あらすじ
あなたを愛した罰でしょうか――。かつて神に嫁した王妃の伝説が残り、繁栄を極める王国ハヤディール。類稀なる「力」を宿す巫女エスタと騎士団長レルファンは、許されぬと知りながら惹かれ合っていた。しかし、エスタが新たに神に嫁す神妃に選ばれたことから、互いに身を引いた。迎えた神妃祭の最中、エスタは何者かに攫われてしまう。一方王宮では、第一王女が毒殺され……。著者の原点にして新境地のファンタジー。文庫書き下ろし。
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Posted by ブクログ
禁断の恋×ミステリー(ヒロイン拉致)が主軸の群像劇ファンタジー。
「恋愛パート」「拉致後の謎解きパート」が織り交ぜられた時間軸になっており、ストーリーが非常に面白い。ただし軸になるのは恋愛パートだと感じた。
・(超個人的な感想)ワケあり男装女子リルの健気さと忠誠心が見所の一つ。
リルにとってレルファンは命の恩人であり幼少期の心の支えになった人であり決して許されない恋心を抱く相手であり仕える主人でもある。忠誠心に従い従者としての仕事を全うしてはいるが、叶わぬ恋心が時折顔を出して心中では揺れている。
恋心を自覚しており「職務に私情を持ち込まない誠実な従者」は彼女自身の望みでもある。従者ゆえに髪を短く切り揃えており、見た目から男だと思われがち。
巫女エスタと思いがけない共通点があり、出生に秘密がありそう(孤児であると明かされたが、謎は残ったまま)。
めちゃくちゃ健気なセカンドヒロイン的ポジション。
個人的に好みドストライクのキャラであるが、恋の成就はおそらくなさそうなのが残念。※立ち位置的にはその結末が妥当であるため、本当に個人的な感想。
・物語の軸:エスタとレルファンの禁断の恋
物語の進行と共に徐々に語られる二人のなれそめ話で、お互い自らの恋心に罪の意識があることが明らかになる。
好きな人には刺さるシチュ。
また、立場の違いからお互いの二面性に強く惹かれるようになる(以下ざっくりまとめ)。障壁の多い恋なので余計に燃える。
レルファン:エスタとの身分・立場の差に苦しむ。一方で巫女としての美麗なエスタと部屋で密会するときの幼さが残るエスタとのギャップに萌えて惚れ込んでいく。
エスタ:信仰心と止められない恋心の間で揺れるが、自分に外の世界を教えてくれたレルファンのことをかけがえのない存在と思う気持ちは止められない。