あらすじ
連続ドラマ原作『最後の鑑定人』が好調な著者が放つ、近未来バディ・ミステリ。
2029年、北京。常軌を逸した速さで進行する癌で有力者の息子が死亡した。これは仕組まれた連続殺人なのか? 刑事偵査総隊の刑事アーロンは、ウイグル人の遺伝子エンジニア、マリクとともに捜査を行なう。やがてアーロンとマリクは、生命科学上の闇に直面し……
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Posted by ブクログ
最後の100ページからのどんでん返し、他の書籍なら好みでない「やられ方」なんだけど、あまりにも美しく見事にやられてからの実に湿度の高いラスト。ありそうなリアリティとこの上ない邪悪さ、実にSFミステリーであった。
Posted by ブクログ
最後の展開が非常に衝撃的で、主人公アーロンの抱える闇の深さというものを突きつけられる形になりました。
なんで岩井圭也さんの小説に惹かれるんだろうなーって考えながら読んでたんですけど、この方の『信頼』の描き方が好きなんだというところに落ち着きました。
立場も考え方もまるっきり異なるアーロンとマリクですが、捜査の一貫とは言え嫌々ながらも協力するうちに互いに抱える育ちの背景に共通のものを感じはじめます。
もちろん互いの願望を果たすための、歪んだ『信頼』だったかもしれませんが、相手が異なれば決して芽生えることのなかった信頼関係があったように思います。
マリクは命を、そしてアーロンは夢に描いていた成功を、それぞれ投げ出し、互いの共通の悲願を成すための賭けに出ます。
人のクローンや遺伝子操作技術は、倫理的な問題を度外視すれば可能になる日は近いのでしょう。
いや、もしかしたら極秘裏に進んでいてとっくに技術的には完成されているのかも。
そう思ってしまうと、アーロン同様マリクの掌の上で転がされている気がします。
しかしなぁ、ミイラ取りがミイラになるってこういうことなんですかね、、、。