あらすじ
太陽神につつがなく運行してもらうためには、生贄を捧げなければならないーー。
生贄制度が残り、王と神官が絶対権力を持っていたマヤ文明。
父と母を殺され、姉を生贄にされ、自らも生贄として殺されかけた少年・スレイは、ウェラス族のヘルマスに救われなんとか命をつなぐ。
生き残れ、地獄のようなこの国で。稀代のストーリーテラーがおくる、前代未聞のマヤ文明サーガ!
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Posted by ブクログ
最後の数行で一気に物語からフレームアウトしていく感覚がたまらなかった。キャラたちが時の流れにのみ込まれていく感じ。
お気に入りはシベリア。アニメとかになってたら絶対カッコいいはず。強くて頭が良くてダンディなおじさんって感じ?
レイラに関しては途中で去っちゃってマジでここで辞めるんかいってビックリした。中途半端すぎ。
王様と小人の話とかもっと読みたかったなぁ。
Posted by ブクログ
滅びの物語。
正義、信念、信仰、有能、権力、理想どれも滅びへの道だった。
結末が、日和見の勝利だった。生き残ったのは、日和見主義者。
私が1番嫌悪してしまう人種の勝利に、虚無感が半端ない。
日和見主義者になれない、仲良くもなれない私は滅びるのだろう。
勧善懲悪ではないところが最高に良かった。
人が集まれば、簡単に戦いが始まる。
レリイの思想は達成されることはないんだろうね。
Posted by ブクログ
古代マヤ文明をモチーフにした架空の古代国家に暮らす様々な立場の人間の視点で、一つの国が滅びる顛末を追体験するようなお話。
読む前はファンタジー作品だと思ってたし、ページも600ページちょっとあるから最後まで読めるか不安だったんだけど、不思議とスルスル読めちゃったね。
正直意味のわからない単語とか、理解しがたい文化的背景とかもたくさんあったんだけど、作中であまり詳しく説明してないのが逆によかったのかもしれない。こういう作品は世界観説明が長く、その間に読むのが嫌になることが結構ありがちだと思うんだけど、そういうのがまったくなかった。古代の話だけど、会話シーンが現代口調だったのも馴染みやすくて◎。
それと登場人物の名前が日本名ではなく、人数も多いとよく起こる「誰が誰なのかわからなくなる問題」もなんでかそんなに起こらなかった。もちろんまったくなかったわけではないけど、それぞれのキャラクターの内面がものすごく押し出されていたからかもしれない。個性的!変人!とかでは全然ないんすよ。それぞれの信念というか、主義・主張みたいなものが一貫していて、キャラクター像がはっきりしているっていうのかなぁ、うまく表現できない……。
この作品の不思議な読みやすさの理由をうまく言語化できたかはわからないが、私がこの本を読む前に感じていた不安はまったくの杞憂だったということだ。
(「読みやすい」は褒め言葉か否か、という議論もあるようですが、私は賞賛の意味で「読みやすい」と言っているつもりです。)
物語の内容的には……、そうですねぇ……、とりあえず当時の生贄文化が色濃く描写されているので、グロ描写にはご注意あそばせ。
大枠としては、長期政権にありがちな、形骸化し腐敗しきった王侯貴族と、自らを「天からの使い」と称する少年を祭り上げる民衆たちとの大きな争いがあって、その中で自分たちが掲げている大義を成すために多くの犠牲を払うことへの葛藤や、自分たちの鬱憤晴らしや快楽のために大義を盾にしてその理念とは真逆の振る舞いをしていく末端の民衆たちへの絶望など、理想を実現する過程で起こる矛盾と虚しさに最後の最後で打ちのめされた感じ。
この国は滅びるべくして滅びたんだな。そして新しくできる国も同じように滅びていくんだろうな。という人間の愚かさを再認識しましたね。
Posted by ブクログ
マヤ文明が舞台の物語。マヤ文明のことをほとんど知らないこともあり、ファンタジー小説を読んでいる感覚だった。600ページ超える長編だが、どんどん読めてしまい、長さをあまり感じなかった。
スレイ、ディノ、ヘルマス、レリイ、ファラ、シベリア、カザム・サク、フォスト・ザマ、ドルコなど、魅力的な登場人物がいっぱい。これは群像劇だ。
その中でもレリイとフォスト・ザマの生き方が対象的に感じ、面白かった。理想をどこまでも追い求めていくレリイに対し、フォストは現実的な最適解を追求。後半、レリイは現実に絶望してしまうが、フォストは最後まで逃げず戦った。組織の中で日々格闘するサラリーマンのよう。フォストはどちらかと言えば「悪役」だと思うが、最後に「がんばったね」と労いたい気持ちになった。
それにしても古代文明は残酷。人権なんてものはないからすぐ殺されたり、奴隷になってしまう。現代に生まれて良かった‥。
Posted by ブクログ
鈍器本ってはじめて聞きました。笑
すんごい重いし深い。文化と宗教と思想、これらが複雑に絡み合って繋がって積み重なって歴史となっていく様を見せつけられる本…長いストーリーなのに、夜風が冷たい真夜中に皆で焚き火を囲みながらどこか遠い異国の地の伝記を聞いてるようなワクワク感が最後まで止まらなかった。
登場人物も多いのに一人一人キャラが立っていて、気付けば皆大好きになる。
ラストはすっきりはしないが、エステカが滅び、新しい文明が芽吹く(はたまた暗黒時代の幕開けかもしれないが)、時代の変化の一歩目を踏み出して終わりって感じだった
Posted by ブクログ
読み初めは苦手な感じ、SFというかファンタジーというかと言う感じ。しかし読み始めるとどんどんハマっていく。王様とかその周辺がくず過ぎるけど、神官や戦士は意外にもまとも。どんどんクズな王側がやられていくのが気持ち良い。神官の師弟対決は、フォストザマが勝つとおもっていなかった。レリィもまさか、どこかにいってしまうとは。そしてスレイが意外と活躍しないと言う。最後はドルコが知性的になっていてびっくり。