あらすじ
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画期的デザイン思考モデルの提案。モノづくりに止まらず、イノベーションやビジネスモデルの設計につながる手法・手順・ツールを体系的に示した知識創造のための斬新なテキスト。
【主な内容】
【PARTI 知のデザインの世紀】/ 第1章 知識デザインとデザイン思考/ 第2章 産業社会の知となったデザイン/ 第3章 イノベーションを生むデザイン・マインド/ 【PARTII デザイン経営の知的方法論】/ 第4章 コンセプトをデザインする(質的データのデザインの方法論)/ 第5章 ビジネスモデルをデザインする(関係性のデザインの方法論)/ 第6章 シナリオをデザインする(時間・空間のデザインの方法論)/ さいごに-「場」のデザイン
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Posted by ブクログ
デザイン思考を日本の産業界に早くから紹介し、牽引役を果たしてきた多摩大大学院紺野登教授が、ビジネスパーソンの基礎リテラシーとしてデザイン思考の概念、活用方法を紹介している本。
デザインという言葉が日本では狭義に捉えられていることを憂い、実際にはよりダイナミックな「知のデザイン」が要請される時代である説く。
方法論の詳細にも字幅をさいているが、
・エスノグラフィーデザイン:顧客や社会の現場から知を獲得する、デザイン思考の起点となる方法論
・ビジネスモデルデザイン:コンセプトを顧客価値や市場のエコシステムとの関連性で綜合する方法論
・シナリオデザイン:どのような視点をもって戦略を考えるか、またはイノベーションを志向するかの指針を与える方法論
という三つのアプローチをどう統合的に使うのかという問いこそ、もっとも重要なメッセージであると感じた。
著者自身は、次のように語っている。
「これらが、今後の経営の知の方法論のすべてというわけではないが、フォーマルな分析的戦略に対しての、現場の生命感(エスノグラフィー)、従来の企業の枠組みにとらわれない関係性(ビジネスモデル)、一元的なマインドセットにとらわれない可能性(シナリオ)など、これからの経営にとって、有意義な視点を補完する役割を担っているのである。」