【感想・ネタバレ】新書 世界現代史 なぜ「力こそ正義」はよみがえったのかのレビュー

あらすじ

ロシアによるウクライナ侵攻、世界的な移民排斥運動、権威主義的国家の台頭、トランプ2.0、そして民主主義制度基盤の崩壊……。
「なぜ世界はここまで急に揺らぎはじめたのか?」。共同通信社を代表する国際ジャーナリストが、混迷する国際政治の謎を解き明かすために、国際政治学者や評論家、政治家や現場を知る実務家へのインタビューを敢行。辿り着いた答とは?

プロローグ 「警察官」の退却
第1章 覇者の驕り―「無敵」から「Gゼロ」へ
第2章 「格差」の超大国―アメリカを蝕む病
第3章 リバンチズムー「大ロシア」再興の野望
第4章 百年国恥 ー中華民族の偉大な復興
第5章 「南」の逆襲ーBRICSの論理と心理
第6章 白人の焦燥ー「人種置換」の世界観
第7章 SNSと情報工作ー民主主義の新たな脅威
第8章 「警察官」の犯罪―時代遅れの戦後秩序
第9章 逆流する歴史―よみがえる伝統主義
エピローグ 「19世紀」へ向かう歴史

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Posted by ブクログ

トランプ、プーチン、習近平、ゼレンスキー、ヨーロッパの極右、BRICS、第三世界などの様々な異なる思惑、毎日のニュースを見ているだけでは分からない時代の流れや行動原理が、著名な人物へのインタビューとして大変わかりやすく描かれていた。
この一冊があれば冷戦終結から2026年の今日までの世界の流れを把握することができるだろう。

我々日本人はアメリカの民主主義の顔しか知らない。大手メディアの流すニュースは西や東海岸の成功したリベラルな人々によるもので中西部の人々の生活や思いを知らない。だから初めてトランプが当選した時も再選した時も驚いたが、それは単に我々日本人がその内情を知らなかったに過ぎず、今のアメリカではそれがメインストリームなのかもしれない。
そんな日本人の知らないロシア、中国、ヨーロッパ極右などの思想などを公平な視点で教えてくれる。

かつて力のあった者達が新興勢力に押され衰えていく段階で、失地回復としての行動原理に説明ができるものが多く、目から鱗だった。

世界は常に均衡を取ろうと、ある一方向に急激に流れが向かい過ぎると反対の流れが自然と生まれる。

冷戦終結時に「歴史の終わり」とされ、民主主義が人類の統治の最終形になると説き、西側の勝利で終わり、アメリカ一強が続くと思われていたがまたしても群雄割拠の新たな勢力図に塗り替えられていくのだろう。
我々はまさに「その力こそが正義」という歴史の渦中にいるのだ。

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ツァイトガイスト(時代精神)と呼ぶべき時代の精神
多くのメトロノームを一斉に起動させると最初はバラバラだが時間と共に同調してリズムが揃っていく。同期現象、シンクロ現象
万物は共鳴する。異なる国に暮らしていても相互に作用し合いメトロノームのように同調し、一つの時代潮流(トレンドライン)を形成する
プーチン、習近平、トランプを突き動かしているのは失地回復(レコンキスタ)
強権指導者(ストロングマン)


プロローグ 「警察官」の退却/
アメリカは世界の警察ではない、我々の力だけで全ての悪を正すことは不可能だ。オバマの2013/9のシリアに向けた演説で、超大国アメリカが退却モードにあると捉え、中ロが南シナ海埋め立てやウクライナ南部のクリミナ併合を行った。

第1章 覇者の驕り──「無敵」から「Gゼロ」へ/
歴史の終わり
WW2でファシズムを、冷戦で共産主義に勝利したリベラルな民主主義は人類の統治の最終形で歴史における思想上の終点
ネオコンサバティズ新保守主義 国際社会の同意がなくとも自由と民主主義のためなら、アメリカ単独で行動し軍事力を行使することも厭わない
テロを根絶するには世界を民主化する必要がある。過激思想を醸成する土壌を取り除き自由を育む新たな土壌と入れ替え独裁を倒し民主主義を作る必要がある。独裁を倒すためなら武力行為も辞さない
リベラル帝国主義 多国間協調で国際的な合意を取り付けた上で行動することを好む
アメリカは人類を進歩に導く例外の国とみなすのは諸刃の剣
他国の文化や宗教に配慮せずに独善を押し付ける可能性がある
スンニ派 フセイン 2014年 イスラム国IS
シーア派
ダグラスルート 私たちはアフガンに関する基本的な理解を欠いていた。人口構成は?経済のエンジンは?100億ドルの資金でアフガンで何かやるつもりなのか?
独裁者を追放し民主主義体制への転換を目指すというのは、主権国家征服の試みに等しい

