あらすじ
訴訟の代行をする公事師として名高い二代目卍屋甲太夫。その一人娘・お甲は、父を手伝い、女だてらに公事を取り仕切る切れ者だ。だが、女が後継になることは許されなかった。父が病床に伏した時、婿をとりたくないお甲は、架空の人物・卍屋甲太夫三代目をでっち上げ、家業を継ごうとするが――。波瀾万丈にして痛快! 待望の傑作新シリーズ登場。
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Posted by ブクログ
江戸時代。病床の父に代わり公事師(弁護士や検察のような仕事)の仕事を、女ながらも鮮やかにこなし、時に失敗もしながら奮闘する主人公。
毎日のように江戸には色々な訴えが持ち込まれていて、それを役所の人間だけでは手が足りないので民間の(許可を得た)人間たちが、訴えに来た人たちを手伝う。それが公事師。
↑そんなことをしている人たちがいたなんて知らなかったので、知識欲も満たされた。
問題ごとが色々と持ち上がり、それが良くも悪くも決着を見せるというのは爽快な楽しさがある。作者の書き方が爽やかなためかもしれない。
色々な人の思惑や身の振り方が今後どうなっていくか気になる、第一巻だった。