【感想・ネタバレ】ガロアの群論 方程式はなぜ解けなかったのかのレビュー

あらすじ

ガロア群を見れば、すべてが判る! 2次方程式の解の公式は、バビロニアですでに知られていた。3次方程式の解の公式は、カルダノ(タルターリャ)が発見した。4次方程式の解の公式は、フェラーリが作った。5次以上は解の公式が作れないことを、アーベルが証明した。しかし、5次以上でも解ける方程式はいくらでもある。なぜなのだろう? 20歳の若さで死んでしまったガロアが、それを明らかにし、どのように考えたのか。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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Posted by ブクログ

最短で、著者なりにわかりやすくガロア理論を解説している。同じガロア理論でも伝え方のバリエーションは無数にあることを知る。私の体感的には先日読んだ金氏著の同じくブルーバックスがよく分かった。こちらは、参考文献が巻末にある。

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2020年06月30日

Posted by ブクログ

もう数回読む必要あり。
これで理解出来なければ、もうガロア理論は理解できないかもと思うくらい簡単に書いてある。

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2012年11月04日

Posted by ブクログ

5次以上の方程式における性質について,ガロア理論は一つの到達目標となっている。本書の特徴は,できる限りガロアの考え方に寄せるように群論を記述したところである。一般の読者を想定している作りではある。

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2020年11月19日

j.m

購入済み

数学は門外漢ですが、サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」で紹介されたガロアの人生に興味を引かれ購入。本書のまえがきに書かれているように本書の目的は、当時ガロアが考えた思考を追うことでガロア群のイメージを明確にすること(4章〜7章)。そして、現在のガロア群(高度に抽象化されたことにより、その概念が捉えにくくなった)につなげること(8章)。本書を読むことで、正規部分群の置換ルールを基にした代数式拡張の繰返しと、正規部分群のべき乗(素数)分の1への分割、及び恒等置換への最終的な落とし込みイメージの構築ができると思います。

とはいえ、数学の初心者(=自分のこと)が直感的に理解できるものではなかった、というのが読了後の実感で、実際「前の章を読み返しては復習」というサイクルを少なくとも10回は繰返す必要がありました。これは説明が悪いというより、ガロア群につきまとう発想の飛躍が原因で恐らく誰が説明しても似たようなものではないかと思いますが、初心者はそれなりの覚悟はした上での購入をお勧めします。

以下、自分なりの読み進めガイドです。本書の全体の流れはこれで理解して貰えるのではないかと思います。

【1章から3章の読み方】
 4章以降の下準備。これに耐えられるか否かが最初の山場。対称式、解と係数の関係あたりのイメージを意識しながら読むと
 後々、話がつながりやすくなると思います

【4章から7章の読み方】
 下準備で得た個々の知識がここでガロア群として収束します。ガロア群自体、その発想の理解が極めて困難であり、蓄積した知識のつながりが
 途ぎれがちになって議論が今どこに向かっているかと、混乱することもしばしば。そんな時は「部分群」、「正規部分群」をしっかり理解できる
 まで何度も関係する節を読み返すことで全体の話しの流れが意識しやすくなると思います

【8章】
 7章まで理解できれば、後は楽。世の中に満ち溢れている群の中でガロアが考えた群は「可解群」に分類される!

対称式という考え方は一般に馴染みないものだと思いますが、こうした難解な話を当時の問題の在り方から紐解くという手法も面白かったです。

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2020年01月19日

Posted by ブクログ

トポロジーの本を読むと頻出する"群"という概念。ぼんやりとした定義ぐらいしか分からなかったので、読んでみた。
非常に時間がかかった。再三読みなおし何度も逆戻りし、何とか理解しようとした。それでも、啓蒙書だからか結構論理を端折っている部分もあり、十分に理解できたとは言えない。ただ、"群"というものの意味は把握できたような気がする。数や演算だけではない概念なのね。それだけでもよかった。
それにしても天才というものは凄いね。

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2011年10月30日

Posted by ブクログ

QRコードなどで使用されている誤り訂正理論を完全に理解するためには、ガロアの群論の理解が必須です。ガロアの群論初学者としては、ブルーバックスで出ている・・・、これだけで衝動買いに十分な動機づけでした。新書サイズの薄い本でどこまでわかり易く書かれているのか、期待して読みました。■良い点システムの説明とかで使われるような図解があり、ざっくりとした流れはわかりました。詳細がわからなくても、「こんな論理展開で五次以上の代数方程式の一般解が存在しないことを証明するのね。」というイメージが掴めます。■良くない点私の個人的な見解では、「大きな概念→少し細かい議論→詳細・例示」の順で記述されるのが一番わかりやすい文章構成だと思うのですが、そのへんが若干ぐちゃぐちゃな気がしました。私がよく理解できていないためなのからぐちゃぐちゃに感じるのかもしれないですが・・・そんなに高い本でもないですし、新書サイズ200ページもない本なので、まあまあかなというところです。やっぱりしっかり理解するためにはそれなりの専門書が必要だと思います。

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2012年01月09日

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