あらすじ
始まりは備前岡山藩で起きたちいさな事件だったーー
外様大名の面目 × 泰平の世に怒れる旗本 × 新たに加わる第三の勢力
勝のは義か策謀か。
圧巻の面白さで描かれる
天下を騒がす大喧嘩!
寛永七年。関ヶ原の合戦から三十年、大坂冬夏の陣から十五年、
戦の世が終わり天下治まりしといえども徳川幕府の土台は盤石ではなく、
備前岡山藩主の近習殺害を発端に「外様大名百七十万石VS. 旗本八万騎」の抗争が勃発したーー。
「日本三大仇討ち」と称賛される英雄譚の裏側を描いた本格アウトロー時代活劇!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
木内一裕の文庫最新作は時代物。時代物ってちょっととっつきにくかったりするんだけど、木内作品だとこれもまた彼一流のハイテンポとリーダビリティがちゃんと維持されてる。とはいえ登場人物が現代語で会話してるわけでもなく、なんとかの守とか、なんとか少輔とか、なんとか右衛門がたくさん出てくる。それなのに読みやすいのは、考えられたセリフ回しとルビの使い方が上手いからなんだろうなと思った。
その中で「大炊頭」だけはルビが拾えず、検索しながら読んだ。オオイノカミね。読めません。
ストーリーは事情あって藩の同僚を殺めた主人公と、旗本、外様大名、公儀、浪人が絡み合っていく形で話が進んでいくので、筋としてはなかなか入り組んでいる。でも、その筋はどうでも良かったのかもしれない。軽妙な展開と、主人公の浪人が最後にカッコいいところを見せるんだろうな、という予感だけで読んでいた気もする。
主人公(?)の浪人の周囲にいる御家人やヤクザがとても魅力的だったし、静謐な佇まいの中に超絶な剣技を隠し持っている感じも良かった。元ネタは鍵屋の辻の決闘らしいけど、全然知らなかった。
サクッと読めて楽しかったけど、沸き立つような何かはなかった。
Posted by ブクログ
木内一裕『一万両の首 鍵屋ノ辻始末異聞』講談社文庫。
もはや小説家となった木内一裕の時代小説。前に『喧嘩猿』という時代小説を読んでいるので、木内一裕の時代小説は2作目となる。
今の時代はLGBTQ+なる性的マイノリティとかいう自分に言わせれば変態性嗜好の持ち主を容認しなければならないとかいうおかしな時代になった。LGBTQ+は、企業の管理職の必須教育にもなっており、狂っているとしか思えない。
本作では備前岡山藩の藩主が寵愛する戀童、所謂LGBTQ+のGに言い寄られた浪人の息子が、それを拒否し、斬り捨てたことから大騒動が起きるのだ。男色を断るのは当たり前だと思うのだが、寵愛する戀童を斬り捨てたことを男色家の変態藩主が激怒するというのだから、たまったものではない。
備前岡山藩の藩主が寵愛する戀童、近習の渡部源太夫に言い寄られた河合又五郎はそれを強く拒否し、源太夫を斬り捨てる。家に戻り、父親の半左衛門に事の一部始終を話した又五郎は切腹をも覚悟したが、半左衛門に江戸に逃れ、高崎安藤家に駆け込むよう諭される。
江戸に逃れ、安藤家を探す又五郎は旗本の兼松又四郎に拾われ、屋敷に匿われる。しかし、備前岡山藩の藩主は外様大名の面目を掛け、又五郎の首を狙い、次々と刺客を放つ。襲い掛かる刺客を次々と葬る又四郎だったが、この外様大名と旗本の争いを収めようとある人物が動く。
本体価格750円
★★★★