あらすじ
異色の新人デビュー!遊郭の華と陰を描く!
江戸の遊郭――吉原。外道菩薩と呼ばれる美貌の青年・弥太郎には、”死んだ人間が見える”という噂があった。ある日、奇妙な来客を受けた弥太郎は、一人の元遊女の不審な死について調べ始める。その矢先、彼が廓内で唯一気にかける少女に異変が起きて!? 胸に秘めた恋心、愛憎入り混じる肉親への情。吉原に生きる者達が抱える、心の闇に「鬼」が憑く――。死者を映す瞳が暴く、鬼の正体とは? 美しき吉原幻想鬼譚!
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
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Posted by ブクログ
吉原ものはだいたいメインは花魁だったりするんですけど、弥太郎っていう妓有がメインになってました。
白髪赤眼の美貌の青年弥太郎は、死んだ人間が見えるということで、彼の元に怪しげな仏像が届けられ、その仏像のそばにいる死んだ遊女について調べるうちに殺人事件が起きて・・・って感じで、あまりルルル文庫には見かけない感じのお話でしたけど、後半誰が犯人?って感じで、結構楽しめました。
弥太郎はあんまり好きなキャラじゃなかったですけど、夜菊がかわいいです。過去のトラウマで、我を忘れて暴力をふるっていた末葉を止められなかった自分を悔いて、末葉のために慣れない手でにぎりめしを作ってあげ、それを知って、涙する末葉のシーンは、ちょっとじんわりしました。
弥太郎の生い立ちと楼主の慎太郎、また弥太郎の母との関係は謎なところですが、これは次に続くんでしょうか。