【感想・ネタバレ】「中卒」でもわかる科学入門 ”+-×÷”で科学のウソは見抜ける!のレビュー

あらすじ

四則演算と単位を正しく理解すれば、世界の科学者に質問をし、議論をすることが出来る。3.11以後の失われた科学的信頼を背景に、現代の私たちに必要なサイエンスリテラシーのあり方を説く、逆転発想の科学入門!

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Posted by ブクログ

実際中卒でもわかるかは疑問だが、広い範囲を確実に網羅して、興味が湧いた分野にいくステップをしめしてくれている入門書。
実例として原発問題をとりあげているので、余計に身近に感じるだろう。
しかし、高速増殖炉「もんじゅ」が停止していても1日のコストが5500万円とは知らなかった!

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2014年03月30日

Posted by ブクログ

小飼弾氏の著作。原発問題を中心に、科学とは何かについて、具体的なデータを用いつつ解説したもの。科学というと敬遠しがちであったが、意識が変わった。

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2014年02月21日

Posted by ブクログ

公式には高校も大学も出ていない子飼弾さんの本。この人は凄いなと思う。どの本もそうだけど、言いたいことの主張がわかりやすい。もともとプログラマーだから、数字や記号で論理や手続きを記述することは得意な人だ。おそらく、そのプログラミング的な力が文章の底辺にあるから、「文章」も分かりやすいのだと思う。

の本のテーマに、「科学的な考え方とは何か?」という問いがある。子飼弾は「三種の神器」を提案する。

①四則演算ができること
②単位系の理解ができること
③論理的思考ができること

著者が身につけてきた「科学的考え方」の実践に基づいているのだろう。事例紹介もわかりやすい。

では、「科学とは何なのか?」。それは、異なる立場ひ人間が、同じものを見て話しができるためのもの。つまり「モノサシ」。共通の指標、共通のものさしを使うから、対象となることについて話しができる。

では、さらに、「なぜ、科学が必要なのか?」

子飼弾の答えはこうだ。「わたしがわかったことをあなたに伝えるため。あなたがわかったことを私に伝えるため。あなたが何者なのか、わたしが何者なのか、まったく知らなくても、発見と発明の喜びを分かち合えるため。理由はそれで十分ではないか」と。

「おわりに」に書いてあるが、どんな人でも「幸せな瞬間」というのは次の2つがあると著者は思っている。

1.できなかったことができるようになった瞬間
2.わからなかったことがわかった瞬間

この「幸せな瞬間」を、自分だけではなく、他社と分かち合うために、共通の「モノサシ」があればいい。それが「科学」がある理由の一つでいいのではないか。

最後になるけど、子飼弾の社会観も出てきて面白い。たとえば次の箇所はボクにとっても背中を押される部分。「私は10年後の日本におけるエネルギー問題についてはあまり心配していません。太陽光発電は休耕田に太陽電池パネルを並べておけばいいだけですし、風力発電への投資も進んでいます。日本は方向性がいったん決まったら、全体で舵を切って物事を進める国ですから、10年後には現在のドイツを抜いている可能性も高いでしょう」。

原発に頼らず、太陽に行き着く。太陽は究極の原発かもしれないけど、地球上のエネルギーのほとんどは太陽から来ている。子飼弾の言葉にうなづく。

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2013年06月02日

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ネタバレ

四則演算、単位を揃えること。
科学をちょっとわかることはそんなにむつかしいことではないのだと気づかされた。

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2013年02月23日

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科学的思考を身につけるための本。

ま、直接は本書に関係ないのだけど、本当にもう文系/理系というくくりをして、それを文章力や論述力の無いことの言い訳にしたり、ちょっとした数式の出てくる経済学を理解しようとしないとか、テレビの裏の配線のつなぎ方を理解しようとしないことを正当化していく心の習慣を早めに無くしていかないと、この国の社会と経済が本当に瓦解していく思うのですよ。

もはや、基本的な物理や電磁気、科学、生物学、情報技術の知識の無いエリートが会社経営や、国政策決定をしていくことは不可能だし、逆に法律の知識や、組織マネージメントの能力を持たない研究者は大きな研究チームを作ることが出来ず、研究成果も上げられない世の中だし、別にエリートで無くても、理科的な知識や数学的な理論的思考の習慣が身についていないで、この国で出来る仕事はとても少ないと思うのだ。

本書が啓蒙している科学的思考とはもはや身につけていたらいいねという習慣では無く、生きていくためには、少なくとも良く生きていくためには身につけていなければならない習慣だろう。

