あらすじ
おまえは誰だ? 僕から出て行け! 警備員の西岡は、新興宗教団体を過激な反対運動から護る仕事に就いた。だが着任当夜、監視カメラの目の前で道場が出火、教祖が死を遂げる。それ以来、彼の頭で他人の声がしはじめた。《あなたはだれ?》と訴える声。その正体は何なのか――? 井上夢人としてのデビュー作にして、ミステリー、SF、恋愛小説、すべてを融合した奇跡的傑作!(初版:1992年1月20日新潮社刊/講談社文庫)
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Posted by ブクログ
きっと母親じゃ無いんだろうなと言う予想はあったけど、まさかの未来から来た彼女だとは思わなかったし無限ループし続けるとは思わなかった。
普通に弓絵さんは可哀想
Posted by ブクログ
あらすじは他の方が書いてるので省略。
長い、という感想が多いですけど、僕はそれによってミステリーファンの裏をかきまくってる風に読みましたね。
退屈なシーンですが、「犯人?と思われる男は誰か」ということを考えてたり、「教団内部にいるはずの女の子が見つからないのはなぜか(途中で声はでてくるが本物かわからない)」とか考えてると、この分量は読者を引っ掻き回すために仕方なかったと思ってます。
ヒロインがなぜ主人公に惚れたのかの根拠が薄い、という批判もありますね。それはまぁ確かに。
でも、一目惚れってあるし、自殺する直前に誰もいないはずの場所に現れた男ってとこで特別感を覚えたって説明はしている。
また、「まどかマギカ」じゃないが、輪廻を重ねることによって主人公への愛も無意識的にふくらんできたのかもしれない。
それは作中では言及されてないが、そういうかいしゃくはできるんじゃないかな。
簡潔に感想。
切ない純愛物語だった。
素敵な恋人が死んでしまうのは定番ですけど、それ故に鉄板で心に響きます。
Posted by ブクログ
タイトル通り、誰かの意識が自分に入っちゃった話。
ちょっと『寄生獣』みたいだった。
あまりファンタジーとかSFとかが得意でないので楽しめるか不安だったけど、杞憂だった。
本の厚みを感じさせない面白さだった。
この設定でこれだけ面白く書けるのは才能なんだろう。
一体どういう結末がハッピーエンドなのか判定がつかず、だから物語がどの方向性で進むのかも察知できず、そういった要素もこのミステリ(?)の成功に繋がってる気がする。
でも、考え得るなかで一番ツライ終わり方だった……。西岡、可哀想すぎる……。
Posted by ブクログ
凄い面白いというわけではないが、妙な牽引力に引っ張られて最後まで読まされてしまう。
どきどきわくわくさせられるというより、手が空いたときについつい手にとってしまうそんな魅力がある。絶品の高級フランス料理というよりついつい箸が進んでしまう沢庵のような読み心地があると言っては変だろうか。
西岡の心に入ってきたのはいったい誰であったのか。予想することはそれほど難しいことではない。ラストのオチは完全に予想が当たっていたわけではないが、集中して読んでいればいくつかの候補の一つにはなっているだろう。その部分の驚きというより、本当の真実はどこにあるのであろうか。そう弱弱しく聞いてくるような不可思議さが楽しかったり。
インパクトというより面白い知恵の輪を渡されるような吸引力がある本書はもう少し短くてもいいような気もするがお勧めだなと思った。
Posted by ブクログ
読んでる最中はそうでもなかったのですが、
読み終わったあとにじわじわくる作品。
怖いお話っぽいタイトルですが、そんなことはないです。