市民的自由や民主主義の伝統を持たない国に西洋の思想を押し付けても、土地に合わない作物を植えてもうまく育たないのと同じようにうまくいかない。

イアンブレマー G0 主導国なき世界 どの国も国内の問題に足を取られ国外における責務を積極的に果たそうとしないために結果的に弱肉強食のジャングルの掟が罷り通る世界になった

ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンにはソ連の残した核兵器が大量に残されていたが1991年のブダペスト覚書で核兵器を引き渡せば主権領土を尊重して武力行使をしないと約束した。その20年後の2022年にクリミア併合
ノーマンズランド 主なき荒れ野
イギリスのEU脱退、ヨーロッパのポピュリズム、アフガンからの米軍撤退、泥沼化するシリア内戦、ミャンマー軍事クーデター
G0は新しい秩序が生まれるまでの過渡期であり、不安定な地政学的な後退期

第2章 「格差」の超大国──アメリカを蝕む病/
上位1%の超富裕層国富の30%を占有する
格差への不満は左右を問わず煽動家が登場する余地を生む


第3章 リバンチズム──「大ロシア」再興の野望 /
シュタージ
KGB

プーチン 東ドイツ ザクセン ドレスデンに勤務

冷戦期の世界を二分していたアメリカとソ連は対立しながらも対等の立場から両国と世界の安定に責任を持つ。

フリーダムアジェンダ フセインの独裁体制を打倒してイラクを民主国家に作り替えるのを危険視した

色の革命
2003年 グルジア 現ジョージアのバラ革命
2004年 ウクライナ オレンジ革命

2007年 ミュンヘン安全保障会議 一極世界を批判
NATO
1990 統一ドイツ
1999 チェコ、ハンガリー、ポーランド
2004 バルト3国などの7カ国
ソ連が東欧から立ち去った後アメリカがドン底状態のロシアに押し付けた秩序。かつての勢力圏が次々と西側の陣地に塗り変わった

グルジアとウクライナのNATO加盟承認はロシアへの宣戦布告に等しいと考えメルケルは反対した

国家消滅と再建 1989冷戦終結、1991 ソ連崩壊
米欧と協力模索 2000プーチン大統領就任
米欧と対立 2007NATO東方拡大を批判、2008グルジア侵攻
失地回復 2014 ソチ五輪、ウクライナクリミア併合、2015 シリア軍事介入、2018 サッカーワールドカップロシア大会 2022 ウクライナ侵攻

ピョートル1世に自らを重ねる

第4章 百年国恥──中華民族の偉大な復興 /

洋の東西を問わず政治とは利害調整でおる。権力を目指す者は各集団の力学を把握し均衡に腐心する
文化大革命で四回投獄され農村で農作業をする下放運動で15〜22まで働いた
2013年1月 南方週末では憲政の夢の社説で言論、出版、集会、結社、行進やデモの自由を主張したが弾圧を受けた

第5章 「南」の逆襲──BRICSの論理と心理 /
ヨーロッパ諸国は欧州の問題こそ世界の問題であり、南の問題は自分たちの問題ではないという発想から脱却しなくてはならない。新型コロナのワクチンの配布に先進国と発展途上国とで差があり、命の格差がある
南の阻害感

アメリカはロシアに制裁を科して、キャスティングボードを握るグローバルサウスにも加えるように求めたが、ロシアのエネルギーに頼っている国々であり関わりたくないという言い分。

「相手が誰であれ名指しで非難し恥をかかせ、孤立させようとしても望ましい結果をもたらさない。そうした向き合い方は逆に態度を硬化させ建設的な対処法になり得ない」

南アフリカのスークラルが、ロシアのウクライナ侵略行為に対してなぜ西側と一緒にロシア非難に加わらずに決議案に棄権票を投じるのか、に対する回答。89年の冷戦終結後にNATOを拡大しないと言質をソ連側に与えていたのに約束を違えて東方拡大した事にも大局的に考えて一因はある。

BRICSは権力の再配分を目指す。
既得権を握っている者は新参者にそれを譲ろうとしない。権力の上座にいる人を追い出そうというのではなくテーブルを広げ椅子を増やすように求めているだけだ


第6章 白人の焦燥──「人種置換」の世界観 /

1619 黒人奴隷が初めてアメリカ大陸に連れてこられた
2045年には白人は半数を割り人種的少数派に転落すると予測される
1965 移民法改正ビザの発行をヨーロッパ出身者への優遇枠をなくし、アジアや中南米からの大量移民に道を開いた
ポリティカル コレクトネス 人種、性別ら性的指向に関する差別偏見を避けるために言動に気をつけること
かつて、白人、アングロサクソン(イギリス系)、プロテスタントのワスプWASP
大量の移住は大量の敵対心を生み出す。よそ者に対する恐怖心は最も本能的な人間の反応
政治や経済界の支配集団が少数にとどまる「マジョリティマイノリティ」
多様性の中の統一「エ・プルリズム・ウヌム」

ドイツ 最近の世論調査でAfDの支持率は最大29%に達し、​メルツ氏率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の約22%を上回っている

