あらすじ
思春期の悩みを抱える十代。社会に出てはじめての挫折を味わう二十代。仕事や家族の悩みも複雑になってくる三十代。そして、生きる苦みを味わう四十代――。人生折々の機微を描いた短編小説集。
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Posted by ブクログ
命とか人間関係を題材にした短編集。
あとがきにもあったが、どれもわりと地に足がついていて空想ではないリアルなお話しだった。
個人的に刺さったのは、架空の息子と飼い犬をめぐる「石の女」と老齢の両親を故郷にかかえる「みぞれ」の二つ。
前者の面白さは社会的には少し古い考えかもしれないが跡継ぎを欲する両親からの抑圧や子供がいて当たり前という中での不妊夫婦の生きづらさが妙なリアリティがあってモヤっとするところ。
後者は完全に自分を投影してしまったが、脳梗塞で後遺症を持つ父とそれを支える母の老老介護のあり方と思い通りにならない苛立ちと少しの虚しさがすごく刺さった。
Posted by ブクログ
自分の日常でもありえそうな話がいくつかあって、それぞれの人物の感情の動きがわかった部分と、私はまだわからない部分とがあった。もう少し大人になったらわかるかもしれない。「ひとしずく」は朝読んでいたけれど、寝起きの頭でも腹立たしく感じた。きっとこの話はしばらく経っても憶えていると思う。
Posted by ブクログ
◼️短編概要
01.背景ノストラダムス様
02.正義感モバイル
03.砲丸ママ★
(概要)⇒家族の得意技という作文の宿題を出された息子。母はガタイがよくパワフルで砲丸投げという特技もありどんどん筆が進むが父については書くことがない。母も父の特技出しに協力するも息子にとっては母の特技の方が面白い。母曰く父の特技は砲丸投げ用の白線引き。当時2人は陸上部で父はマネージャーとして母のためにラインを引いていた。父は怪我で選手からマネージャーに転向して母に出会ったのだった。これを聞いた息子は父の特技を母と出会えた運の良さと一行書いた。
(感想)⇒とても他人事とは思えない内容笑。確かに自分の得意技も嫁と出会えた運の良さしかないかもしれない笑。父親の得意技なんてこれぐらいでいいのかも。
04.電光セッカチ
05.遅霜おりた朝
06.石の女
07.メグちゃん危機一髪
08.へなちょこ立志篇
09.望郷波止場★
(概要)⇒テレビ制作下請けの主人公トモとレコード会社勤めの大学の後輩の林。過去の一発屋を面白おかしくイジるバラエティ音楽番組を作る仕事で再会する。2人が担当したのは20年前に一発当てた演歌歌手の羽衣天女。トモと林は出演交渉のために羽衣天女のスナックに向かう。スナックで彼女のファンで幼馴染の3人組と出会い、彼女の過去の苦労話を聞く。皆にとって羽衣天女のデビューは希望だったと。林も感銘を受けて出来る限り真面目な方向に持っていこうと努めるが、上司の意向で結局真面目な方向にはできず。また天女側にも生放送前日にまともな音楽番組ではなく下衆なバラエティ番組だということがバレる。これを知った羽衣天女の仲間たちはこんな番組で笑いものにされるなら出るべきじゃないと怒ったが、トモはそれでもプロとしてやるべきだと一喝。笑われるのが嫌なら、あんた達が天女を笑わせろと。それを受けて当日仲間3人組は全力でお笑いをやって、天女も笑って笑わせて終幕。
(所感)⇒人生の山場は表面的な不条理にも喰らいついて飲み込んで、自ら作っていくしかないなぁと感じた。別な話にあった押忍の精神と同じ。苦境を受け入れて乗り越える。途中で辞めていたら全員惨めな結果しか残らなかった。
10.ひとしずく
11.みぞれ