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2013年02月11日

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中卒とはいえ、著者のような頭の良さがないと、この本の内容は伝わりずらい。
でも、少しでも理数系が好きな人はこの本の面白さに共感できるはず。
自分は好きなタイプ

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2019年06月12日

Posted by ブクログ

久しぶりに氏の著作に目を通したが2013年に発表された普通の人のための(専門家ではない人)の科学の入門書。氏は全然中卒ではないバリバリの理系だが難しいことを分かりやすく文章で説明するのがうまいので、分からないけれども読み難さを感じることはなかった。むしろスラスラ読めたと言っても良い。(だがもちろんエネルギー保存の法則が四則演算が分かったは訳ではない。次またこの言葉を見た時に少なくとも初見ではないというくらい)そもそも知識がないから実際はどうなのか分からないが、原発は筋が悪い技術という考え方や「科学は『趣味』と考えよ」という部分などは共感する部分も多かった。貧困問題を先に解決せよも。そして将来「エネルギー放題」になるという予想は果たして当たるのだろうか?いつ実現可能なのか?夢のような話ではある。その方向に進んでほしい。もう一つ夢でいうとBIベーシックインカムの実現がある。これは是非ともなるだけ早くやってもらいたい。労働が当たり前でなくなる世界を一刻も早く。最低限の生活は保障されているわけだからら役に立つかどうか、出世できるかどうか、カネが儲かるかどうかなど気にすることもない。リスクを恐れずに、いくらでもチャレンジできる。そんな中から時々ものすごく役に立ったり、人を幸せにするものも生まれてくるでしょう。に賭けたい訳です。日本は失敗者にとても厳しい国という指摘も特に最近言われだしている。あとがきの言葉にあるスティーブジョブズの言葉を意訳した「職人たれ、学者たれ。」という言葉、職人とは出来る人じゃない、今自分が何が出来ないのかを知っている人で学者は知っている人ではない、自分が今何を知らないかを知っている人だというのは大きく納得した。他の著作も目を通したい。

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2019年05月15日

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タイトルのとおりに徹底してシンプルに「科学的思考」を捉えた一冊。
計算能力どうこうではなくて、思想やスタンスとして科学を捉えることがもう少し出来るようになれればいい。
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2013年11月20日

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数字のケタの感覚を得る、っつーのは、非常に大事。理科系の学生にまず読んで欲しいね。みんな、一応の実験主義とかは、実習で習っているけど、その数字の意味、解釈のしかたってのは意外に体得していない。ホントはそこが大事なのに。

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2013年04月23日

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ネタバレ

「中卒でもわかる科学と経済のつながり」って方がしっくりくる内容でした。
確かに高校生ぐらいが読むと非常に面白いのではないでしょうか。

著者の小飼弾さんは投資家なので話が経済的なつながりになってしまうのでしょうね。

小飼弾『働かざるもの、飢えるべからず』も読みたくなる本でした。


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p97 科学は定量的なモノも尺度である。科学があるから全ての人が共通の物差しを用いて会話ができるのである。

p111 本物は「私を疑ってください」と言い。偽物は「私を信じてください」と言う。
先日ドラマ:ガリレオ第一話で福山雅治が「宗教が信じることから入るものなら、科学は疑うことから入るものである。」と言っていた。この本を読んでいたのでこの台詞にはビビッときた。

p116 土用の丑の日は平賀源内と鰻屋の広告戦略だった。

p158 「役に立つ教」の信者は、結果的に自分の首を絞めることになります。
役に立つことしか発明を認めないというスタンスでは人類の進歩はない。アインシュタインの相対性理論もそれ自体は一般人には何の役にも立たない。けれど、それを用いてGPSなどの便利技術が開発された。
ゴールの見えている発明(役立つもの)は可能性が狭いということを一般人は知らなくてはいけない。

p180 ニュートン「私がさらに遠くを見ることができるとしたら、それはたんに私が巨人の肩の上に乗っていたからです。」
自分は偉大な先人の知識の上に立っているにすぎないという非情に謙虚な態度!素晴しい!!偉い人ほど謙虚なものなのである!!!

p180 「役に立つ」ことを目指したトップダウンの科学プロジェクトは、天動説や進化論のような世界観を変えるようなことは滅多にない。
原発とか原発とか原発とか。
結局、損得を追求しすぎている息苦しい社会は良くないということ。余裕が大事よ、余裕が。
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なぜ勉強しなくてはいけないか=騙されないようにするため
私はそう思っているんだけど、この本はその主張の参考文献に使えるな!

