あらすじ
娘・綾奈と悲劇の再会からふたたび酒浸りの生活に戻り、無断欠勤を続けていた高城。失踪した七歳の少女の捜索に引きずり出されるが、少女は絞殺体で見つかり、事件の担当は失踪課から捜査一課に移ってしまう。娘を失った両親に自身を重ねた高城は犯人を捜し出すことを誓い、わずかな証言を元に執念の捜査を続けるが……。書き下ろし長篇第九弾
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Posted by ブクログ
【警視庁失踪課シリーズ第9作目】
高城の娘は遺体で見つかった。その事実をつきつけられ、本を読み進めるのを躊躇しそうになる。高城は酒浸り生活になり、犯人を見つけそうもないし。
その時に、娘が失踪したときと同じ年7歳の少女が行方不明になる。失踪課のメンバーと探すが、遺体で見つかる。犯人を捜し始めるとまた7歳の少女が行方不明になる。犯人は少女に悪戯もしており、パンツを持ち去るという気持ち悪い事件。
この事件の犯人を捜す高城に、失踪課のメンバーや長野や懇意にしている犯罪被害者の会の人たちに、他に探す犯人(娘の事件)がいるだろうとさとされる。
犯人は、前作で拳銃を持ったまま失踪し自殺した新米警官の兄。あの時に気づけていれば、少女の死はなかったと、法月が悔いる。
さて、次作で最終回らしい。娘の事件の犯人を見つけるだろう。読みたいような読みたくないような。高城が最後の事件といっているのも終わった後に刑事をやめてしまうようで気になる。
Posted by ブクログ
このシリーズは被害者を含めて捜査の中で死人が出ない作品もあったんだけど、今作は果たしてこの人が死ぬ必要はあったんだろうかと思う人が死んでしまい、やや戸惑った。今作はシリーズ9作目で、完結のひとつ前。主人公をシリーズを通しての大きな問題との決着に向かわせるために必要なことだったんだろう。重い役目を担った作中の親子に敬礼したい。
二子玉川駅周辺の描写で分かりにくいところがあり、どうしても気になって地図を見ながら確認したので、高島屋周辺の道にやけに詳しくなってしまった。
Posted by ブクログ
娘をもつ身には、辛い事件が題材となった。
このシリーズは、メインテーマからして“そう”ではあるけれど(笑)。
無慈悲なまでに唐突に訪れた、ヒロインの悲劇には心が痛むところだが……
“高城の事情”が、さらに一歩踏み込まれた点、次作(次が最終?)への期待値が急上昇。
堂場瞬一に外れなし、無事更新♪
★4つ、8ポイント。
2015.03.29.古。
Posted by ブクログ
失踪課、高城賢吾のシリーズ。
前作『牽制』の衝撃のラストから、この作品につながります。
酒でボロボロになった高城に、部下の愛美と醍醐がまさしく水を浴びせかけ、
事件現場に引きずり出す。
少女の行方不明事件。。。その事件は高城にとっては白骨遺体となって発見された愛娘への念を掻き立てるものだった。
そして行方不明事件から暴行殺害事件となる!
高城は事件と向き合い、自分と向き合えるのか。
娘が殺害され発見された現在、自分が刑事でいる必要がどこにあるのか。
なぜ酒に溺れていてはいけない。。。。
高城が自問自答し苦しむ中、愛美にも変化が。
同じ気持ちを違うかたちでくるみ、事件に没頭する高城と愛美。
犯人を捕まえようと必死になればなるほど、娘の事件が追いかけてくる。
次作、高城は娘の事件と向き合うことになるのだろうか。