エコーチェンバー 閉鎖空間で互いに反響し増幅しながら共振し時空を超えて同期していく

第7章 SNSと情報工作──民主主義の新たな脅威 /
クロスポリネーション 他家受粉
本来植物は自身の個体に受粉するが風や虫によって花粉が運ばれて別の個体に付着して受精する事
SNSでグローバルに展開した
自由より統制、民主主義より権威主義を志向する者たちのレコンキスタ
個人の権利を重んじる民主主義は西側の価値観に基づく政体。ロシアでは中世の農奴制に始まり長らく個人が国家に従属してきた。西側の価値観は自分たちの伝統を破壊しロシアの偉大さを否定する悪。全権力を指導者へ
ジョージオーウェル 全体主義を鋭く批判した

第8章 「警察官」の犯罪──時代遅れの戦後秩序/
リヒテンシュタイン ウェナウェザー
安保理決議と異なり中小国の多い総会の決議には限界があることは十分承知している。それでも特権乱用に異を唱え説明責任を果たすよう粘り強く働きかけることで拒否権の正当性や影響力を削ぐことはできるのではないか?
そもそも普通の人にとって安保理の決議か総会の決議かなんて大した問題ではない。大切なのは巨大な危機に対して誰かが何かを決めるかどうかなんだ

中国 腰の低い韜光養晦から急速に存在感が高まった


第9章 逆流する歴史──よみがえる伝統主義 /
冷戦終結後に歴史の終わりでフランシスフクヤマがリベラルな民主主義が人類の統治の最終形になると説き、西側の勝利で終わったはずだった。冷戦終結から35年、アメリカ主導で築き上げてきた国際秩序を塗り替え新秩序の形成を狙う権威主義、独裁国家による反米の枢軸の中ロ朝

都市に対する農村の、エリートに対する大衆の、ウォークに対する常識の、自由陣営の店子(同盟国)に対する大家(盟主)の失地回復
近代に対する伝統主義や修正主義の失地回復

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2026年08月02日

Posted by ブクログ

なぜいま、国際政治の前面に、再び「力」が姿を現しているのでしょうか。

ロシアによるウクライナ侵攻、中国による台湾や南シナ海への圧力、アメリカで繰り返される「偉大な国を取り戻す」という訴え、各地で強まる移民排斥や伝統主義。一見すると別々の問題に見えるこれらの現象を、本書は「レコンキスタ(失地回復)」という一つの言葉で結び直します。

本書は、共同通信社が2022年3月から2025年4月にかけて隔週で配信した大型国際インタビュー連載「レコンキスタの時代」を土台に、書き下ろしとして全面改訂したものです。

#### 【目次】
プロローグ 「警察官」の退却
第1章 覇者の驕り―「無敵」から「Gゼロ」へ
第2章 「格差」の超大国―アメリカを蝕む病
第3章 リバンチズムー「大ロシア」再興の野望
第4章 百年国恥 ー中華民族の偉大な復興
第5章 「南」の逆襲ーBRICSの論理と心理
第6章 白人の焦燥ー「人種置換」の世界観
第7章 SNSと情報工作ー民主主義の新たな脅威
第8章 「警察官」の犯罪―時代遅れの戦後秩序
第9章 逆流する歴史―よみがえる伝統主義
エピローグ 「19世紀」へ向かう歴史

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2026年08月01日

Posted by ブクログ

本書は、現代の複雑極まる国際情勢の核心に位置するロシア、中国、アメリカという3大国の混迷と動向を、「失地回復(レコンキスタ)」という共通の視点から紐解いた壮大な考察である。

世界を左右する主導権を握る3カ国の動きが、それぞれ「レコンキスタ」という固有の情念と目標に向かって連動し、共振していくダイナミズムには終始惹きつけられる。同時に、その巨大な振幅に我が国・日本もまた巻き込まれ、共振しようとしているのではないかという戦慄を禁じ得ない。

多士済々の専門家に対するインタビュー形式の記述も充実しており、多角的な視点が立体的に配置されている点も秀逸だ。過去の各時代において発生した個別の問題が、一本の伏線として現在へとつながり、今日の混迷を結実させているという構造的な分析は極めて興味深い。

不透明さを増す現代の国際情勢を、感情論ではなく巨視的な視点(マクロな視界)から俯瞰するために、決して欠かすことのできない「必読の一冊」であると断言したい。

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2026年07月31日

Posted by ブクログ

まためちゃくちゃ時間かかっちゃった。

高い文章力、引き込まれながら読めた
トランプはアメリカの本流であると、腑に落ちたな、、
日本はアメリカに頼りきることなく、自らの国を守る力を蓄えていかなければならないね。

