あらすじ
頑張るほど空回りして、それでも愛おしい、この人生。都会的で悲観的、不器用でまっすぐな40の瞬間。『明け方の若者たち』『わたしたちは、海』の著者、待望の初エッセイ集。『ベスト・エッセイ2024』に選出された“「行けたら行く」で、本当に行く人”収録。
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
頑張るほど空回りして、それでも愛おしい、この人生。
都会的で悲観的、不器用でまっすぐな40の瞬間。
#1 あのときマカロンさえ買わなければ』
→行きに美容師さんへマカロンを買ったせいで美容院のカット代が足りなくなる話。
私もお金をその日足りるギリギリしか財布に入れないから、気持ちがめちゃくちゃよく分かった。
・プレゼントは良い。もらうのは反応に困るが、渡すなら、いくらでも渡したい。
・愛の対義語は無関心だとか言うけれど、人は愛のある無関心を欲することもある。(アパレル店員さんの眼差しが怖い話)
・5年もあれは、後輩も増えてくる。自分が成長していなくても、難度の高い仕事を任されるようになる。その規模の大きさと責任の重さに、目が眩む。
#15 の、せい
・「でもこれは、自分が招いたことなので」そうやって怒りの矛先を、すべて自分に向けてしまう人だった。いつも苦労していて、大変そうで、見ていて心が痛んだ。
・幼少の頃から、「あなたのせい」と言われ続けて育ったのかもしれない。だとしたら、大人になった今、もっと誰かのせい、何かのせいにしてほしいと思った。
#18 「行けたら行く」で本当に行く人
・遊園地行こうとか、外で飲もうとか、社交辞令で済ませちゃいそうな軽い約束ほど、実現させたとき、メチャクチャ面白いんだから。
#19 記憶の中の公園
・「人間関係は洋服のようなものだ」
去年までは確かに似合っていたはずの服が、突然しっくりこなくなるのは、自分の背が伸びたり、髪色が変わったり、服の好みが変わったりした結果であって、それと同じように人間関係もまた、自分の成長に合わせて変わっていくのが自然。
【個人的な感想】
エッセイがあまり得意ではないのですが、カツセさんのエッセイは楽しく最後まで一気読みしました。
Posted by ブクログ
エッセイというのは、他人の人生を垣間見ることができることができるから好きだ。
でも、エッセイでも友達との会話でも、なんでもない日常を垣間見ることは案外ない。話にはインパクトのあるものが用いられ、大抵オチがある。
#40「ある平日」を読んだ時、なんでもない日常を垣間見て、人の数だけ人生があり物語がある、と強く感じた。
Posted by ブクログ
タイトルにもなっている「あのときマカロンさえ買わなければ」。あのときあんなことしなければ…!という経験したことある人、多いのではないでしょうか。羞恥心と共に襲ってくる、後悔だったり自分の卑屈さ。言葉にできない、んうぁぁぁぁぁって感情がめちゃめちゃ言語化されていてそうなんだよ…と驚きました。1発目から抉られた。
「ただ笑った夜を覚えている」では大人になってから友達を作るのって難しいと語られている。
本当にその通りで、職場で親しい人ができたとしても、同僚であり友達と言えるのか…?とわたしは疑問に思ってしまう。友達になろう!いいよ!で友達を作れる日々はもう終わってしまったのだなと少ししんみりする。しかし、きっかけは覚えてないけど、なぜか大人になってからできる友達も少ないが存在する。そんな友達とただ笑って過ごせる日々は貴重だ。