あらすじ
営業について解説している本は数多くある。中には、伝説的な営業マンがみずからの武勇伝を語っているものもある。「トップ営業に学べ」とばかりに、こうした書籍を読んだ後に、「この著者はすごいが、ちょっとまねできないな……」という感想をもった方は多いのではないだろうか。
営業に勝つためには「仮説力」と「検証力」が重要だ。「仮説力」とは、顧客が求めている内容を事前情報から類推し、現時点の解をつくる力。「検証力」とは、類推した解を、顧客との対話を通じ、より精度の高い解に仕立てる力。
この2つの力を引き出すためには、ロジカル・シンキングを営業の現場で実践する必要がある。これを、著者たちは「ロジカル・セリング」と名づけた。
ロジカル・シンキングはビジネスパーソンの基本スキルとして、すっかり定着し、提案書やプレゼンテーション資料の作成に際しては、当たり前に使われている。この基本スキルを分析や文書作成にとどめず、営業現場での活用に踏み込み、提案営業活動全体を通じて、顧客に刺さる提案を行ない、大きな成果を獲得することが本書の狙いである。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
SIerやコンサルティングファーム等、大型BtoBソリューション営業向けの内容。
巷のBtoC、或いは小型BtoB営業本の内容は、ターゲットの違いからか、内容の納得度が低いものが多かったが、本書は自分のニーズ(大型BtoB)に合致しており、実践してみようと思わせるものであった。
このような内容については、個人がそれぞれに取組のではなく、考え方のフレームとして共有し、チームで共通の発想を持って日々の活動にあたることで本領をはっきするものだと考えられるため、啓蒙活動も必要と感じた。
コンサルティングファーム(アビームコンサルティング)の出版した書籍のため、実務の役に立たない可能性も考えつつ購入したが、値段分の価値はあったと思う。
Posted by ブクログ
今の自分の仕事に直結。自分のなかにバラバラに蓄えていた知見やノウハウの欠片が、きれいに整理されていて、さらにその先まで見せてもらったような読後感がある。
Posted by ブクログ
いつぞやのワイン交流会に参加した時に著者とご一緒させて頂く機会があり、そこでセリングされて買いました(笑)
ビジネス上でのコミュニケーションに関する本はいくつも読んできたが、これは秀逸でした。タイトルだけ見てロジカル・シンキングに便乗した本かと思ってなめてかかったら、ロジカル・シンキングに負けず劣らずのセリングの解剖っぷりに圧倒された。
特に、「刺さらない提案の4大要因」これを押さえるだけで、コミュニケーションが圧倒的に地に足のつくものになる。
※本書では、刺さらない提案の4大要因を、
1.課題の羅列…結局、何が重要な問題で、どこから解決していけばいいのかわからない
2.解決の道筋なし…何が、どのようによくなるかがわからない
3.対応策にいきなり入る…なぜ、その対応策が有効なのかがわからない
4.ひとりよがりの提案…購入側の求めるものに応えていない
としている。
当たり前のように見えて、実は意外と4つともクリアできた提案になっているかはいざ見直してみるとツメが甘かったりすることが多いのだと思う。
提案におけるPlanおよびCheckのフレームワークを与えてくれるという点で、この本は大いに役立つものとなることと思う。
営業職に限らず、BtoBでクライアントとひざをつきあわせて仕事をする人にはオススメ。
Posted by ブクログ
法人営業の課題と方向性が巧く整理されている。少しきれいめの女性が成功体験が本になって平積みされているのをよく見かけるが、そのような本とは、一線を画し、出来がいい。法人営業では、数億円規模の案件はざらにある。悩みのカベ、人のカベ、BANT(Budget, Authority, Needs, Timing)は、大事な要素としてしっくりくる。