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2026年07月22日

Posted by ブクログ

三年かけてインタビューを重ねて連載してきた集大成と言うべき良書だと思います
世界の動きへの理解が深まると思います

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2026年07月06日

Posted by ブクログ

 なるほど。そうなのか。
 その思いの連続でした。

 例えば、ウクライナやイランの側から。また、ここには触れられていないイスラエルは。
 
 国際関係が、本当に身近な話題として学ぶことができた。

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

「レコンキスタ(失地回復)」という言葉から現代史を読み解く。
いろいろな視点や考え方があると思うが、各国が「失地回復」しようとしていると考えると、一本の線で繋がり、今起きていることがしっくりする。

世界政治の話だけど「人間とは何だろう」という気持ちにもなった。

第7章はSNSと情報工作の話だが、「ここまでか…」と、強く驚いた。
まさに「事実は小説より奇なり」である。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

歴史は繰り返されるってよく言われるけれど、
なるほど、こうやって繰り返されるのかと思った。
誰もがきっと戦争はしたくない。だけども、その時代において恩恵を受けることができず、常に変わる世界の環境や状況の中で、変化を受け入れられない人々がいる。そういう人が増えていくことで、自分たちの権威を守るため、人は戦うのだと、
後から振り返れば、なんであの戦争が、、、とか何も学ばないとか色々言えるけど、今を生きるこの瞬間を置き換えることはできない。
第二次世界大戦以後最大のうねりが起き始めてるように思う。
各国のそれぞれの事情や思惑が交差していく。
グローバル化して発展したその裏で失われた価値観や、文化を取り戻そうとどんどん自国ファーストがトレンドになっていってるこの世界はどこへ向かうのだろう。
そして自分は何を信じて生きていけばいいのだろう。

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2026年06月24日

Posted by ブクログ

2回通読。アメリカ、ロシア、中国を中心に、ストロングマンと言われる指導者が次々と出現している背景を掘り下げられている。大国による失地回復の時代、彼らの行動原理を紐解き、そこから出てきたトレンドラインを理解することがこれからの世界情勢を理解するのに助けになってくれることを期待したい。

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2026年06月16日

Posted by ブクログ

現代世界の地政学を理解するにはコレ。
キリスト教と富に造られてきた世界の価値観は、平和を導くとまだ信じるが、宗教や文化の反対側から見た正義も理解する必要がある。
特に中国やBRICSのスタンスは、新聞では知り得ない。

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

名著。世界を渡り歩いて取材を続けてきた川北先生だからこそ書ける本だと思った。
なぜアメリカ・ロシア・中国が今のように「力こそ正義」に陥ったのか各人物の生涯から紐解いてくれる。
ミドルパワーの我々にはたまったもんじゃない話が多いが、力がある国ならそれを存分に使う人が出てきてもおかしくないよなあ。
世界がおかしくなってるのは突発的に起こってるのではなくて、様々な要因が絡み合っているのだと感じる。
アメリカに関してはネオコンの時代からおかしくなっていったのではないか?日本人からしたら民主主義が当たり前なので世界がそうなればいいと考えてしまうが、段階を踏んでいかないとうまくいかない。それを強制しようとするから反米国家が生まれてしまうと感じる。
プーチン、習近平に関しても最初から今のような暴走をしていたわけではなく、世界と距離を縮めようとしていたことがあるのも意外だった。
今から関係修復して世界仲良くは難しいと思うが、その時々の外交の大切さが身に染みてわかった。

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

新書は最初こそ読みやすくてもだんだんとわかりにくくなり途中で投げ出すこともままあるけど、これは全編通してめっちゃ読みやすくてわかりやすくて面白くて3日で読めた。歴史だから当然いろんなことが突発的に偶発的に起きるわけではなく、全て流れがあり原因がありそれらが絡み合って積み重なって次々と必然的に事が起きているんだってことがよくわかって納得しつつも空恐ろしくなる。止められない時代の流れ、台頭する大国や権力を振るうストロングマンたちによるパワーゲーム、、世界はいったいどうなっていくのか…この戦慄の現実と待ったなしの警鐘を受け止めて対処する人類の叡智と良心が今、問われている。

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2026年06月06日

Posted by ブクログ

どういう経緯で今の世界情勢が生み出されているのか、入念な取材のもと非常に理解しやすく語られていた。アメリカ、ロシア、中国。それぞれの利害が巧妙に混ざり合い、今の不安定な混沌とした空気を作り出している。一触即発という空気ではなく、それぞれの大国が自由にのさばらんとする世界。なんともおぞましい。小国に権利などないかの如く、これからも好き放題暴れ回るのだろう。
戦後の平和秩序の中で育ってきた世代としては、世界が19世紀頃の情勢に戻っていくことを想像するに、子供や孫たちに本当に申し訳ない思いでいっぱいになる。また合わせて、これが人間という生き物の本性なのかと極めて残念な思いを抱くとともに、人間としてこの世界の潮流に抗うこともできず、ただ行く末を見守るしかないことに、本当に忸怩たる思いを抱く。
これまでの歴史がそうだったから今回もまたそうなるということではなく、どうか人間が人間として成長し同じ過ちを繰り返さず、子供や孫たちが生きる世界が平和と優しさに溢れる世界であることを心より願ってやまない。

