あらすじ
TVデビュー当日の朝。詩織は、子供の頃に父親から芥川龍之介「河童」を読み聞かせてもらっていた夢を見た。そして気合いを入れて初出社するが、メインキャスター・角館にさっそく睨まれ、共演の女子アナと服が似ていると難癖をつけられる。しかも、着用を命じられた衣裳はなんと「河童の着ぐるみ」で…
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Posted by ブクログ
細野不二彦さんの対談を読みました。「電波の城」に関して、以下のような内訳を述べています。第1に、丁寧な取材をおこなっているわけではない。当然、アナウンサーへの取材をおこなっているが、詳細な取材ではなく、想像力で補っている。各キー局のアナウンサーには、1名ずつインタビュー、報道現場へ見学しているが、本格的な取材ではないそうです。テレビ局の内幕に詳しいアドバイザーが付いているわけではないようです。第2に、テレビは好きだが、どのような権力構造により運営されているのかが分からない。その権力構造が知りたいと指摘している。それが、きっかけである。僕も、その権力構造を知りたい。多分、誰もが思う疑問です。第3に、二人の主人公は、「白い巨塔」の財前と里見を模しているそうです。第4に、BS、地方FMという周辺から始めたのは、読者に感情移入させるため、そして、作者にテレビ局に対する十分な知識がないことに由来する。対談相手と議論は噛み合っていなかった気がします。対談相手は、「視聴率優先主義」、「利益優先主義」に対する批判一辺倒でした。「電波の城」は、「視聴率優先主義」、「利益優先主義」がテーマではありません。