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2013年04月18日

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著者のブログ動揺で、読み聞かされるような感触が気持ちいいと感じる人むけ。中卒でもわかるとあるが、中卒では難しい言葉が多いので、ネットで調べながら読むべし。

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2013年04月03日

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ネタバレ

今の時代に切実に必要なのは科学に対する態度であり、科学者の言う事は政治家の言う事と同じ十人十色、素人が科学に対する態度を説く。具体的には算数でならう四則演算を使い、三段論法や背理法を使う。科学時代の社会、企業、個人のあり方や将来のついて述べた一冊

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2013年03月30日

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スラスラと読みやすいこともあってか、前半は「ふ〜ん」というかんじだったが、後半は「ほほう...。」と読み応えがあったな、と。
「職人たれ、学者たれ」は至言。

はじめに───はだかの私たち
第1章 科学的人生観のススメ
第2章 科学的に考えるとは
●専門家に話を聞くための「三種の神器」
 ①四則演算ができ、
 ②単位系が揃っているか判別でき、
 ③そして論理的思考ができる。
●地球上で利用できるエネルギーは2つ
 ①太陽
 ②地球自身の地熱
第3章 科学的に行動する
第4章 科学時代の社会・企業・国家
●NASAのすごさは、長期視点に立ったプロジェクトを立案できること
─── 長期視点に立って立案でき、トラブルが起こった際の代案を用意している
─── 大きなプロジェクトで重要なことは、すぐにプランBを出せるかどうか プロジェクトが大失敗した原因のほとんどは、プランBの欠如
─── 巨大プロジェクトは、「うまくいかないこと」を前提に進めるべき
●「暇」が科学を進歩させる
─── 100人中100人が必死で働かないといけない社会は、ゆとりがなく、非常時に対応が出来ない。平常時にはゆとりを持たせる必要がある。
おわりに───職人たれ、学者たれ
 ・およそどんな人でも、幸せな瞬間は次の2つ
  1、できなかったことができるようになった瞬間
  2、わからなかったことがわかるようになった瞬間
 ・職人は───自分が今何が出来ないかを知っている人
  学者は───自分が今何を知らないのかを知っている人

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2013年03月30日

Posted by ブクログ

「最低限の科学の知識をもとに論理的に考察することで、不確かなニュースに必要以上に振り回されないようにしよう」という本。小飼弾さんの本だけあって読みやすくわかりやすい。
最終章ではもう少し大きなテーマ「社会は科学とどうつきあっていくか」について考察されていて、これもおもしろい。

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2013年03月13日

Posted by ブクログ

著者のブログをいつも楽しく読ませてもらっているのでお礼代わりに購入。
本は本でいいなぁと改めて思う。
本書に登場する個々のパーツはブログでも目にしたことがあるものなので、ミクロな視点ではワザワザ本書を読む必要はない。
でも、あるテーマにもとづいた射程の長い視座、単発ではなく構成や流れに沿って配置された見解は読みやすい、という別の価値がある。
本書は「なぜ素人のわたしにサイエンスが必要なのか、そしてどの程度必要なのか」というテーマで書かれている。答えは「だまされないため」であり「わかりあうため」である。
学者と職人という科学技術の両輪に対する姿勢提言もいい。一時は学者を目指しその後職人に転職した我身を振り返り、両方のマインドを持ち続けたいとの思いを新たにした。

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2013年03月04日

Posted by ブクログ

科学の役割を考えるにあたって筆者の言う「私たちは、何が役に立つのかを事前に知ることはできません」という言葉は重要と思いました。

本書では、科学と技術を分けて考えていないように思いました。

技術は、科学によって得られた法則を上手に組み合わせることで、目的実現のために必要な機能を創出することなので、最後のほうに出てくる政治家による投資先の検討については技術開発に限るべきでしょう。

科学への投資の方は、役立つか分からないことへの投資なので筆者が言うとおり「(人類の)趣味」への投資で良いと思います。



そうそう、エネホーダイの話題は、四則演算では納得できませんでした(笑)。

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2013年02月22日

Posted by ブクログ

現代のメンターがわかりやすく説いてくれた良本。科学的に考え、科学的に行動することの重要性が平易な文章で書かれている。
太陽光発電に関する技術革新によりエネルギー使い放題の時代がくる、ベーシックインカムで働かなくても食べていける、科学は趣味になるからこそ良い、国会議員の報酬について…などなど、楽観的にも思える説だが、説得力もって述べられている。示唆に富む本。

