あらすじ
著者は「島研」を主宰し、羽生善治、森内俊之、佐藤康光という三人の名棋士の成長を十代の時からつぶさに見守ってきた。トップクラスで戦い続ける三人の、長持ちする驚異的な技術と、それを支える精神構造の秘密を書ける人間は、著者を置いて他にはいないだろう。将棋ファンはもちろん、ビジネスマンにも参考になる「心の鍛え方」のヒントが満載である。
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Posted by ブクログ
後に永世名人3氏(森内、佐藤、羽生)を輩出したことで有名な島研を主催者だった島朗による自伝。
内容はもちろん3氏のこともあるけれど、基本的には自伝。そして哲学的なメッセージも多く、参考になった。
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つまみ読み。
「空気」の研究
不安を胆力に変える方法
p49
今より大きなトラブルを作ること。そうすれば小さな問題なんてどうでも良くなる
p143
失敗する練習
p153
「待つ力」を鍛える
別の大きなテーマにとりかかる時には、数日がかり、何週間数ヵ月がかりで「わからないこと」を抱え、常に考え熟成させる時間が必要になる。きょう2時間あるから解決しそう、という問題は、もともと時間をかければ解決する「大したことではない」懸案にすぎないのだ。
観察者
羽生さん、森内さん、佐藤さんを擁した島研主催者だった島さんの本。
内容的に薄いとは言わないが、
雑記帳を集めたような構成で、
話や時代があちこちと飛ぶので少し読みづらい。
どこから本心かはわからないが、
島さん自体の将棋に勝つことへの諦めや、
上記3人に対する圧倒的な畏敬の念が強すぎるようにかんじられた。
森内さんの「覆す力」のような、羽生さんに憧れつつもチャレンジし続ける気持ちが感じられず、応援したくなる感じにはなりにくいかもしれない。
よく現役でこの感覚で書いたなと思われるほど、意図的に距離をおいたような観察者目線で将棋界が語られている。
もう少し、なんにでも 粋な感じ を重視する思考がなくなれば、強いのだろうなぁと思ったりする。
Posted by ブクログ
将棋棋士の本だけど、棋譜は出て来ない。
トッププロのこころの在り方、対峙の仕方、生きる指標など、ちょっとした“神は細部に宿る”に通じる日常の些細な事。
どれも将棋だけでなく、あらゆる本質に通じるものがあると思った。
Posted by ブクログ
将棋界を代表する「羽生世代」の羽生、森内、佐藤が所属した「島研」の主宰者である著者が、3人との関わりや、将棋界に関する様々なことがらについて、思いを語った一冊。
一つ一つのエピソードは面白いのですが、断片的なメモを集めただけという印象で、本としてのまとまりが今一つなのが残念でした。