感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
政治小説であり恋愛小説であり再生を描いた小説でもある。
「愛と名誉のために」的な再生小説を期待して読んだのだけど、主人公の再生への道は相当違うもん。結局小説のゴールはかなり近いとこにたどりつくんだけど、でもこの主人公は小説ラストで見つけた場所に安住しないと思う。
そこが、俺の(今のところの)価値観と違うので、この小説の結末には納得できない。随所随所にエエことは書いてあるし納得できる部分もあるんだけど、やっぱり一度、とてつもない権力ととてつもない地位を目の当たりにしてしまうと、それを知らない価値観には戻れないのだろうな。作者の意図とは違うのかも知れないが、この主人公は作者が与えたハッピーエンドに飽き足らず絶対幸せを壊すだろうな・・・と意地悪なことを考えてしまった。
そして、これもまた作者の意図とは違うのかもしれないが、登場人物の中で一番カッチョ良かったのは、主人公の妻郁子。美貌、財力、知力、家柄、家事スキル、子育てスキル、沈着冷静さ、行動力・・・あらゆるものを備えたほぼパーフェクトなスーパーレディである。主人公や主人公の友人は彼女を貶すが、俺には出来てない人間の嫉妬に思えてしまい、そして俺は主人公や主人公の友人側の人間なんだと自覚して少々ヤサぐれた。
Posted by ブクログ
終わりはあれでいいのかなぁ。
お金と自立と愛情関係について言及しているけど、あの終わり方って、それに対する適切な答えだったのだろうか。
Posted by ブクログ
「本当の愛」は、家柄やお金が絡んでいる結婚ではなくて、不倫の恋の方にあった…というような展開にちょっと納得いかないんだけど、なんかそんな話です。
大物政治家の息子である主人公は、不倫やらお金の問題やらで窮地に陥り、心を病んだ状態にある。
本来アタマが良くてちゃんとしているはずの彼が、精神的にちょっとおかしくて約束を忘れたり、お金のやりくりが全然できてなかったりする様子は読んでいてハラハラして、“よくわからないけどなんか病んでる”っていう感じが実にうまくに描いてある。その彼がだんだん回復していって、真実を見つける話…
(つまり本当に自分のことを愛してくれて、本当に自分が愛すべき人はすぐそばにいたのに、それを自分が気付かないためにすぐそばでありながら彼方にあった、やっと真実に気付いた)とも読めるけどーーーーーー。
ちょっと政治的な駆け引きの話の分量が多くて、読むのに疲れました。国を動かす大きな仕事をしていながら、結局人間は(どんな政界の大物でも)、すぐそばにありながら手に入れられない愛や、それにまつわる扱いづらい自分の感情など、なんだか小さなことに悩まされるもので、そのギャップを感じさせるためにスケールの大きな政治の話を無意味なまでに長々と書いているのかなぁと思いました。
もしそうだとしたら私には有効でした。
Posted by ブクログ
藤田元首相の2ページ半に渡る政治思想が、世の中のリアルな側面に思われた。私的には、人の言動や、人が作るシステム(政治)の不完全さの方が、完全なものよりも現代を映す上で真実味がある気がした。
Posted by ブクログ
男は相手を魅力的と感じてから愛し始めるけど、女は愛し始めてから相手に魅力を感じるようになる。って。
どちらにせよ愛した人のそばにいることが、幸せって事ですね。