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2026年06月02日

Posted by ブクログ

複雑怪奇な現代社会の秘密を、「レコンキスタ」というマンガっぽい響きを感じるコトバを幹に据えながら、数多の関係者を縦横無尽にインタビューしてあぶり出した一冊。小説より小説だった。問題は、これが小説と違って、ノンフィクションだということ。小説と違って、結論がコントロールできないこと。

かつての猪瀬直樹作品のような、お世辞にも面白いとはいいにくい切実な話題まで、ぐいぐい読ませる筆力に脱帽。
あまりに巧すぎて、なるほど!うわーそうなのか!という感想が止まらないのだが、逆にそこまで巧すぎることで、「この本の主張って、ホントのホントに世界の解説になってるんだろうか?偏向ないんだろうか?」と勘繰りたくなるぐらい、物語に飲み込まれてしまう。

大学生じゃ遅いかもしれない。高校生2年生には読んで欲しい一冊。

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2026年05月22日

Posted by ブクログ

積ん読にして、状況が変わると読む価値が減じられると思ったので、購入して直ぐに読み進める。

挙げられている事件はニュースで見聞きしているものばかりだが、その時にその相互のニュースが原因(の1つ)→結果にあることを理解できておらず、本書で整理が進んだ。
また、習近平やプーチンなどの『権威主義国」の為政者が何を考えているかについて、ニュース解説を見てもイマイチ理解できていなかった点について、その一端が理解できた気がする。

多義的な概念やイデオロギーとイデオロギーとの関係などについての説明が少なく、調べながら読み進めないと直ぐに理解ができなかった点で読みづらいが、分量的には仕方がないか。

著者の中国現代史、ロシア現代史などにテーマを絞った本を読んでみたい。

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2026年08月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ニュースで見る日々の世界の動きについて、点と点が線でつながるような示唆を与えてくれる。信じがたい横暴な軍事行動の背景にある思想とは何か。警察官がいなくなった世界は今後どのような方向に向かっていくのか。民主主義は勝利したのではなかったかフランシス・フクヤマ。個人的には、人種置換の話や移民を武器として使うという発想に驚き。アメリカにおけるトランプ大統領の登場、ヨーロッパでも極右が台頭している状況、日本の民意の動きの背景がわかるような気がする。

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

国家統治の仕組みとして民主主義が正しいと考えますが、それに反するプーチンとか習近平の考え方を理解するのも、現実世界を生きていく上で必要だと感じました。

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2026年08月02日

Posted by ブクログ

『新書 世界現代史』は、地政学が好きな私には、期待通りに面白い一冊だった。

特に中東問題やロシア・ウクライナ戦争についての分析は鉄板。ニュースでは出来事だけが報じられがちだが、この本では、それぞれの国がどんな歴史や事情、国益を背景に動いているのかが分かりやすく整理されていて、日本にいては理化しにくい、彼らの行動原理を学ぶのに役立つ。

その中でもアフリカ系移民の影響で白人が駆逐されるという「人種置換」の話はかなりインパクトがあった。日本ではあまり意識することのないテーマだが、欧米では移民問題や政治にも大きな影響を与えている考え方であり、世界で起きている出来事の背景を知るうえで興味深かった。また、中国が歴史的に周辺国に対して優位性を示そうとする背景についても理解が深まり、現在の外交姿勢を改めて理解するのに役立つ。

気になる所として、民主主義の揺らぎやアメリカ一強時代の終わりを感じさせる論調が強い。確かにそのような世界の潮流ではあるが、私はまだアメリカの本質的な強さは簡単には揺らがないと思っている。経済力や軍事力だけでなく、イノベーションを生み出す力や世界中から人材を引きつける力を考えると、アメリカに並ぶ国は当面現れないのではないのでは?

この本は、国際情勢を善悪だけで語るのではなく、「各国にはそれぞれの論理がある」ということを今さらながらにおしえてくれる。タイトル通りの内容に、満足度は高かった。

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2026年07月31日

Posted by ブクログ

海外要人への独自のインタビューなど満載で、ジャーナリスト視点の「生きた教科書」としてたいへん参考になりました。

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2026年07月21日

Posted by ブクログ

なぜ世界はこんなにも急に「力こそ正義」へ傾いたのか——その問いに正面から答える一冊。国際ニュースの「なぜ」を腰を据えて整理したい人におすすめ。

著者は共同通信社の国際ジャーナリスト・川北省吾氏。ブリュッセルやワシントン、国連担当などを歴任した実務家が、政治学者・評論家・政治家らへのインタビューを重ね、ウクライナ侵攻・移民排斥・権威主義国家の台頭・トランプ2.0といった現象を、断片的な事件ではなく「構造的な原因」としてつなぎ直していく。

