あらすじ
過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。愛する妻に子供たち、あぁ毎日は平穏無事。……って、再建ですか、この俺が? あの超赤字テーマパークをどうやって?! でも、もう一人の自分が囁いたのだ。〈やろうぜ。いっちまえ〉。平凡なパパの孤軍奮闘は、ついに大成功を迎えるが――。笑って怒って、時々しんみり。ニッポン中の勤め人の皆さん、必読。
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Posted by ブクログ
あー悔しい!!私も似たような体質のところで働いていて、同じような事態に陥っている最中なのでとんでもなくシンクロして読めた。
前市長も新市長も一緒。ボトムアップなんか無理。
でも遠野はきっと大丈夫。せめてメリーゴーランドだけでも残してもらえないのかな…
徳永、幸せになってほしいな…
Posted by ブクログ
久しぶりにゆったりとした気分で読めた本。
激務の民間企業から地元の公務員に転職した啓一が、赤字のテーマパークの再生に挑む。
息子に「お父の仕事」について作文を書かなければならないと言われて発奮した。
妻にも「小心者」と言われ、発奮した。
娘は妻の口真似で「しょうしんもも」と言う。
その家族があり、仲間があり、頑張ることが出来た。
ようやく軌道に乗せる目途がついたのに、市長選で現市長が破れた。
新市長はテーマパークの廃止を言い、啓一は他部署へ移動。
そして感動的なラストシーン。
Posted by ブクログ
感想
田舎の第三セクターで、やる気のないおじいさんたちのせいで税金垂れ流しのテーマパークを主人公がどう立て直すのか描かれているのだが、荻原浩の真骨頂というか、少し誇張して表現していそうなのだが、妙にリアリティがある。
天下りの人たちや町側もやる気がなさすぎて、本当に途中で腹が立ってきて読むのを辞めそうになった。
そこからテーマパークを立て直すが、そこで終わらなかった。選挙の争点になり、立ち直りかけたパークは閉園に。サラリーマンの無常のようなものを感じた。
最後に、山の頂上に設置したメリーゴーランドに乗るシーンはなんとも言えない。
あらすじ
今にも潰れかけのテーマパークのアテネ村は駒谷市が運営しており、毎年赤字を垂れ流している。
アテネ村リニューアル推進課に配属された啓一は、やる気のない公務員や理事からアテネ村でのイベントを丸投げされる。
やる気のない公務員、天下りで文句しか言わないパークの経営陣に、昔の伝手の破天荒な劇団員、暴走族上がりの大工などはちゃめちゃな陣営で啓一は無事にイベントを成功させ、パークを復活へ導けるのか!?