あらすじ
若き天才が全て明かす「芝居作りの技術」。シェイクスピアはなぜ四世紀にわたって人気なのか? 日本で対話劇が成立しづらいのはなぜか? 戯曲の構造、演技・演出の方法を平易に解説する画期的演劇入門書! (講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
作劇の方法が書かれている珍しく貴重な書といえる。
作劇方法以外に、とくに作者の演劇に対する見解がとても興味深くハッとさせられる文が多かった。他の著書でもうすこし深掘りして読んでみたい。
以下、印象的な文を引用。
─私たちは、先にテーマがあって、それを表現するために作品を創るのではなく、混沌とした自分の世界観に何らかの形を与えるために表現をするのだ。
─演劇とは、リアルに向かっての無限の反復なのだ。その無限の反復の中で、ゆっくりと世界の形が鮮明になっていく。この混沌とした世界を、解りやすく省略した形で示すのではなく、混沌を混沌のままで、ただ解像度だけを上げていく作業が、いま求められている。