あらすじ
人々の生活や文化程度、民主政治への成熟度を意味する民度。
本書は民度をキーワードに、日本の政治の現状を描く。
さまざまなデータや方法論から、投票参加、党派性、投票行動、若年層の行動、テレビ・新聞といったマスメディアや、大きく擡頭するソーシャル・メディアの影響などをトピックとして取り上げ分析。
日本人の政治意識・行動を追う。いま世界で危機に瀕する民主主議。
分断とポピュリズムの波は日本まで来たのか。
その「現在地」を描き出す。
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Posted by ブクログ
ちょっと評価が難しい。
「民度」という言葉について深く検証された点は大いに評価したいけれど、結論は事前のイメージ通りで、認識が刷新されるようなことはなかった。
ただ、そう言ってしまうことで本書の評価を下げたいわけでは決してなく、それどころか「民度」という、とても曖昧な語義のまま不快な使用シーンばかりが広がる(それこそ「民度の低い」使われ方をされがちな)言葉について、真正面から向き合ってくれた功績は大きい。
何よりも、印象論や一部の事例の恣意的な引用によってではなく、きちんと設計された調査に基づいて論考されているところが、「民度」という言葉を取り扱うに当たって真っ当というか、隙を見せない感じがして好印象だった。
著者は別にこの言葉に興味があるわけではなく、編集者の依頼で5年がかりで書いたのだという。
40代前半で関関同立の教授になるだけあって、仕事に真摯な人なんだろうと思った。
Posted by ブクログ
民度という言葉を入口に選挙における有権者の動向とか社会調査の方法とかも知れて面白かった。2024兵庫県知事選を分析した章もある。何となくこうだろなーと思っててそのとおりやったことと、こう思ってたけど実際はちゃうんやーとが両方あって、そのどちらもデータの分析で示されてて気持ちいい。党派性とか陰謀論とかに関しては現状そのとおりだよなーと。アメリカに比べればマイルドかも知れないけど時間の問題のような気もする。
Posted by ブクログ
「民度」という言葉の起源・意味から、政治と民度の関連性を考察するもの。民度を中心に日本の政治に対する態度や考え方の課題が見えた気がする。
特に関心を持ったものとして、2024年兵庫県知事選を題材とした感情的分極化と陰謀論的言説の受容との関係性を解説したものが挙げられる。感情的な差異が陰謀論の受容に繋がるとは、なんとなく理解できるものの、実際に数字として現れるとインパクトがある。
若年層の民度と投票率や党派性と意思決定など、どれも今後の日本政治を考える上で、重要な要素が散りばめられていると感じた。