【感想・ネタバレ】大学でいかに学ぶかのレビュー

あらすじ

青春という思索と苦悩の時代をどう生きるか。ここには、歴史家として、教育者として大きな足跡を印す著者の生きた経験が、青春への変らぬ共感とともに語られている。学生生活における自由、学問することの意味。それらに触れながら、著者が強調してやまないのは、自ら考え、行動する人間へと自己形成することの尊さである。(講談社現代新書)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この著作は「学ぶということ」、「学問への私の歩み」、「現代が背負う二つの課題」、「私の歴史研究」、「苦楽一如」、「対話の学び」、「現代学問のすすめ」の七部から構成されている。著者の増田四朗は1908年生まれの明治期生まれであり、その学者期間中には戦争も経験している。そしてこの著作は昭和四十一年発行のものであり、この時期は高度経済成長期、日本の興隆期であり時代的な大きな転換期であった。この本はタイトル通り、大学でどう学ぶべきかを中心に据えて書かれたものであり筆者である増田四朗の生い立ちやその研究内容及びその成果はその補強として描かれているにすぎず、この本を通じての主張は血肉の通った「コミュニケーションの母体となっていく」大学を目指し、それを通じて「社会に、政治に」それによって生まれた考えを「反映させていく」ことで、現代から見た現代社会のとらえ方を対話を起点として模索していく、その過程にできるだけ寄与すること、である。筆者と同大学に通う自分にとって先輩の活動の記録としても非常に興味を持って読むことができたと思う。

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2016年03月08日

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