あらすじ
資本主義と技術が五感を作り替えた! デパート、新素材、VRまで、我々の身体と世界の“感じ方”はどのように商品化されたのか。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
感覚は自分の中の自然なものではなく、文化や社会の影響を存分に受けているという話が面白かった。そしてそれは、知らず知らずのうちに差別を生んでいるかもしれないということ。
例えば、においや言葉が自分と異なる人たちを差別する。他にも、ジェンダー差別の例では、「アナウンスやガイドの音声が女性なのはなぜか。女性が補助的な立場であることを助長しているのではないか」という話があった。これは思ってもみなかった。
「感覚に対する問いを持つことは、自分と異なる感覚をもった他者の存在を受け入れる想像力を育むことにつながる」とあったけど、本当にそうだと思った。
また、「視覚」や「触覚」として規定されているものは感じられるし理解もできるけれど、例えば第六感のようなものも、名前がついて感じ方の表現が言語化されたら、感じられるようになるのかな、と思ったり。
以下メモ
・そもそも「五感」として規定されている感覚も文化によって異なる。
例:ハウサ族は「視覚」「それ以外」の2つの感覚。
・感覚史では、身体を通じて知覚した感覚を人がどのように理解しているのか。その理解の仕方が、ある時、ある場所の社会とどのように関わっているのか。理解の意味づけをもとに社会を見る。
・感覚は主観的である一方で、時代や社会によって一定の感じ方が共有される。
・消費主義社会では、商品の差別化に感覚が使われる。
商品の標準化は感覚の標準化につながる。
大衆の感覚は鈍化し、より強い刺激を生み出す。
・ガラス、セロハン、プラスチックの発明
お店の変化:1対1の接客から、スーパー形式に
商品のパッケージとして中身が見える、嫌なにおいを防ぐことが重要。
新しい素材は近代性の象徴として認識される。
・感情商品:感情体験を生み出す明確な目的で構成され、そのために意識的に消費される財。消費者は「明確な感情」を買っている。
例)パック旅行:訪れるべきと販売されたものを、「訪れたい」と購入する。非日常でありながら安心感。
・感覚の政治性:感覚が差別や支配の手段として用いられてきた
におい:不快なにおいは野蛮、劣等の象徴
人種差別:肌の色やにおい、触覚、聴覚の感覚を通じて規定され、再生産される