個人的に刺さったのは、アメリカ・ロシア・中国・グローバルサウスをそれぞれの「物語」(覇者の驕り、大ロシア再興、百年国恥、南の逆襲)から描く視点。さらに「2060年に白人の割合が44%に落ち込む」という予測を背景にした人種置換の不安や、SNSと情報工作が民主主義を揺さぶる構図にまで踏み込む。一つの正義ではなく、各国の被害者意識と歴史認識が衝突している、という整理が腑に落ちた。

ニュースを「点」で消費して疲れている人ほど、世界を「線」で捉え直せる。エピローグの「19世紀へ向かう歴史」という見立ては不穏だが、だからこそ今読む価値がある。

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2026年06月28日

Posted by ブクログ

川北省吾(1963年~)氏は、神戸市生まれ、慶大卒、共同通信社の国際ジャーナリストとして、ブリュッセル、ジュネーブ、イラク、ニューヨーク、ワシントンなどで特派員を務め、現在は編集委員兼論説委員として国際政治の分析・執筆に携わる。
本書は、共同通信社が2022年3月~25年4月に配信し、加盟新聞社25紙に掲載された国際インタビュー「レコンキスタの時代」全80回を全面改訂し、書籍用に書き下ろしたものである。
「レコンキスタ」とは、元来、中世ヨーロッパで、イスラム教徒に占領されたイベリア半島の奪還を目指すキリスト教徒の失地回復運動のことを指すが、広くは、既存の体制や秩序を打破し、過去の栄光を取り戻そうとする行為にも用いられる。そして、本書では、「レコンキスタ(失地回復)」という視点で、トランプ、プーチン、習近平らの思想と行動を読み解き、彼らのようなストロングマン(強権指導者・独裁者)を生むに至った時代と世界を考察している。
本書の流れを大まかにまとめると、以下である。
◆東西冷戦が終結した1992年、米政治学者のフランシス・フクヤマは、世界的ベストセラー『歴史の終わり』で、第二次世界大戦でファシズムを打ち負かし、冷戦で共産主義に勝利したリベラルな民主主義は「人類の統治の最終形」で、歴史における思想上の「終点」になると説いた。一強となった米国は、2001年の米同時多発テロにも後押しされて、自由と民主主義を世界に広げるグローバル化を推し進めるが、テロを根絶することはできず、また、国境を越えたヒト・モノ・カネの往来は、格差を拡大し、一握りの勝ち組と大勢の負け組への二極化が進んで行った。
◆その間、ロシアでは、2000年に大統領となったプーチンは、当初、欧米に親和的な態度をとるが、大国としての立場をないがしろにされ、不満を募らせて行き、中国では、開明派とされた父親の不遇を見て育った習近平が、2007年に政治局常務委員に選出され、ポスト胡錦涛の最有力に躍り出た。
◆リベラルな民主主義が失速し、修正主義(既存の秩序や歴史観の書き換えを図る立場や運動)が勢いを増す時代潮流が形成される中、2012年、歴史が大きな転換点を迎える。同年、ロシアでは、プーチンが大統領に返り咲き、中国では、習近平が中国共産党総書記となり、また、翌13年には、オバマ米大統領が「米国は世界の警察官ではない」と宣言した。
◆その後、ロシアは、2014年にクリミア半島を併合、2022年にウクライナに侵攻し、中国は、「中華民族の偉大な復興」のために次々と手を打ち、失地回復を図っている。そして、米国では、2014年にトランプが大統領選に勝利するが、これも、いわば、グローバル化の負け組である労働者や農民ら非エリートのレコンキスタだった。
一通り読んで、私が最も印象に残ったのは、欧米における白人によるレコンキスタである。というのは、私の基本信条は、法的・社会的平等重視、格差是正支持、多様性尊重であり、そうした意味ではリベラルだと思っているし、欧米で(最近では日本でも)広がる右派の自国ファースト、排外主義には大変憂慮しているのだが、本書にある(非リベラルの)白人の懸念も一定程度理解できるからである。有名な米国の白人擁護主義者ジャレッド・テイラーは「アフリカにはこの先もアフリカ人が暮らし、アジアにはアジア人が住み続けるのに、西洋では白人と非白人の混血が進む。社会が少しずつ非白人化されている。」といい(テイラーの主張の一部だけを切り取ることの危険性はわかっているが)、その現象を「グレート・リプレイスメント」と呼んでいるのだが、そのことによって欧州(米国については、先住民を征服してできた国であり、もともと白人の国といえるか、という問題がある)なり、ゆくゆくは日本なりが、文化的アイデンティティを失う危機に直面したとき、それを看過できない気持ちは共感できるのだ。
では、どうすればいいのか。。。容易な解決方法は見つからないが、その方法が近視眼的な外国人排斥や移民送還でないことだけは間違いないだろう。我々人類は700万年前にアフリカで誕生し、世界中に広がって行ったが、現在80億人を超える人々は地球上で共存するしかない(仮に、将来月や火星に人が住めるようになったとしても、億人単位で移住することはできない)のだ。
今の世界・国際情勢を見る一つの視点を身に付ける上で、一読の意味のある一冊と言えるだろう。
(2026年6月了)

