あらすじ
今日から使える「ビジネス交渉」の極意と技法
交渉に苦手意識を持っている人、またあらゆる業界で交渉のプロを目指すビジネスパーソンのために、日本トップクラスの成約数を誇る敏腕M&Aアドバイザーが初公開する、今日から使える「ビジネス交渉」の極意と技法。素質がなくても、正しく学べば誰もが交渉の達人になれます。
本書では以下のような疑問にお答えします。
●多くの日本人が交渉について誤解していることとは?
●交渉力の7つの源泉とは?
●行動経済学を駆使した最新の交渉術とは?
●チャルディーニの法則を利用した交渉術とは?
●価格交渉で絶対優位に立つには?
●値下げ交渉の仕方とその対処の方法は?
●外国人との交渉で気をつけるべき点は?
●交渉中に感情をどうコントロールするか?
●交渉の究極の目的とは?
7つの交渉術とは「信頼ベースの交渉術」「満足する交渉術」「ワンランク上の心理交渉術」「相手には知られたくない価格交渉術」「売り手の交渉術」「買い手の交渉術」「仲介者の交渉術」。
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Posted by ブクログ
<メモ>
・合意への思いが強いほど、交渉力が弱く、思いが弱いほど交渉力は強くなる。
・代替案があれば交渉力が強くなる
・時間的な余裕があると強くなる
・人間力。この人と仕事をしたいと思わせること
・信頼が醸成できる交渉はよい交渉
・交渉内容が間違いなく履行されることも重要
・相手の環境を理解すること。
・共通の利害を確認すること
・外見がよいとハロー効果により信頼性があがる。接触回数を増やす。好意を示す
・重要な利害関係を忘れていないか。
・ゼロサムではなく、合意により双方に優位になる落とし所を探る。
・自分が重視していることは伝えて問題ない。
ただし、重視していないことは伝えない方がより。
・選択肢としてとっておくこと。
・詳細条件は書面やメール。相手の表情をみたいとき、大事な合意は対面か電話
・避けるべき交渉相手、信頼に足らない人。合意するつもりがない。都合が悪くなるといなくなる。自分の利益しか考えない。
・チャルディーニの法則①返報性 親切にされたら返さなければと思う事。自分にとっては小さく相手にとって大きいことを選ぶ。遠方に行くこと。ドアインザフェイス。②一貫性 選択肢を提示し、選んでもらいコミットメントさせる。
③社会的証明 一流企業実績など。 ④好意 類似点を共有することからはじめるなど。 バッドコップグッドコップ
⑤権威 ⑥希少性
Posted by ブクログ
仕事で交渉スキルの必要性を感じて読んだ一冊目。
メモ
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・交渉とは、立場が異なる相手と、何かを決めるための、コミュニケーション
・交渉力とは、強気で交渉出来ること、即ち譲歩する必要が無い状態
・交渉の要素は次の7点
1.合意したいと思う温度差 (惚れた方が負け)
2.他の選択肢を持つこと (結婚前に一人に絞ったら選択肢が無くなる)
3.時間 (結婚を焦ったらだめ)
4.情報 (相手についての正確な情報)
5.演技力
6.客観的状況 (他の人の意見)
7.人間力(前向きで明るく、自分の言葉で話す。説得力がある。
不合理な行動を冷静に分析出来る。自分の感情をコントロール出来る。
自分が怒れば相手も怒り、信頼は崩れる。)
・交渉は対等でなくても相手を尊重すべき。
・交渉プロセスの中で信頼感を醸成する。
そのために、
情報の開示、共通の利害について話す、相手の立場を尊重する
・適当な枕言葉を付けて話す。(ご興味があるか分かりませんが〜etc)
・交渉、信頼は究極は対個人
・売買の五条件
商品、数量、価格、納期、支払い条件
一つ一つ吟味していては時間がかかるので、パッケージで話す。
争点が明確であれば双方の希望を出す。
・フィックスト・パイ・バイアス
パイの大きさが一定と思う事
これだとゼロサムゲームになってしまう
