あらすじ
高原のサナトリウムで私は療養中の恋人・節子と時を過ごす。私たちは魂の触れあいを重ねるが、次第に時間は限られたものとなってゆく。恋人たちの生の瞬間を描きとめた「風立ちぬ」など珠玉の6編を収める。
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Posted by ブクログ
高原のサナトリウムで療養中の節子と婚約者の主人公。確実に死へ向かっている雰囲気はある中、2人のプラトニックな関係の心理描写や情景描写が美しい。
生死感、幸福の形、夫婦(パートナー間)間のあり方などは様々。私がこの2人から感じたことは、お互いが支えるとか支えられるとかではなく、共に時間や空気を共にすることの尊さのようなものを感じました。多分、何度も読み返したくなる作品だと思う。ジブリで映画化されているようですが観ていないので、このまま小説の世界観を大切にした方がいいのかな?
Posted by ブクログ
すべてがそれぞれ,主人公の独白からなる短編集.
周囲の風景の描かれ方はとても緻密で
いかにも抒景的なのだけれど
何かを隠しているようで,何かをさらしているようで,
何か諭し教えてくれているようでもある.