あらすじ
いまの時代は普通に生きていくだけでは、もはや生き残れない。生き残るためには、知恵が求められる。つまり、頭がよい人間が得をする。「頭がよい」とは「物事の本質をつかめる」ということ。哲学は「物事の本質をつかむ」方法を提供してくれる最適の学問である。著者は、元々落ちこぼれだったが哲学という「魔法」との出会いにより「頭がよい人間」に生まれ変わった。本書では、著者をテレビや新聞で活躍し多数の著作を刊行する人気哲学者に変えた「頭をよくする魔法」を読者に伝授する。本書の内容例:☆知識を詰め込もうとしてはいけない/☆頭がよくなるための論理パターンベスト10/☆まずは100通りの見方で頭をほぐそう/☆論理的に話せない人へのとっておきのアドバイス/etc…。学生から社会人まで、頭がよくなりたい全ての人に役立つ一冊!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
いまの時代は普通に生きていくだけでは、もはや生き残れない。
生き残るためには、知恵が求められる。つまり、頭がよい人間が得をする。
「頭がよい」とは「物事の本質をつかめる」ということ。
哲学は「物事の本質をつかむ」方法を提供してくれる最適の学問である。
1日目:社会のことを知る→
2日目:哲学の知識を身につける→
3日目:哲学の論理パターンを使いこなす→
4日目:物の見方を変える→
5日目:言葉の意味を膨らませる→
6日目:言葉を論理的に整理する→
7日目:一言でキャッチーに表現する
■1日目の「社会のことを知る」には、
自然学(科学)、歴史、文学、時事の4つの分野について、
常識的な教養があればいいというのだ。
「そのためにはどうすればいいのか? 読書をすることです。
・・・私たちは教養を深めれば深めるほど、自由な思考を手に入れることになるのです。
しかもそれは読書をするだけで成し遂げられるのです」。
■2日目の「哲学の知識を身につける」には、
「哲学史を押さえる」ことと「哲学概念に親しむ」ことで、哲学のボキャブラリーを増やそうと呼びかけている。
「ひと目でわかる哲学史」が、たった1ページの一覧表として整理されているが、これは非常に役に立つ。
古代ギリシャは
ソクラテス(無知の知、問答法)、プラトン(イデア説)、アリストテレス(現実主義)、
中世は
アウグスティヌス(プラトンの二元論的世界観をキリスト教に援用)、
トマス・アクィナス(アリストテレスの目的論的世界観をキリスト教に援用)、
近代は
デカルト(生得観念論)、ロック(経験の重視)、
カント~ヘーゲル(ドイツ観念論)、マルクス(社会主義)、
キルケゴール(実存主義)、
現代は
デリダとドゥルーズ(ポストモダン)、アドルノ(否定弁証法)、
アメリカの政治哲学(リベラリズム)――
■3日目に説明される「賢くなるための論理パターンベスト10」は、
①カテゴリー:種類ごとにグループで分ける、
②主観と客観:主体と客体で区分する、
③時間と空間:時間軸と空間軸に位置づける、
④イデア:物事の正体を見抜く、
⑤運動として捉える:動いている途中として見る、
⑥弁証法:マイナス要素をプラスに転じる、
⑦差異として捉える(否定弁証法):差異を重視する、
⑧構造主義:構造の中で捉える、
⑨因果関係:原因と結果の関係として見る、
➉人間にとっての意味:人間の存在を前提に考える
■4日目の「物の見方を変える」には、頭をほぐす必要があるという。
「物事の本質をつかむためには、複数の側面から対象を眺めることが大前提です」。
「常識を疑うのです。それは固定観念を捨てることを意味します。
それが新発見の始まりであり、本質をつかむための糸口となるのです」。
■6日目の「言葉を論理的に整理する」とは、
情報でいっぱいになっている頭の中を整理することだという。
「論理的に話せない人へのとっておきのアドバイス」は4段階から成っている。
「グループに分ける→グループ内の複数の言葉を1つにまとめる→
(3日目に学んだ)10の哲学概念を使って整理する→1つの文にする」。