【感想・ネタバレ】「休むと迷惑」という呪縛のレビュー

あらすじ

なぜ仕事は休みにくいのか? 学校教育のあり方を出発点に、理不尽を我慢することに慣れた社会を「休みやすく」する方法を考える。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

働き方改革が進められてきたはずなのに、なぜ日本では長時間労働がなくならないのか。本書はその原因を、「休むことは悪」「周囲に迷惑をかける」という日本社会に深く根付いた価値観に見出している。問題の所在を個人の努力不足ではなく、社会的刷り込みとして捉えている点が印象的だった。

特に興味深かったのは、休み方そのものを学校教育の段階から学ぶ必要性を提起している点である。一方で、産休・育休・介護休暇に伴う代替要員の確保など、企業が現場で直面する具体的課題については、やや踏み込み不足に感じた。

また、自己研鑽が労働に該当するかどうかが争われた過労死・過労自殺の事例紹介は、本書の中でも強く印象に残った。「努力」や「成長」とされがちな行為が、実際には過重労働として命を奪うことがある現実を突きつけられる。

「休むこと」を個人の怠慢ではなく、社会の仕組みの問題として捉え直す視点は非常に示唆的だった。教育だけでなく、労働現場や制度設計の観点も含め、多角的に考え続けるべきテーマだと感じた。

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2025年12月10日

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