あらすじ
地獄に落ちた男が、やっとのことでつかんだ一条の救いの糸。ところが自分だけが助かりたいというエゴイズムのために、またもや地獄に落っこちる『蜘蛛の糸』。大金持ちになることに愛想がつき、平凡な人間として自然のなかで生きる幸福をみつけた『杜子春』。魔法使いが悪魔の裁きを受ける神秘的な『アグニの神』。健康で明るく、人間性豊かな作品集。
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Posted by ブクログ
『蜘蛛の糸』は芥川龍之介が初めて書いた児童向け文学で、仏教説話としても有名な名作短編です。私も僧侶という仕事柄、この『蜘蛛の糸』のお話を法話や仏教書で見聞きすることは数多くありますが、このお話はお寺関係という枠を超えて日本人全体に親しまれてきた作品ではないでしょうか。
そして本書巻末解説では『蜘蛛の糸』制作についての詳しい解説が説かれていたのですが、これが私にとってかなりの驚きでした。簡単に要点をまとめると、⑴『蜘蛛の糸』が元々仏教由来なのかどうかはわからないということ、⑵この作品がドストエフスキーやトルストイとも関係があるという2点があげられます。
これは興味深かったです。
Posted by ブクログ
この本に載っている短編は特に読みやすいなぁと思っていたらまさかの年少小説とは!
自分が小学一年生の頃「日が傾いていても外で遊び、暗さで手が見えなくなるまで遊んでいると帰れなくなる」なんていう都市伝説的なものを母から聞いていたから、『トロッコ』の主人公の少年の心情が痛いほど伝わってきた…。走っても走っても進まなくて、ただ日は落ちていくばかり。不安はどんどん募っていく…あの感情を久々に思い出すことができてよかった。
特に『犬と笛』は児童文学の雰囲気が強く、求めていたものと違う感は否めないがこれはこれで面白い。(私が求めているのは河童や或阿呆の一生の方だと思われるので次はそちらを読む)