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2013年02月19日

Posted by ブクログ

作者の書いた”新書が一番”が好きだったんで、本作も入手。科学のウソの見抜き方がメインかと思ってて、最初のうちはそういう論旨が中心だったけど、後半はもっぱら最新の知見紹介。よく見ると、タイトルには”科学入門”が最初に謳われている訳で、看板に偽りはなしなんだけど、何となくウソの見抜き方の方を期待していただけに、肩透かしでした。それにしても、科学って一言でいっても分野は広大だし、興味の方向も人それぞれだし、新書の厚さで多数の満足度を満たすのは困難、というかほぼ無理ってことは分かりました。

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2018年01月13日

Posted by ブクログ

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その中の小さな子供の一人が、「王様は裸だよ!」と叫んだ。ついにみんなが「王様は裸だ」と叫ぶなか王様一行はただただパレードを続けた。

私の心の中では、「みなが『王様は裸だ』と叫ぶ」で話が終わっていたのです。ところがよくご覧下さい。パレードはそのまま続いているのです。3
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嘘つきや泥棒が多くなるとどうなるか?カネの価値が下がってモノの価値が上がる、つまりインフレになります。さらに、みんな他の誰かを信用できないとなると、インフレを飛び越え、ハイパーインフレという状態に至ります。26
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正直に言えば、エネ放題が実現する前に、パケ放題、つまりコミュニケーションし放題の時代が来たというのは、私にとっても驚きでした。過去に書かれたどんなサイエンスフィクションでも、エネ放題の実現の方がコミュニケーションし放題より先だったのです。96
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科学的な観点からすると原発はとても「筋の悪い」技術だということです。それは、事故を積み重ねていくことができないから。122
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すべてを自己責任でやらなければならなくなった途端、原発は止まります。131
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シンクロトンは国を守るために何の役にも立たないと主張する議員に対し、ウィルソンは「この装置は国家防衛には何の関係もありませんが、わが国を守るべき価値のあるものにします」と述べたということです。157
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2015年08月29日

Posted by ブクログ

ざっくり言うと、四則計算を使えば科学のウソは見抜ける、と主張する本(なのかな?)。
STAP細胞の騒動の後にこの本を読んだので、読みながら少しニヤついたりしてしまいます。この本はSTAP細胞の様な「捏造」を予言(預言じゃなく)していたのかと思ったりします。
最後の方で原発と太陽光発電が出てきてビックリしてしまいましたが。ここで話が出ていた休耕地の太陽光発電パネル設置はどうかと思います。この件は『木材、石炭、シェールガス 文明史が語るエネルギーの未来』を読んだあとなので、特にそう思うのかもしれません。貴重な土地の上に太陽光パネルを載せるのはどうですかね。土地に日が当たらないように太陽光パネルを置く状況は土地にとって幸せなのかな?

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2014年08月11日

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科学は科学者以外にとっても自分事だよ、というスタンスで、そして人にものを伝えるために必要なこと。そういう視点でいろいろなことが紹介されていて、着眼点はとても楽しい本ですが、例によって上から的語り口がどうも気になってしまいます。それも含めたファン向けという香りが強いかなあ。かく言う僕はまあまあファンですが。タイトルは、ちょっと違う気もするなあ。

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2013年08月16日

Posted by ブクログ

科学と社会の向き合い方について書かれた本です。
雑多な内容について書き連ねてあるため、あまり表題についてのことは得られませんでしたが、小飼さんの文章が好きならば読んで損はないかと思います。
ひたすらに基本を積み重ね、歴史に重きを置いて文章を書いていることが伝わってくるので、好感のもてる内容でした。

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2013年04月27日

Posted by ブクログ

副題が「"+-×÷"で科学のウソは見抜ける!」なので,
ウソを見抜ける方法論が書かれていると思って本書を読んだが,
その記述は少ない。

タイトルに『「中卒」でもわかる…』とあるが,
「中卒」にはちょっと難しい。

背理法による論証は,結構使えると思う。

専門家に話を聞くための「三種の神器」
①四則演算
②単位系が揃っているか判別できる
③論理的思考ができる

著者の未来像――エネ放題(エネルギー使いたい放題)――は,
ちょっと楽観的過ぎると感じた。

科学エッセイとして読むといいかもしれない。

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2013年04月27日

Posted by ブクログ

中卒のレベル感で科学の説明をするのかと思ったら、科学のリテラシー。それは、中卒のレベルで充分と言うもの。
それ自体は良いが、特段、科学者を権威化しているわけではないと思うのだ、世間は。
要は、自分で考えないで答えが欲しい、それは科学者である必要はない。
内容は、どうと言うことなし。書き口は鼻につく。

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2013年03月30日

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