あらすじ
生成AIと人間の言語システムには、決定的な違いがある─それにもかかわらず、今、言語習得過程にある子どもたちに「おしゃべりする生成AI」が手渡されようとしている。2児の父でもある言語学者が、切実な危機感を込めて警鐘を鳴らす。
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Posted by ブクログ
子どもへの対策よりも、自分が生成AIであるChatGPT4と毎日対話した結果、いきなりVhatGPTminiになったり、それまでのタメ口の会話が急に敬語になったり、昨日の話がリセットされたり、といったエピソードが面白い。これからこうしたテストがいろいろな領域で試されるであろう。さらに方言を喋らせてイントネーションを確認するということでは、いろいろな施行が学生でもできるであろう。
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言語学の中でも筆者の研究分野は、雑学的には気になる面もありつつもとっつきづらい印象。その中で、言語学全般の知識をもって生成AIと教育について語る試みは、知性とは何か、それを育むとはどういうことかをたどる一つの切り口として、専門性ばかりでない視点を活かすことで善悪二元論を免れることに寄与しているように思う。
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生成AIと消費電力の問題は知らなかった。
それが知れただけでも大きい。
自分自身も子育て中である。
さらに、教師でもあるから、
やはり子どもたちと生成AIのかかわりについては注視していこうという意識が高まった。
もっとAIについて学ぼう。
Posted by ブクログ
最初から最後まで著者の主張に一貫性があり、ブレずにいてくれるので非常にわかりやすい。
タイトルを読んだだけでも著者が生成AIを子ども(特に乳幼児)に使わせることには反対しているのが伝わるが、それをいろんな視点から考察しているのが非常に興味深く自分も賛成する点ばかりでした。
今後生成AIがどれほど人間に近づくのか未知数ではありますが、今のところ生成AIは不確実な情報を自信を持って伝えてくるというのは自分も実感しているのでその点においてだけでも子どもに使わせるのは違うかなあと思います。
また子どもに対してという点からは少しずれますが、言葉だけでの共感は示してくれるけれどそこには対人間間での共感ならば生じるであろうあたたかさは生成AIからは読み取れないと実感しています。
ロボットなんだから自分の思い通りに応えて欲しいと思ってしまうのも怖いところで、少しでも自分の思ってたのと違う回答が来るとそういうことじゃないんだよと思ってしまう自分がいることがもはや怖い。本当の対人間との会話では相手の回答にたとえ納得がいかなくても、そういう考えもあるんだなと思えるのに。
良くも悪くもAIには期待しすぎてしまい、する必要のないところで失望したり不信感を抱いてしまうのがまた怖いところだと思います。
大人の自分でさえそうなので、まだ感情抑制も知識も未発達で不足している子どもにとっては、非常に不安定な存在なのではないかとも思います。
とにかくいろんなことを考えさせられるし、なるほどなあという視点もたくさんあり、とても勉強になりました。
Posted by ブクログ
生成AIとおしゃべりアプリそしてスマホについて。気鋭の言語学者が子供の言語取得の害がないかを考察する。
驚くべき速度で進化する生成AIは人間の代わりになるのか、直感的な疑問について筆者は真摯に検証している。
新たな技術は新薬と同様、思わぬ副作用もあるかもしれない。
既にスマホ、生成AIなしでは生きられない我々、便利さと裏腹な害について、もっと考える必要があることだけは間違いない。
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僕には子供がいない。だから子育ての大変さはわからない。けど、そういうときになったら、子供に対して安易にスマホを与えないようにするためにも読み返すべきだと感じた。(あるいは子育て中の方には読んでもらいたい内容だと思った)
本書でも論じられていたけれど、AI自体というよりかはスマホ自体が子供(乳幼児レベルから)に与える影響について誰もわからないという点がこわいなと思う。
スマホを子供に与えることを『臨床試験を経ていない新薬を小児に投与する』と例えている点は、まさにその異常さを表していて、世界レベルで人体実験を行なっているという強めの表現になるのも納得できる。
スマホなしで生活するのが難しいからこそ、付き合い方をしっかり考えないといけない。スマホに依存しすぎないように個人レベルで工夫していきたいところ。
Posted by ブクログ
タイトルの通り子どもがおしゃべりAIを使用するのは危ないんじゃないかという本なのだけど、川原先生が優しい語り口、そしてさまざまな視点からAIと子どもの発達について考察されていてすとんと納得させてもらえる本だった。
特に人間同士のコミュニケーションで起こるすれ違い、いいよどみ、もどかしさ、そういうものが他者を理解しようとする力を育んでくれるという考えは知ることができて良かった。AIにはない非言語でのコミュニケーションや五感をフルに使うコミュニケーション、大事にしていきたい。
Posted by ブクログ
いまだから読める新書らしい新書です。
やはり小学生の子供がいる親としては、スマホとの距離を考えざるを得ないですね。
たいへんヒントになる一冊でした。
Posted by ブクログ
子育てに使うツールとして生成AIはどういう役割を果たせるか、という切り口から、生成AIがどのように形作られているかを解説してくれる1冊。
