あらすじ
学校の授業や教科書では、真の歴史を学ぶことはできない。なぜなら、そこには「長いスパンの中で歴史的出来事の意味を考える」という最も重要な視点が欠けているからだ──。そう主張する著者が、学校では絶対に教えてくれない「真の日本史」を懇切丁寧に解説。○奈良の大仏は「捨てられた」○『源氏物語』は鎮魂の書である○徳川綱吉は天才的な政治家だった○「江戸の三大改革」は“改革”ではない○幕府の「卑劣」な外交がペリーを呼んだ……独自の視点で解き明かされる日本史の「真実」は、まさに目からウロコ!「学生時代、歴史が苦手だった」という人こそ必読の一冊。「誰もが『徳川綱吉は悪将軍だ』と言います。はっきり申し上げますが、この認識は間違いなのです。綱吉はなぜ『生類憐みの令』を出したのか。それは、当時の日本に蔓延していた、戦国時代以来の、人の命を軽視する殺伐とした空気を変えようとしたからでした」(本書「序章 日本史理解のキーポイント」より抜粋)
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
「風が吹けば桶屋が儲かる」。この諺のように、ものごとにはすべて因果関係があり、この「因果関係」の考え方こそ、歴史を学ぶ上でもっとも意識すべきものです 三大改革(享保、寛政、天保)は市場の米価格を暴落させた 家康が儒学の数ある派閥のなかでも特に朱子学を奨励してのは、第二の明智光秀がでないようにするためだと思います 黒船ショックとは日本が世界一危険な国に変わったことだ 日本の危険性を見抜いていた男、林子平 ロシアが日本に開国を求めて来たのはシベリア開発に必要な「食料調達」が目的だったのです 貴穀賤金 我々日本人は、稟議書を回すことで、形の上でではありますが、話し合いを行ったことにしているのです 「古今和歌集」は怨霊鎮魂のために編集された歌集だったのです 琵琶法師が日本の識字率を上げた 新嘗祭は、天皇というものが、日本における農耕文化の長であることを意味しています
Posted by ブクログ
母の病院に付き添った時にたまたま見つけた本でしたが、これがめっちゃおもしろかった!!
今の日本史学は新興や宗教などのこころの部分を無視されているがために、明らかにされていないことが多い、という内容。
朱子学、「和」を尊ぶ精神、怨霊信仰、穢れ思想、言霊信仰についてそれぞれ書かれています。
特に言霊信仰で言えば、似たようなことが原発でもあったような。最悪の事態についてあえて言わないことで惨事になってしまいました。やはり歴史は負の部分ともきちんと向き合って学ばないといけないなと思った一冊です。
Posted by ブクログ
とてもわかりやすくて知識がすっと入る文章でとても読みやすかったです。楽しく歴史を学べます。
しかし内容には証拠がなく著者の考察が大半を占めているので事実と鵜呑みにせず一つの仮説と思って読む必要があります。
仮に真実だとしても言霊、怨霊信仰、穢れなど精神論を歴史に当てはめているので証明することはできません。
歴史学者を攻撃的に否定しており、確かに間違いがあったのかもしれませんが、あまりに攻撃的な書き方で著者の感情が現れすぎていて不快な部分もありました。教科書は歴史的証拠を基に事実を伝えるので妄想は書けないのでしょうがないと思います。
歴史についての考え方、内容については本当にわかりやすく、そうだったのかもしれないなと楽しく読めますが、著者の性格が気になりました。