あらすじ
天才精子バンクで生まれた兄弟――兄は天才数学者の道を歩むが、弟の麒麟は「失敗作」として母と兄から見捨てられてしまう。孤島に幽閉されても家族の絆を信じる麒麟の前に、運命が残酷に立ちはだかる!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
健康で生まれてきたことに喜ばず、自分の思い通りに、周りを見返すことだけのために子どもを欲しがる母親のせいで、辛い思いをしたのにずっと家族を思い続けるキリンが、本当に健気で素敵。遺伝子なんて関係なく、それぞれの性格や才能がある。これからキリンどう生きて行くんだろうなあと気になる、
Posted by ブクログ
山田悠介初読。初っ端から優生学の不気味さにビビる。麒麟くんと仲間たち以外はトチ狂ってるので麒麟くんがほんとにいい子でもう悲しくなってくる。
でも狂ってるのもちょっとクセになってくるのでこれが山田悠介かーと思った(?)
天才とは?というテーマと結末に向かうにつれて『アルジャーノンに花束を』を彷彿とさせた。
子どもを自分のための欲望と見栄と復讐の道具にしか考えてない大人に呆れるに似た感情が残った。
Posted by ブクログ
あっという間に読み終えた。
私の親も子供を周りと比べるタイプで、幼い時はそれが当たり前、○○ちゃんより頭が良くないと親には褒めて貰えない、点数が1番って思ってたから、割と感情移入しやすかったかも。
麒麟と同じように親が笑ってくれないのは自分が馬鹿だから。って本気で信じてたこともあったなぁ。
今大学生になって、自分は自分、他人は他人って少しは思えるようになってきたけど、やっぱり点数だけじゃなくても、みんなお互いを比べながら生きてるんだなぁって実感する毎日、、、。
Posted by ブクログ
とても悲しかった。
勉強が、すべてではない気がして麒麟くんが哀れに思えた。
お兄さんは頭が良い
弟はできそこない。そこを差別するとか親としてできないと思いました。
Posted by ブクログ
主人公のお母さんは終盤以外すごいひどい母親でした。
登場人物たちのつながりがいいなと思った。
どれだけ母親にひどい扱いを受けても母親を信じ続ける主人公が読んでて胸が痛みます。
Posted by ブクログ
読むのは三回目くらいだけど面白かった。
相変わらずつらい。
登場人物の関係が複雑なので家系図書いてみたらめちゃくちゃに入り乱れて面白かった。昔の王家?
秀才も家族のことをなんとも思ってなかったわけじゃなかったんだろうなと思える切ないラスト、大好き。
Posted by ブクログ
すごく久しぶりに山田悠介さんの小説を読んだ。やっぱり読ませる力がすごいな〜。内容は本当にずっっっっとむかついてました、子供は親の夢をかなえる道具じゃない…どいつもこいつもよ〜〜
麒麟がいいこすぎる、殴ったれ!こいつもそいつも!と憤ってたけど最後までいいこだった 幸せであれ…
Posted by ブクログ
兄は小さい頃から持て囃され、頭の良さや遺伝子を一番の価値観においてしまったため、それを失った時に絶望した。弟は虐げられてきたが、自分や周りと向き合おうとしてきたから、様々な価値観を持ち、自分の真の強みを見つけることができた。
ただ兄も大人たちのエゴに巻き込まれた被害者であり、違う生き方もできたのかなと思うと、子供にとって大人ができる本当に大事なことって何だろうと考えさせられました。
Posted by ブクログ
駆け足でいまひとつ感情移入したくなる魅力的なキャラクターがいなかった
お兄ちゃんは最後までやな奴だしお母さんは勝手すぎる
それを家族愛だけで乗り切る主人公にも呆れる気持ちが強かった
しかし話の着眼点や最後の謎解きが気になって最後まで読みました
話そのものはすごく面白かった
Posted by ブクログ
心が苦しくなる内容でしたが、麒麟くんが常に純粋で希望や家族に対する愛情を失わずに進んでいるからか、 最後まで読みやすかったです。
また環境の重要性も考えさせられました。
いじめられなければ母親の厚子は荒まなかったのかなとか、秀才は才能もあったけど、ひたすら数学を学ぶ機会を与えられたから秀でることが出来たのかなとか、環境によって良い方にも悪い方にも転んでしまうのは親の責任重大だと感じました。
育児に疲れて子供に対する愛情が薄れている時に読むと、子供の純粋さに気づけて環境を整えるために頑張る気持ちになるかもしれないなと感じました。