがどう成果をあげ,貢献し,自己実現を図っていくかについて述べた部分を抜き出して1冊の本にまとめたものである。題して,「ザ・エッセンシャル・ドラッカー・オン・インディヴィデュアルズ(ドラッカー生き方・働き方読本)」。しかも,編者はドラッカー訳を長年手がけ,ドラッカーの著作を誰よりも知りつくしている上田惇生氏。これを聞いただけで,ドラッカー・ファンはそわそわしてくるのではないか。

ドラッカーの著作というと,マネジメント,社会論に関するものという印象が強い。実は多くの著作の中でドラッカーは,個々の人間がどう働き,どう生きたらいいかについてもくり返し言及している。なぜなら,ドラッカーが30年も前から予言したように現代は知識社会への転換期を迎えており,そこで働く知識労働者は,自分の仕事に責任を持ち,自らをマネジメントすべき存在だからである。

本書には「はじめて読むドラッカー」という副題もついている。そのとおりこれからドラッカーを読み始めたいという読者にはうってつけの本である。本書は11の著作・論文から選りすぐった論集であるだけに,企業・社会に対するドラッカー一流の深い洞察が随所に顔を出しており,ドラッカー理論のエッセンスに触れることができる。巻末には出典著作の解説が出ているので,興味を引かれた本から読み始めることをお勧めしたい。

もちろん,本書は多くのドラッカー・ファンにも十分楽しめる本である。何しろ個の生き方というテーマを柱にした本は初めてのものである。しかも編者の巧みな構成によって内容的にも新鮮なものとなっており,新作に匹敵する価値がある。

本書の最も優れているところは,ドラッカー自身がどう学び,どう成長してきたかを語る「私の人生を変えた七つの経験」である。現代の巨人が自ら語る成功の秘けつは,まさに「プロフェッショナルの条件」そのものといってよい。 (富士総合研究所 シニア経営コンサルタント 眞崎 昭彦)
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内容紹介
知的生産性をいかに向上させるか?
自分の能力を見極め・伸ばす簡単な方法を、ドラッカー自身のエピソードをまじえながら、具体的に紹介する。
・これからの働き方を考えたい、学生や若手ビジネスパーソン
・若手指導に頭を悩ませる、管理職やチームリーダー
・今後の展望を考えたい、ベテランや経営者
自己実現に役立つエッセンスを、ドラッカーの膨大な著作のなかから選び抜いた、珠玉の1冊。
商品説明
原書名は『THE ESSENTIAL DRUCKER ON INDIVIDUALS: TO PERFORM, TO CONTRIBUTE AND TO ACHIEVE』。現代マネジメント思想の巨人、ドラッカーを初めて読む人のために、これまでの著作10点、論文1点からエッセンスを抜き出し、ドラッカー自身が加筆・削除・修正した必携本である。3部作『THE ESSENTIAL DRUCKER』のうちの第1部で、個人の生き方と働き方が主題となっている。本書の第1章は個人がおかれた状況を確認する「いま世界に何が起こっているか」。第3章「自らをマネジメントする」から、個人のあり方が本格的に論じられていく。社会において業績をあげ、何かに貢献し、成長するにはどう考え、行動すべきか。単なる業績アップやキャリアアップを目指すものではなく、これからの時代を生きる知識労働者が理解すべき本質的な問題を取り上げている。随所に具体的で明快なアドバイスを盛り込みながら、個人が「何をもって記憶されたいか」という究極の問いかけへと向かっていく。編者によれば、本書はドラッカーが初めてという人だけでなく、ドラッカーの世界が「大き過ぎて全体が見えない」という人、次にどの著作を読めばいいのか悩んでいる人たちのためのガイドブックとして作られたという。とはいえ、やはりドラッカーの思想の原野は広大だ。本書も1度通読して済むような軽い本ではない。座右に置いて何度も読み返せば、そのたびに新たな発見があり、勇気がわいてくるはずだ。(秋月美南)
内容(「BOOK」データベースより)
どうすれば一流の仕事ができるか?自分の能力を見極め、伸ばすための簡単な方法がある。ドラッカーが自らの体験をもとに教える知的生産性向上の秘訣。はじめて読むドラッカー自己実現編。
内容(「MARC」データベースより)
今や唯一の意味ある競争力要因は、知識労働の生産性であり、それを左右するのが知識労働者である。自分の能力を見極め、伸ばすための簡単な方法を紹介。著者自らの体験をもとに教える、知的生産性向上の秘訣。

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2022年02月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

プロフェッショナルの条件 (PFドラッカー)

■知的労働は3種類
・質、質と量、量
・仕事のプロセスを分析する

■生産性の向上
・継続学習が不可欠
・学習に終わりはない。
・新しいことを学び取るのではなく、すでにうまくいっていることをさらに突き詰める。
・教えるときに最も学ぶ

■習得できる能力
・その能力は何から成り立つか
・具体的に何を習得すべきか
・習得の方法はいかなるものか
・その能力は知識化、体系的に身に着けられるか
・修行によってのみ習得できるか

□貢献を重視する
・成果を上げるためには、手元の仕事から顔を上げ、目標に目を向ける
・組織の成果に影響を与える貢献は何か
・自らの責任を中心に据える

□フィードバック分析
・強みは何か
・何かをすると決めたなら、何を期待するかを直ちに書き留める。
・その期待と結果を照合する。
・明らかになった強みに集中する。
・強みをさらに伸ばす
・自らの悪癖を改める
・人への接し方が悪くてみすみす成果があげられないことを避ける。
・行っても成果が上がらないことを避ける。
・努力しても波にしかなれない分野は無駄な時間をかけない。
・仕事の仕方を変える
・自分の価値観を知り、それのあっている場所で働く

□時間を管理する
・優先順位は勇気

□意思決定の秘訣
■問題は4種類
・基本的な問題か、例外的な問題か、真に例外の特殊な問題か、新しい問題か
・何が正しいかを考える。
・フィードバックの仕組みを作る
・評価測定のための基準を見出す

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2021年06月27日

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