【感想・ネタバレ】張込み―傑作短編集(五)―のレビュー

あらすじ

推理小説の第1集。殺人犯を張込み中の刑事の眼に映った平凡な主婦の秘められた過去と、刑事の主婦に対する思いやりを描いて、著者の推理小説の出発点と目される「張込み」。判決が確定した者に対しては、後に不利な事実が出ても裁判のやり直しはしない“一事不再理”という刑法の条文にヒントを得た「一年半待て」。ほかに「声」「鬼畜」「カルネアデスの舟板」など、全8編を収録する。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

そう言えば、松本清張作品をちゃんと読むの初めてかも。それでよく推理小説が好きとか言えたもんだ、ごめんなさい。
全8編の短編集には映画やドラマ化されて何度も観ているものも多かったけど、やっぱり小説だと訴えかけかたが違うので、別の角度から改めて楽しむことが出来ました。
文字だからこそ感じる恐怖。

「声」「一年半待て」とか好きだなぁ…。
他の短編集も揃えたい。

0
2021年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

★★★2021年5月★★★


読み終わってからだいぶ経ってしまった。
読書メモと断片的な記憶を頼りに書く。
・張り込み
・顔
・鬼畜
・声
・投影
・一年半待て
・カルネアデスの舟板  ・・・等

「投影」
もっとも面白かったのは「投影」
東京での仕事に失敗し地方の新聞社に都落ちした記者が、その地域での仕事に取り組むうち、新聞記者としての仕事に対する誇りを取り戻していく、というのが大まかな流れ。不正を暴き正義を明かにする、という信念をもった社長が何とも言えぬ味を出している。


事件のトリックそのものは、実におかしい。
殺人の被害者は電灯のあるほうに自転車を漕いでいったらそこは海だったという。
つまり、被害者がいつも向かうのと逆方向に偽装の電灯を仕掛け、そちらに誘い海に落ちるよう仕掛けたわけ。
まず、被害者は電灯を頼りに帰る方向を定めていたのか?という事。電灯に群がる虫じゃあるまいし。
100万歩譲ってそうだとしても、そのまま海に落ちるか?


という突っ込みどころはあるにせよ
物語自体は実に面白い。トリックの事は枝葉末節。


「カルネアデスの舟板」
大学内の勢力争いを描いたえげつない作品だ。
大海原で船から投げ出されたときに漂流する板を見つけた。ああ助かったと思ったら、その板にすがる人物がもう一人、その時あなたは・・・
これがカルネアデスの舟板。


この物語は大学内、学部内で確かな地位を築いた教授が恩師を大学に復帰させたところから始まる。
恩師というのも難しいものだ。
最終的には、二人とも沈んでしまう。もっとうまくいくやり方は無かったものか?


**引用**
海中に突き落とされるのは弱いものであり、枝に残るのは力の強いものか、機転の利くものである。


「顔」
成功したい、上昇志向の強い新進気鋭の俳優が消したい過去。それは殺人。その目撃者を消すために新たな殺人を企てる。その俳優は一度見たら忘れられない個性的な顔をしている。
何故俳優を選ぶ?

0
2021年05月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

カバー 木村光佑
解説 平野謙

『張込み』
なんか読んでもよくわからなかったけど(私がアホだから)
刑事がずっと張り込みをする話ですね
奥さんが不倫してたっぽい

『顔』
ある劇団に所属する無名の若手俳優の話
彼は過去に、付き合っていた女性を殺した
なかなか女性が別れてくれずに面倒くさくなったのだ
そして、殺しに行った時、一人だけ女性の知人と会ってしまった
その知人に顔を覚えられていると思い込んでいる主人公は、いつ自分の犯罪がバレるかひやひやしている
しかし、俳優として大きな仕事が彼に舞い込む
映画にでて顔が全国に広まれば、あの知人男性に見られるかもしれない
でも、俳優として大成したい気持ちもある
そして彼はついに、その知人を殺すことを思いつくが、当の知人はまったく主人公の顔を覚えていなくて……

主人公の思い込みが結果、どうなるか?
悪いことをしてはいけませんね~

『声』
主人公は、かつて大きな企業の電話番を務めていた。
200人以上の社員の声を聞き分けられる彼女は
会社の中でも一目置かれる存在だった。
しかし、その彼女の良い耳が、悲劇のもとになるなんて。

『地方紙を買う女』
全く自分とは関係のない地方の新聞を買う女の話
新聞を取り寄せるために彼女は「連載されている小説が読みたいので」と嘘を書く
そして、その嘘の事実が小説家本人にも知らされたことから、彼女の不幸は始まる

『鬼畜』
小さな印刷業を営む主人公の男の話
仕事が軌道に乗り始めた男は、とある店の女中と深い中になる。やがて彼女との間に子供が3人も生まれ、8年間妻に隠し通してきたが、経営が傾いたとき全てがバレる。
そして家に乗り込んできた愛人は、子供3人だけを残して実家に帰ってしまう
主人公の妻は、残されていった3人の子供を始末するよう男に命じるのだった

『一年半待て』
一度決まった判決内容は変えられないことを利用したしたたかな女の話。かわいそうなだけでは終わらない、女性の怖さを感じる


『投影』
これはよくわからなかった(おい)

『カルネアデスの舟板』
学者とかつて弟子だった男の話
師と弟子の立場が逆転する?というか、
昔の恩師を大事にしないようなやつは、
偉くなっても大成はしないのかな

自分が忘れないように書いてるんで意味わかんなくてごめんなさい

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2018年01月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

推理小説と呼ぶには文学的だが文学というにはあんまり面白い。入門演習のテキストとして買ったけれど、ほかの本も読んでみたいと思った!一つ一つ面白いんだがタイトルのつけ方が微妙かな…タイトル聴いて内容がぱっと思い出せるのは「一年半待て」くらい…私の記憶力が悪いだけか知らん…orz

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2011年10月21日

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