あらすじ
高2の夏。森川涼風の過ごす平穏なクラスにトンデモ転校生・古都琴子がやってきた。転校初日から、周りの目を気にせず自由気ままに振る舞う琴子は、『ザ・我が道を行く』タイプ。強面教師のパワハラに物申し、クラスのヒーローになったかと思ったら、琴子自身は言いたいことを好き勝手言う自由っぷり。はたまた、勝手に文芸部の部長になったかと思えば、無理やり涼風を巻き込んだり…。「まあ、私は好きに生きるから、君たちも好きに生きたまえ」圧巻の青春小説。
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Posted by ブクログ
私が今までつらい苦しいと感じていたことは、全て「人間として」という枕言葉がついてるように思える
人間って大変。人間に向いてないって言葉あるけど、人間に向いてる人いるのだろうか。
きっと向いてそうに見える人は、他人を騙すのが上手いか、自分を誤魔化すのが上手いんじゃないか
古都琴子は人をやめて人外になる
猫のように自由に
Posted by ブクログ
成瀬は信じた道を〜系の話かと思ったらそうでもなく。
あーこういうこと考えたことあるなーとか、こういう人いたかもなーとか、既に現役世代でもない自分は懐かしく思い返す。
しかしコトコトコさんの振る舞いだけは、昔やろうとして駄々滑りした記憶が蘇るのであいたたた…となりました。
最後に先生視点があるのもいいね。仮屋先生が最後にいきなり好みのタイプになってしまってときめいた。
面白かったです。
Posted by ブクログ
汐見夏衛さんの本はいつもどこかロマンチストあるいはポエマーな私の心のくすぐる。私の人生を全部見てきたのかな、と思ってしまうくらい今まで読んできた作品の中で1番共感出来て、感情移入できた作品だった。また、前情報なしで本を手に取った私にとって、全国の10代の方達の協力があったということにも更に驚かされた。こんなにも似た境遇なことがあるのか。思春期というものはそういう意味でも計り知れず、無限大の可能性を秘めている時期だと改めて思った。
本の内容について。先程も述べたようにとても共感できる内容だった。私に関して、古都琴子に対する印象は、現実世界でいないからこそ好きでいられるキャラクターという位置づけであり、それは最後まで変わらなかった。確かに、自分の人生を変えてしまうようなキャラクターはどこか惹かれる部分があるが、琴子がクラスメイトにしていたような質問(自分の人生を見透かしているかのような、核心を突かれたような質問)に向き合わされ、尚且つそれを初対面程度の自称ジンガイに話さなければならないという苦心に敵うものがあるのだろうか。そういう意味でも、古都琴子は私の中で良くも悪くも印象に残った。
私が特に引かれた話は猪飼の話である。このような経験や思いを抱いている学生は少なくは無いと思う。自分もその中の1人だと確信している。
だか、これは学生に限った話ではないと思う。私はきっと猪飼のような思いをまたどこかでする人生になるだろうと思うし、この気持ちの対処法も知らなければ直したいとも思わず、はたまたそれが世間的に善か悪かなどもわからない。そんな微細な感情の移り変わりさえも言語化されてしまい。正直驚いた。この手の話題はマイナーと言ってしまえば否定できないのだが、どう言葉に表すかに確核心があると思っている私にとって、ここまで事細かく噛み砕かれた感情の動きを読まされるとは思ってもいなかった。そういう意味で、いちばん心に残った作品であった。
もうひとつはやはり自称ジンガイ(琴子)の境遇話である。正直予想できる範疇の内容ではあった。が、ここまでジンガイだと、根っからのジンガイの可能性も捨てきれず、この話が出てくるのを今か今かと待ち遠しく思いながら読み進めていた。案の定と言ったら聞こえが悪いが、ジンガイはあくまで元人間でもあった。ただ、元人間の気配をここまで絶てる琴子にはある意味才能があるのかもしれない。頭では分かっていても、行動で示すことができるのは極少数のニンゲンだけだと考えている私には、グレーゾーンが見当たらずにとても良く描かれていることに対しさらに興味が湧く内容 描写であった。
総評として、よくある話を集めました。と言ったら否定はできないと思う。部分的に酷似している内容は既に世界に存在している可能性は大いにあると感じた。が、やはりこのような話は皆(特に私)が心の内に秘めている事柄を暴かれるような気分になり、すらすら読めてしまうのが実態であり、辞められないのである。