・ジョイント・プロフィット・マキシマイゼーション
パイ自体を大きくして双方の利益を最大化すること
・立場が変わればインセンティブが変わり、意思決定や行動が変わる
(医者の例。最新技術を使う方法に賛成していた人が、自分の身内だと従来からの方法に賛成する)
・ポジショントーク
その人の立場に有利なように本心や真実を曲げて話すこと
・知りたいことは真正面から質問すべき
・自分の重視していない点は最初から正直に答えない方がいい場合もある。
あとで、妥協点に使うために。
・チャルディー二の法則 相手からイエスを引き出す戦略の要素
返報性(ギブアンドテイク)
一貫性(相手に決断させて守らせる)
社会的証明(客観的指標、前例)
好意(共通点etc)
権威
希少性
・譲歩は自分にとって重要度が低く、相手にとって重要度が高いものを。
・フットインザドア
段階的要請法。簡単なものから段階的に承諾を得ていく方法。
・ローボールテクニック
有利な条件を提示し、決定してからこちらの悪条件を付け加える。(ずるいやり方)
・バッドコップ・グッドコップ
好意と返報性を利用した方法。
フロントに立つ人がよい警官を演じ、裏にいる人を悪い警官にして、
一緒に悪い警官に交渉するかのようにして、友好的に進める。
・ある額の損失はその利益の2倍と釣り合うと人は感じる。
・アンカリング効果
最初に言われた数字や事柄にひっぱられて影響を受けること。
・50-50-90ルール
成功確立50%の場合は90%失敗する。
・イケア効果
苦労して作った商品やサービスの自己評価が高くなること。
一般的に売却希望価格は購入希望価格の2倍は高い。
・現在性効果、現在志向バイアス
目の前の現金を積まれると断りにくくなる。
これは確実性効果もある。
・売り手が価格交渉された時のダメージは買い手の比ではない
・ピークエンドの法則
あらゆる経験は、そのピークと終わりの快苦の記憶で決まる
・ザッツ・ノット・オール・テクニック
合意に躊躇している相手に対して、最後に便益を与えたり、譲歩したりして合意に持ち込む
・譲歩を求められたときは。
ほんの少しの譲歩だけ見せて、譲歩の余地が少ないことを見せる。
最後に大きく譲歩する時はこれで合意かを確認する。また、別の条件を出す等する。
・相手に批難を受けた時は以下と考える
・情報を得られる。切り札の数を増やせる
・相手の言い分を聞くことにより、相手の怒りが静まる
・聞いてるだけなら譲歩したことにならない
・その批難はその人の個人的意見にすぎず、受け入れるかは自分次第。
・怒っている時は人の要求を拒否しがち。
・強いストレスがかかっていると短期的志向になる
Posted by ブクログ
交渉の本。社内交渉を円滑に進めたいと思って読んだが、具体的な方法ではなく、座学的だった。M&A、価格交渉の話が主に想定されていたが、交渉の根本的なことや行動心理の話もあり、参考になった点もあった。
以下、参考になった点
相手の言うことを素直に受け入れないないのは、
●フォールス・コンセンサス効果
自分の考え方は正しく常識的で、相手も自分と同じように考えるべきで、そのように考えない相手はおかしいと思うこと。
●反射的低評価
立場を異にする人の意見や提案だからという理由で反対したくなる心理のこと。
●帰属のエラー
自分や他人の行動を判断するとき、他人に対しては人柄や性格をもとに判断し、自分に対しては置かれた状況や外的環境で判断しがちであること。
⇒相手の理由がわかれば、自分の感情もコントロールできる。
理解できたのと、相手の要求を受け入れるかは別問題。
感情的に議論するより建設的な話ができる。
相手に批判されたら、
相手に話をさせ、話を聞くのが得策。
話を聞いたうえで、必要ならとりあえず謝り、低姿勢で、客観的事実で説明、反論する。その場でどちらが正しいかははっきりさせなくていい。
悲しいときは相手の要求を飲みがちになり、怒っていると相手の要求を拒否しがちになる。
対等な交渉はない。
共通の利害について話す。