あらすじ
a piece of cake…お茶の子さいさい、朝飯前、簡単なこと――梅宮志乃は惰性で付き合っていた彼氏と別れ、心機一転、仕事を辞め、引越もする。アパートの隣人でバイト先の店長・菅原京志郎にだんだんと心惹かれる志乃。しかし京志郎には同棲中の恋人・成田あかりがいて…。ジョージ朝倉が描く、20代の大恋愛叙事詩!!
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Posted by ブクログ
無料アプリ。溺れるナイフを初めて読んだ時に感じたなんか胸がえぐられるような感じをまた感じる事ができた作品。面白い。流されやすい主人公って設定もなんかよく分かる気がするし、ヒゲ店もカッコよく見える。なんかリアルにいそうで。なかなか京志郎の彼女のあかりも闇がありそうで、深そうな感じが。京志郎と志乃の縮まりそうで縮まらない関係が好き。もどかしい。個人的には川谷くんもありだと思う。
Posted by ブクログ
店長の屈託無い笑顔に自分も恋をしました(笑)
志乃が店長への恋心をしみじみと噛み締めるシーンから坂道を転がるように暴走していくのが楽しい。こんな片想いならしてみたいなーと思う。
Posted by ブクログ
ぐあーやられた。
惹き込まれて、一気読み。
今まで読んだジョージ朝倉さんの漫画の中で
多分一番好き。
どっちなの?どうなるの?と
最後までドキドキしっぱなしでした。
**
主人公の24歳アルバイト・志乃。
どろどろになっていた彼氏に振られ、
叔父の所有するアパートに転がり込むように引っ越す。
そして隣の部屋で同棲するカップルの彼氏
京史朗にだんだん心惹かれて…
というストーリー。
ありがちっちゃ、まぁありがちな話なんですが。
もう本っ当に惹きこまれた。
―「ちょっと馬鹿にしてた ゴメンなさい こんな簡単に 落ちる時は 落ちるのね」(149ページ)
彼氏の好みに合わせるために、七変化して
そんな自分に嫌気が刺してるのにやめられない。
別れても亡霊のようにつきまとう彼氏(妄想)と会話しながらも、
彼女持ちの男に惹かれていき、恋に落ちる。
悩んで泣いて、恥をかいて
それでも一途に、自分の気持ちを追い続ける志乃。
馬鹿で、素直で、ちゃっかり最後にはイイところもっていく。
恋愛脳(笑)と馬鹿にする人もいるだろうけど、私は好きだ。
純粋に可愛いと思うし、何とかヒゲ店とくっつけー!と応援したくなる。
けれど面白いのが、
志乃のライバルである京史朗の彼女「あかり」にも
少なからず共感してしまうところ
意地っ張りで、粘着質で。
かと思えば「京史朗は欲しけりゃあげる」「やっぱりやらない!」なんで
傍から見ればもうそれはそれは、嫌な女なんです。
でも何故か、憎めない。
彼女の過去編からも明らかになるように
多感な時期を過ごすには、あまりにも”酷”な環境で彼女は育ってきた。
本当は欲しいのに、いつもどうせ手に入らないと心のどこかで諦めている。
それでもやっぱり諦めきれずに、自分を拾ってくれた京史朗に手を伸ばし、涙する。
時々、ほんの小さな子どもに見えるんですよね。
それが痛々しくて、人を惹きつける。
あかりの過去編は、彼女が書いた小説に沿って紹介されますが
全てが真実ではないようです。
「同級生の男の子や、母親の失踪はフィクション」と作中でも言われています。
けれど高校生のあかりが、何らかの理由で母を「失った」時
「お母さぁんっ」と声を上げて、泣くシーン。
あれは、あれだけはきっと事実なのだと思いました。
なんとなく、ですが。
周囲に恵まれ、愛されて育った志乃。
疎まれ避けられ、息苦しい環境で育ってきたあかり。
最後の賛否は、きっとどちらに共感するかだろうなぁ。
あと、本当の本当に余談ですが
ヒゲ好きにはたまらんでしょ、ヒゲ店は。笑
Posted by ブクログ
暑くて湿気でベタベタする中、実感がわかないまま引っ越して
ふと「そっか、ここに住むのか」と部屋を見て思う感じ。
行き詰った息苦しい感じが、リアルにも感じる。
友達にベタついた感情を吐き出してもぬぐえない
貼り付くさみしさ。
店長に恋をして、小さなことなのに自分の願いを聞いてくれて
好きな人に言う事きいてもらえるとうれしいのか
と気がつくところがきゅんとする。
あかりがトマトをくれるのは良いが、
毎日毎日何かを寄越してくるのは流石に引く。
確かに呪いなのだと思う。