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2026年06月18日

Posted by ブクログ

現代社会が概観できる良い本でした。
アメリカロシア中国の立ち回りの話は既知のものでしたが、ここにBRICSが入ると見え方が変わって面白かったです。
ウクライナロシア戦争やアメリカイラン戦争を当たり前に世界全体の問題だと捉えていましたが、これもある種ポジショントークなんですね。
考えてみれば腑に落ちるところもあって、目の前の家族が餓死するかどうかのときに、見えないところで起きてる出来事なんて気にしてられないです。
あるところでは戦争が起きてきて、あるところでは日々の食事すらままならない状況がある。
そして、世界の中心で語られるテーマは戦争である。
何も言える立場にないですが、人類はまだまだ歪だなあと思いました。
またひとつ、自分のバイアスを知ることができました。

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2026年06月17日

Posted by ブクログ

あたりまえのように、アメリカをはじめとする欧米、そして日本が考える民主主義、資本主義こそが正しいと思っていた。この本は極めて客観的に書かれており、内容的に納得できるものばかり。こちらの正義は、あちらの悪。つまり、ロシアや中国など、私の中では到底理解できないことが、彼らにとっては当然のことであるのだと感じた。世の中のすべての人々が、お互いを理解し合い、平和な世の中なんてくるのでであろうか。

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2026年06月10日

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大国の近代史を中心に、特に現代の各国首脳が生み出され、そして独裁者のようになった背景や歴史に触れられて、大きな時代の流れに触れることができた。少し先が読めない世の中だからこそ、表面的なニュースだけでなく、深く考察する本書のようなことを知ることの重要性を感じた。

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2026年06月09日

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様々な識者への取材から、多面的な議論が展開されている。
その中でもギャディス氏のインタビューがとりわけ示唆に富むように思う。「帝国思想を内包する」米国と、我々はどのように付き合っていくべきなのだろうか。

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2026年06月05日

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プーチンのロシア、周近平の中国が、2012年から今の姿を形作ってきていたという分析になるほどと思うと同時に、全然自分の認識が対応できていなかったなと呆然とするばかりである。2011年の東日本大震災、自分の個人的な課題などの事情があったにせよ、やはり2014年のロシアによるクリミア併合はもっと非難されるべきことであったなとつくづく思う。2013年にアメリカは世界の警察官でないと宣言していたオバマにとっては決して対応できないタイミングだったんだと思う。強者は好きなように力を振るい、弱者は耐えるしかないと言われるとそれはたまらないなと思う。アメリカにも媚を売りながら、中国ともけんか腰ではなく対等に、そしてイランにはもっとしたたかにつきあっていく、難しいかじ取りが要求される局面であると改めて認識した。

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2026年05月04日

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世界は長い歴史をとおして、戦争を反省し人権の尊重を学んだ、と思っていたのに、いつのまにそれとは逆に進んでいたのだろう?
本書は点でバラバラに知っていただけの歴史的事実を、線でつなげるように物語を読むようにわかりやすく教えてくれる。同時に、物語化によるわかりやすさが、権力の乱用や差別の正当化に用いられていることも。
民主主義のはずのアメリカと日本で強権政治を支持する人が増えている理由と、支持する人たちが感じている恐怖不安のようなものも少しわかった。賛成するかどうかは、さておき。
他にも、普段あまり情報が入ってこない南半球の国々が協力して力をつけている話も興味深かった。南半球のことより北半球のことが大事とと思いがちな自分に気づかされた。

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2026年07月12日

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ネタバレ

界隈で話題になっている新書。
国際情勢や政治、社会に少しでも関心がある方は、読む価値があります。
著者の川北省吾氏は、共同通社入社後、世界各国で海外特派員を歴任されてきたジャーナリストで歴史的洞察とキーマンへの取材を組み合わせた文章力が素晴らしい。
キーワードは「レコンキスタ」、失地回復です。「失われたもの」という感覚が、現代の様々な動きを生んでいるという指摘は鋭いものがあります。
例えば、ここに書かれていませんが、女性蔑視的な思想を持つ人々の動機を分析すると、「男性が従来持っていた優位性や権利が失われた」という被害意識が根底にあるのです。
これも一種の失地回復です。普通に考えれば、女性を蔑視することに正義はありません。しかし、彼らは被害意識を先に持っているため、それが「正義」の感覚と結びついてしまうわけです。
同様に、白人至上主義も「移民や少数民族に権利を与えたために、自分たちの権利が失われた」という被害妄想から生まれています。黒人だけでなく、アジア系、中東系を含めた移民に「乗っ取られる」という恐怖が、白人優位主義を支えているのです。
著者の綿密な取材によれば、アメリカにおいてトランプ大統領の登場は突然の出来事ではありません。むしろ、こうした流れの中で生まれてきた「現象」なのです。

