あらすじ
人類の孤独の極北に揺曳する絶望的な“愛”を描いて重層的なスケールで圧倒的な感銘をよぶ、衝撃の作家ウエルベックの最高傑作。文学青年くずれの国語教師ブリュノ、ノーベル賞クラスの分子生物学者ミシェル―捨てられた異父兄弟の二つの人生をたどり、希薄で怠惰な現代世界の一面を透明なタッチで描き上げる。充溢する官能、悲哀と絶望の果てのペーソスが胸を刺す近年最大の話題作。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
すごい本だけど刺戟的に過ぎる部分もあり、感想としてはめちゃくちゃだったといった感じ。ラストはちょっと賛同しかねる。
しかし、人間への根本的な愛を感じる一作である。
Posted by ブクログ
けったいなタイトルがついていると本を開いてみれば、セクシャルな話題が行き交う。
性的格差のみじめさをひしひしと体感しながら、時折訪れる至福の瞬間に酔いしれる。
寂しさと悲しさを煮詰めたような内容で、どんどん気持ちが内側で膨らむ。
このような結末であるなら、もう一度再読してみよう
Posted by ブクログ
人間存在の孤独についての物語が、どこまでも個人的なエピソードを通じて、しかし普遍的な確信をもって語られる。
小説の主軸になるのはふたりの異父兄弟。兄は女にもてず、不惑を超えても性的な彷徨を続けている文学教師。弟は、相手が男であれ女であれ、他者と人間関係を築き難い天才科学者。
西欧文明の終焉を背景に、兄弟と彼らを取り巻く人間たちを透かして、孤独の絶対性が描かれる。
ラストで明かされる物語構造と人間存在への視点は超越的で、冷徹でありながら甘美だ。それはニーチェの超人思想を思い出させる。人間は生まれながらに重荷を背負ったものであり、人間の先に続いて現れるもの(があるとして)への架け橋でしかない、と。つまりは超人的な存在を仮定して初めて、人間は人間を肯定できるのかもしれない。
超人が存在せず、人間が人間でしかない現実においても、ひとは生きていくしかない。孤独と死とともに時間に押し流され、どこかにある愛を信じながら。
読後の呆然とした余韻の中で、そんなことを思わされた。
Posted by ブクログ
イフ兄弟のミシェルとブリュノ
ブリュノは寮で同級生に虐められ冴えない学生生活を送る
祖母だけはブリュノに優しく、大学を卒業する迄は昔したように唯一の友人のように架空の祖母にその日の話をした
昔デブで性的魅力がなかったブリュノは弾けて万年セックスのことを考え続ける
学生時代にも同じく冴えない女性とセックスし、後年再会したが、その女性は死んだ
もう若くないブリュノはそうした日常の絶望に接しながら徐々に衰弱していく
そんな中自由主義者のヒッピー集う裸村でセックス中毒の教職者と出会った
初めて愛情を育み互いを思い合い、2人でいろんな種類のセックスをするも、突然彼女は病気になってしまった
車椅子生活になった彼女はブリュノに遠慮して、シングルマザーをしていた家庭に赴く
そして息子に惨殺された
ブリュノは精神病院に入ったり出たりしながらたまにミシェルと会い、母親の臨終に立ち会った
そして二度とミシェルと出会うことはなかった
ミシェルは科学に人生をささげて俗世をただ目の前で通り過ぎていた
祖母が死んだ時には涙を流した
幼少期からブリュノと共に仲の良かった美少女の幼馴染が死んだ時にも涙を流した
幼馴染との再会後愛を知ったミシェルは遺伝子科学を発展させて人類を万年発情期にしたり改造した新人類を生み出すことになった、おしまい
ストーリーは薄いが、村上春樹やユイスマンスの様に文章そのものが味わい深いので一度ハマると定期的に読みたくなってしまう
絶望的な気持ちになってる時には同じニヒリズムに寄り添ってくれる