【感想・ネタバレ】宇宙の戦士のレビュー

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力の哲学

一部ご紹介します。
・弱いために侮られる者に中立という特権はあり得ない。力を放棄すれば何も守れなくなる。
・軍隊生活とは理不尽を絵に描いたような世界。なぜなら戦争そのものが理不尽なものだから。戦争に行った人間ほど、戦争を憎む。最前線に行った人間ほど、戦争を嫌う。
・子供を知識に導くことはできるが、考えさせることはできない。
・「わたしはお前に、いろいろなことを話して聞かせた。というのは、なぜ自分が罰せられるか解らない者を罰しても無意味だからだ。」
・子供に処罰を与えることは必要なのだ。痛みと共に覚えたことは忘れはしないものだから。何が悪いのか理解できないなら、それをすると痛い思いをすると学習させるしかない。
・体罰とは、医療における外科手術のようなものだ。安易に行えば、人体を徒に傷つけ、生命を危険にさらす。しかしながら、手術によってしか治せない場合もあるのだ。
・価値あるものが無料であることはない。呼吸さえも、大変な努力と苦痛を伴う出産を経なければ手に入らない。苦しみと汗と献身という代価を払った者が、人生で最善のものを手にすることができる。
・全ての道徳性の基礎となるものは、義務である。義務とは成人の美徳だ。
・「わしには、信念に基づいた行為をすることが必要だったんだ。自分が男であることを証明する要求に迫られていたのだな。ただ物を生産し消費する経済的な動物ではなくて、男であるってことを。」
・家族、あるいは種族全部といった単位以上の社会的責任ということには、想像力が必要になってくる。献身、忠誠心を始めとする高度な美徳は、自分自身で発揮しなければならない。
・どんな種族であろうと、その人口増加にストップをかけるものは、膨張を続ける種族によって押しのけられてしまう。人間は、生存する意志と、あらゆる競技に勝ち抜く能力を持った野獣なのだ。人間がこの事実を受け入れない限り、道徳、戦争、政治を正しく認識することはできない。正しい道徳は、人間のなんたるかを知ることから生じる。
・故郷とは心のあるところだ。

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2022年09月30日

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ネタバレ

小学校の頃から、かれこれ30年近く読んでる本。今持ってるのはたぶん4冊目くらい。
年齢や立場が変わるにつれて、好きな部分が変わっていきます。
小学校のころはもちろんパワードスーツの出てくるシーン。
大学生や社会人になりたてのころはジョニーの新兵訓練のシーン。
子供ができた最近では、デュボア先生の講義のシーンが好きですね。
特に仔犬の飼い方から青少年の道徳についてのパート(185ページから)が気に入っています。

とっかかりは表紙のパワードスーツでしたが、人間としての成長や、現代社会がかかえる社会的な問題も提起している、良書だと思っています。

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2012年07月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1人の志願兵時代から引退までの物語。
まあ軍隊ってこういうものだよねとは思うし、色々考えさせられる。
物語は、つまらなくは無いけど、盛り上がりはあまりなく淡々と進む。

あと、1966年にパワードスーツを想像していたことは凄い。

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2012年05月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

TVアニメ『機動戦士ガンダム』のイメージ・ソースになったとの評判と、
スタジオ・ぬえの挿絵のおかげで、ハインラインの作品中、
日本で一番読まれたのがこの作品ではなかろうか?
作中の地球対エイリアンの対決構図は、
冷戦下のアメリカ対ソ連の構図そのものなのだろうが、
マッカーシズム(いわゆる赤狩り)吹き荒れた時代に著された作品でもあるので、
作中に語られた、危険なまでに先鋭化した思想は、
マッカーシズムの結果、極端に右傾化した米国の行き着いた先を
表しているようにも思う。

それにしても、地中に潜り、機動歩兵の火炎放射器に焼かれる
エイリアンのモデルはきっと、太平洋戦争中の日本軍兵士か
朝鮮戦争時の〇朝鮮兵なのだろうなあ。
そう思うと、あまり良い気持ちはしない。

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2017年04月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

未来の異星人との戦争を描いているが、すこし皮をめくると第二次大戦がすけて見えてくる。パワードスーツが特に目を引くが、兵士の訓練と上官と兵士の結びつきや、戦闘中の心の動きなどのほうがメインに描かれる。賛否が別れるのもわかる内容だが、成長と友情の物語として読めばそう悪くもないだろう。

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2017年07月09日

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