あらすじ
僕、蓮見亮太18歳。高校時代まで筋金入りのいじめられっ子。一念発起して大学を受験し、やっと通称スカ大に合格。晴れてキャンパスライフを満喫できるはずが、いじめの主犯まで入学していた。ひょんなことから「正義の味方研究部」に入部。僕は、元いじめられっ子のプライドに賭けて、事件に関わっていく。かっこ悪くなっていい、自分らしく生きたい。そう願う、すべての人に贈る傑作青春小説。
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Posted by ブクログ
再読。
正義とは。
道徳的な正しさに関する概念。
正義を語り悪を倒す、はとてもカッコイイこと。
その行為がいつか間違いになるかもしれないと感じたのは、亮太がかつていじめられっ子だったから。
亮太は亮太のやり方で、ちょっとカッコ悪く正義を貫くことに決めたんですね。
後半の展開を知っていたので、初回よりは楽に読みました。
ただ、夜中に読み、間先輩の毒気にやられ眠れなくなるという失態をおかしました。
間先輩のインパクトがすごい。
やっぱり好きな本。
また機会があったら読みたいです。
Posted by ブクログ
途中までは☆5つだー!と楽しく読み進めていった。
いじめられっ子が大学入学をきっかけに、いじめっ子から一気に逃れられるような友達との出会いがあったり、クラスの女の子たちと関わるようになれたりしたことは読んでいてスカッとする。部の先輩たちも、癖が強いけれどいい人たちばかりで嬉しくなった。
お金の封筒をもらったあたりから主人公に少し共感出来なくなってきて、でも、じゃあどんな展開だったらよかったのか…と自分ではよく分からない。
でも最後はまた友達に戻れたから、きっと楽しく大学生活を送れたはずだ。(と願いたい。)
お父さん、何気にすごい!
Posted by ブクログ
なかなか面白かった。
いじめっ子をといじめられっ子の立ち位置の違いが、正義の在り方を考えさせられる。
強いのか弱いのかよくわからない主人公の心情が最後までよく掴めない感じだった。
そもそも正義とは、立ち位置の違いで信じるものが違えばいとも簡単にひっくり返ってしまう。
終盤、部長が行った行動は「自らの正義を否定された怒りに任せたリンチ」でしかない訳であり、だからこそ他のメンバーは部と距離を置いたのだろう。
主人公が幸せになるという単純なラストではない。なんかモヤモヤする。
ただ、小さいながらも主人公の父の抵抗が身を結んだ結果は清々しかった。
正義とは大義名分を掲げ、大袈裟に立ち振る舞うことではなく、信じて行動を起こす勇気ということか。
キャラクターがよく立っているので(部長はよくわからんかったが)続編も有れば読んでみたい。スピンオフも。
主人公のワンツーパンチが活きてくる場面もあっても良かったかなあと思う。
全体的になかなか面白かった。
Posted by ブクログ
大学生の小さな世界のハナシだけど、その時間は社会のオトナの時間。
その中にいる当人にとっては重要な時間。
「正義」を守り監視して取締る部、というのは
何とも現実味はないが
いじめられっ子の亮太が、そこから抜け出して
活き活き過ごし始める。でも、そこで本当の自分に気付いてしまう…
自分は自分として、それこそ
身の丈を知りつつ、生きていくってことだろうか…
しかし、正研の人々は強すぎ笑
キーマンの間先輩は、かなりやばい奴だが
彼の発した
「親の年収が、わかってしまってるっていうのは
もう、そこで貧乏なんだよ」
なんか、闇深くココロに残った。
Posted by ブクログ
筋金入りのいじめられっ子の亮太が、大学入学を期に心機一転…とまではいかず、目立たずひっそりと行きようとした矢先、苛めの主犯格と再会したり、友達ができたり、正義の味方研究会に入ったり。
途中まではとても面白かった。亮太は淡々としつつ純粋で応援したくなったし、研究会の仲間達も皆何だかんだでレベルが高く、格好いい。研究会ができた経緯も熱い。しかし、間先輩と絡みだしたあたりから、何だか亮太の思考が理解できなくなってしまい、退部の下りも結局なんなのかっていう。まぁ、結局のところ、亮太の正義に自分が共感出来なかったということか。もちろん人によって正義は違うけど、社会的な正義がなければ社会は回っていかず、でもそれが誰にとっても正義と言うわけではなく、だから正義のミカタはある意味孤独で…ってよくわからなくなってしまった。
とりあえず、結論としては面白い本でした。