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Posted by ブクログ
【追悼・北杜夫―1】
思いっきりネタばらししちゃいますから、本書をこれから
読もうと思われてる方は、ぜひこのレビュー読んで欲しいんです?
これ、軽妙に書かれてるんだけど、
随分と考えさせられちゃいます…大人も読める童話…まさにそう!
つまり、オレンジとおっぱいが好き…という感情は、
どれほど同じでどれほど違うか…ってこと。実は…ボクは、
王様じゃあないけど、オレンジもおっぱいも大好きなんです。
…でもね…本当に欲しいのは…
きっと、愛しい人のおっぱいなんだろうね…つまりこれ、
恋愛感情ってやつです。ところが、愛しい人のおっぱいは、
なかなか容易には手中にできない…そうしたジレンマは
つのればつのるほど感情は高まるもんでしょ?
ほら…王様がさびしいように、多くの誰もがきっと、
さびしいんです…そんな気持ちを味わうようになりながら
人は大人になってゆくんですね。
どんなおっぱいでも好きになれたら楽なのに…
だから、ボク、この王様のこと大好きです。
どんなおっぱいも勝手放題に手中にできる王様より、
こんなふうに逡巡しながら、憧れのおっぱいに焦がれる王様に
限りなくシンパシィを感じちゃうのです。