2/14 ミュンヘン安全保障会議で
アメリカの国務長官が「各国に見合った自衛力を」と発言しています。
しかし、自国を守り抜ける軍事力を持てるのは「金と資源、及び人材を持っている国だけ」です。そして戦争は大抵が「弱小国」を狙って行われるものなので無理があるのです、それでも中小国が超大国と軍事面で対抗できる防衛力を持つには、いくつかの選択肢しかありません
1. 北朝鮮モデル:国民の生活や自由を犠牲にして、軍事力に集中投資する。要は先軍政治
2.中規模国家の連携:カナダのカーニー首相が提唱したように、中規模国家が連携して超大国に対抗する枠組みを作

3. 従属国化:いずれかの超大国の国家となる(ただし見捨てられるリスクもある)
さて、最近感じるのは「自由を求める人ほど、他人の自由を制限したがる」という矛盾です。自分の自由は主張するが、他人の自由は認めない。しかし、自分もまた誰かから見れば「他人」である以上、結局は自分の自由も制限されることになります。
本来、公共という考え方のもとで折り合いをつけていくべきです。自分が裸で外を歩きたくても、見たくない人の権利もあるわけです。法律や社会規範は、そうした調整のために存在します。
しかし今、ネットを通じて、こうした秩序を破壊したいという意思が増幅されています。特に超大国が各国の民主主義を弱体化させようとするというのも然ではないでしょう。

中米露以外の国々は、国内政治が混乱し多様性が失われれば、勝ち目がありません。00年代のアメリカのユニラテラリズムだって抑止なんかできなかったのが3つもあるわけですから。

日本はアメリカ、ロシア、中国の真似はできません。1996年から2000年の間に構造改革をしていれば、状況は変わったかもしれませんが、それでも資源がありません。しかも、構造改革は実現できませんでした。

侵略国家並みの先軍政治をやるべきになりますかね。
そうなると、各国は権威主義的な国家にならざるを得ないでしょう。
問題は、権威主義体制は腐敗します。最終的に縁故主義しか残りません。
縁故主義では経済発展は望めないのです。
明治初期、イザベラ・バードの旅行記『日本奥地紀行』には、当時の日本社会で賄賂や不正が横行していたことが記されています。つまり、日本もそういう国家に逆戻りする可能性があるということなのです。
やるせなくはなりますが。

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2026年06月27日

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1.この本を一言で表すと?
なぜ「力こそ正義」の時代になったのかを解説した本。

2.よかった点を3~5つ
・「アメリカには世界を統べる責任がある」と考える一群の政策エリートが現れた。その代表が「ネオコンサバティズム」(p23)
→アメリカのネオコン思想が問題があったというのがよくわかった。「奢り」というのがいずれ身を滅ぼすという事かと思う。

・第3章リバンチズム「大ロシア」再興の野望、第4章百年国恥—中華民族の偉大な復興
→中国とロシアの領土拡大をしたがる思想がし理解できた。

・ご都合主義への怒り(p169)
→途上国の本音の部分がよく理解できた。

・本来任務である平和の問題に関し、安保理が総会に委ねるという非常手段に出た(p279)
→この事は知らなかった。ウェナウェザーが必死になって知恵を絞った結果だと思うが、国連の危機的状況をよく表している。

・レコンキスタ(失地回復)
→中国、ロシアのレコンキスタだけで無く、アメリカ国内、欧州各国の伝統主義派のレコンキスタも同時に起こっている事がよく理解できた。

・「アメリカがこれからの80年も特定の国々に、これまでと全く同じ保護を与え続けると考えるのは非現実的だ。」「答えは自分自身で見つけなければならない」(p318)
→結論としてその通りだと思う。しかし厳しい現実しか見えない、明るい未来が見えないところにモヤモヤ感が残る。

2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・「99%の反乱」— 映画監督のマイケルムーアやアカデミー賞女優のスーザンサランドン…オノヨーコも占拠運動を支持してくれた。
→これらの人も1%の大金持ちではないのか?

3.議論したいこと
・「強者は好きなように力を振るい、弱者は耐えるしかない」世界で、日本はどうすべきか?

5.全体の感想・その他
・様々な識者にインタビューして多角的に分析しようとしたのが感じられる。
・2026年2月末のアメリカによるイラン攻撃後についても著者の記事を読んでみたい。

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2026年06月21日

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どれどれ、時事というものやらを学ぼうか、という気持ちで読んだ。非常に学べた。

新聞は普段から読むが、私は政治や世界の歴史に詳しくない人間である。そんな私でも分かりやすくストーリーを理解する事ができた。レコンキスタ、失地回復。その言葉に纏めてしまっていいのか分からないが、少なくともレコンキスタという側面から捉えた最近のリーダー達の行動をよく説明していると思う。

右傾化する世界、これから何が起きるか分からないが、ニュースの解像度が上がった気がする。

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2026年06月18日

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