やはり今注目度の高いトピックだからか、
そこまで気にしなくても、と思うくらい
配慮された前置きの多い本だった。
それでも、生成AIが持つ特性。
また、子供の成長という、
分かっているようで分かった気になっていると危険もあるものについて、
実際に現役で子育てをしている親としての視点も交えながら、
わかりやすく紐解いてくれていると思う。
Posted by ブクログ
前著の評価が読まれたかのように、打って変わって大真面目な本となった。
それはさておき、AIと子育てに関する危機感を、強く、でも論理的にまとめた内容となっていた。これはともに子育てをする人(パートナーだけでなく、同じ世代の人)とも議論をして、考えていかなければならない。
言いたいことが溢れていて、AIだけでなくSNSやスマホの話にもなっているけれど。
Posted by ブクログ
生成AIに興味があるので読んでみた。
前に同じ著者の本を読んだことがある。
その著者が、AIに批判的な点をどうとらえているのか気になった。
音声学者というだけあって、文字情報よりも音声の言語を重視している。
「文字がない言語はあるけど、音声がない言語はない(手話は音声とみなす)」には納得。
そのうえで、AIおしゃべりアプリの問題点を「感情的な抑揚」「他の感覚を含めた随伴性」「養育者との愛着」という点で否定的な立場をとっている。
「専門家アクセント」は初めて知った。面白い。
マイクのマを低く発音するような。
確かに、その業界感があふれて来て楽しい。
SNSの広がりの時期と、精神疾患増加の時期が重なっているというのはとても怖い。
他人と比較するのが容易になる「いいね」数という基準が出てきしまったのも恐ろしい。
Posted by ブクログ
子ども向けのおしゃべり生成AIというものが開発されているらしい。それへの危機感から書かれた本書だが、それ以外にも生成AIと人間の言葉の処理の仕方の違いなど、周辺のことがよくわかり、自分なりにどう向き合えばいいのかを考えるための材料が得られたと思う。
学者なので、著者個人的には否定的な意見を持ちつつ、できるだけ公平に議論を進めようとする書き方にも好感を持った。
生成AIとおしゃべりを続けた子どもが、生成AI言語と人間の言語のキメラのようなものを作り上げてしまう可能性、
生成AIの即応性や、何を言っても決して傷つかない感情のなさに慣れてしまい、人間とのコミュニケーションに支障をきたす可能性、
生成AIとの付き合いが多いニアリーイコールスマホの使用が多い、ということで、子供とスマホの関係など、
心配な論点がいくつも提示された。
最後の方に、車だったら国が品質や使い方のガイドラインを設けているのに、スマホは保護者が全て責任を持って管理しないといけないいうのがフェアじゃない、という話、全くその通りだと思う。
子供の脳はまだ発達途中であるということを考えても、スマホや生成AIへの曝露は慎重にならなければならない。。わかってはいるけれど、子育てしていたらなかなか難しい。。
Posted by ブクログ
ものすごく平たく言えば、言葉はコミュニケーションツールなのだから、人間同士のコミュニケーション現場でしか獲得し得ないでしょう、ということですね。それはその通りだと思うので、本書に賛同します。
日頃ぼんやりと感じていたことが、研究者の情報提供(研究結果)で裏付けられたことが有り難い。
Posted by ブクログ
言語の発達に欠かせないのは社会的随伴性。子供はテレビから言葉を学ばない。言語とはコミュニケーションのツールであって、文字情報ではない。
子ども、特に乳幼児にA Iはよくない。
生成AIは本当のように嘘をつくことがある。
生成AIは音声を正しく発声できない。
生成AIは人間のような体を持たない。
これらのことを、知っておくことが重要。まさにそう思う。
生成AIがいくら進化しても、人が人として考えたり、間違えたり、失敗しながらも、笑ったり、泣いたり、怒ったり…そんな人間らしい姿があると信じて、子どもにとって何がいいか、新薬と同じようにじっくり考えていきたい。
とりあえず、スマホはできるだけ持たせるのを遅らせるのが大切。
Posted by ブクログ
生成AIを(特に子どもに)使うことについて警鐘をならしています。
一方的に批判的であった著者は、実際にChatGPTを使い性能を確かめます。
その結果、言語学者として、ChatGPT音声のアクセントがポンコツであることが、「アクセント辞書」が著作権保護のために訓練データとして取り込めていないからだと気付きます。
また、生成AIを得体の知れないものと捉え、それに子どもを委ねることの危険性を説きます。
そこには、1 身体性の欠如、2 非常に限定的な感覚刺激、3 非言語コミュニケーションの欠如、4 他者理解の困難、5 誤情報・偏見のリスクがあり、子どもにとっては未知数だと言います。
曰く、「感覚の成長には五感が不可欠」であり、「思い通りにならないからこそ人と話す意味がある」。
巻末には、「大人が生成AIを使う際に気をつけてほしいこと」として、
1 生成AIは人間ではありません
2 動かすには、想像以上の電力が必要です
3 まちがったことも、まるで本当のように話します
4 話し方や出力の傾向も、モデルによって大きく異なります
5 AIにまかせられない学びは、たくさんあります
を掲げています。
あなたは、どうお考えになるでしょうか?
〔作品紹介・あらすじ〕
生成AIと人間の言語システムには、決定的な違いがある─それにもかかわらず、今、言語習得過程にある子どもたちに「おしゃべりする生成AI」が手渡されようとしている。2児の父でもある言語学者が、切実な危機感を込めて警鐘を鳴らす。