あらすじ
下総の狐狩り・稲荷藤兵衛は、凡ての嘘を見破る〈洞観屋〉としての裏の渡世がある。ある日藤兵衛に持ち込まれた依頼は、老中・水野忠邦による大改革を妨害する者を炙り出すこと。敵は、妖物を操り人心を恣にする者たち。依頼を受けた藤兵衛は、江戸で化け物遣い一味と遭遇する。やがて武蔵晴明神社の陰陽師・中禪寺洲齋と出会い、憑き物落としに立ち会うこととなるが――。文学賞を三賞受賞した伝説的シリーズ、感動の最終巻。
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Posted by ブクログ
シリーズ完結!
狐を狩る猟師、藤兵衛の視点で語られる、化け物遣いたちの活躍。過去六作品で語られた東西の彼らが惜しげもなく登場する様はまさに最終回!!
続巷説百物語でぽっかり穴が空いたすべての人に読んでほしい
そして、シリーズを読むときにさらに面白くなるのが隣の「絵本百物語」
章立ての妖怪話を先に「絵本百物語」で読んでから本編を読むと、その巧さに舌を巻く。御大の計算され尽くした物語にぜひ酔いしれてほしい。
私は未読だが、シリーズ外の三作品(伊右衛門、小平次、井戸)も多分繋がる。
いやもう、最高だから。決め台詞を持つキャラは惜しみなく言ってくれるし(林蔵のあのセリフがここで聞けるとは思わなくてうっひゃー!ってなったよね)京極夏彦のシリーズ作品を読んでる人はニヤニヤできちゃう仕様。ラストがまたたまらぬ。最高だよこんちくしょー!!(笑)
以下、読書中のツイート
巷説百物語シリーズをおさらいしたら大丈夫かと思っていたら、どうやらその前三部作も読んだ方が良かったらしく、今真顔。
1話は数えずの井戸が下敷きだし、たぶん3話は覗きの小平次だよね……(震え
もう、とりあえず読み切りたいから後で三部作読む!我慢できぬ!!(笑)
3話はアベンジャーズやったわ……なんちゅーか、ほんまに終わるんやな……後3話、噛み締めて読もう……
中禅寺、めちゃくちゃ中禅寺(笑)
面子が揃ってきたァァァァ!!
今までの流れ的に、5話目がでかい流れがあってラスト6話目で締める感じだから、今日から心決めて読んでいく……ラスト2話!!
って章立て見直したら7話あったわ。でも7話目はたぶん総括的な話っぽいな。タイトル的に。
とりあえず300ページほどある手洗い鬼読んでいく。
……300ページって、薄めの文庫本一冊やん(笑)相変わらずの京極クオリティ。好き。
了巷説読んでるんだけどさ……内容が完全に“今”の日本なんよ……御大……これ狙ってるのか……???分厚い本にすることにより検閲をすり抜ける的な……(脳内の時代がバグる)
いやもう、ゾクリとした。キャラにめちゃくちゃハッキリ言わせるやん……。
このままだと……くにが……滅ぶね……
「簡単に言えば金に換えられねえものは全部要らねえという改革なんだぜ。病人や年寄りはな、働けねえ。働けねえ奴は価値がねえと、そういうことになる。無駄は省け贅沢はするな、金を生み出せねえ奴は死んじまえ、ということよ」p727抜粋
それにしても藤兵衛の決め台詞、カッケェよなぁ。渋めのオジ(独断と偏見)がやってんのが良い……
こういうエンタメ色が強いのがまた良いんよ……最終巻で新キャラ出してきたからなんぞ……?と思ったけど、狐窓からの呪文からの決め台詞の流れがカッコよすぎて痺れるわ。好き。
おじさんが描くカッケェおじさんが出てくるお話が好きな私、ウハウハで読んでる(笑)
終わった……話は物語になった……
ウワァァァァァァァァ。・゚(´□`)゚・。
ラストにあの人が出るとか……脳がバグるわッ!最高かッ!!!
二度見したよ……マジかよぉぉぉ。
はぁ……最高やったわ……最高の物語やった……これぞアベンジャーズ……妖怪大戦争やで……(違う)
(どうでもいいが、ツイートしすぎじゃね?笑 それだけ面白かったんだなぁ……)
Posted by ブクログ
既刊6作と江戸怪談シリーズ3作を再読してから臨んだ今作。(せめて『続〜』と『数えずの井戸』くらいは読んどいたほうがいい)
藤兵衛の勘が良すぎるぞ。もう何もかも知ってる人がしらばっくれて喋ってる感じ。
そして源助の能力はもう人間技じゃない。X-MENのミュータントみたい。
シリーズ最終作なのに、主人公は影が見え隠れするだけで一向に表舞台に出てこない。なんて斬新。それでもスゴい存在感。
今回は中編連作集ではなく長編。しかもめちゃ長い。読んでも読んでもページ数が減らない。
スケールが大きくて大作だったな。前作読み返しといて良かった。
そもそも一文字屋仁蔵は、なんで登代を拐ったんだろう?なんか具体的な説明あったっけ?
Posted by ブクログ
生涯もっとも面白い小説かもしれん。このたび文庫化を機に再読。初読の際、シリーズ既作品の物語・登場人物を忘れていていまいちピンとこない部分があったため、今回はシリーズこれまでの六冊および江戸怪談シリーズ三冊を読んでから本作に臨んだ。すると面白い面白い。登場人物の会話中の細部のあちこちに前作までの物語への言及がありたまらない。ある意味、これまでの九作品すべてが伏線であり、本作で回収されるという趣で、まさしく集大成。京極夏彦の構想力構築力に驚嘆感動する。物語は『続』で暗示されていた支配者中枢との闘い(ではないかもしれんが)が描かれる。しかも、新たな登場人物、支配者から小悪党達の探索を依頼された、噓を見抜く技をもつ稲荷の藤兵衛の視点で全編貫かれ、藤兵衛の目から見た小悪党の動きが描かれる。その藤兵衛の人物造形、洞察力、細やかさ、優しさ、しゃべり方が良い。また中禅寺秋彦の曾祖父も登場し憑き物落としを行う。小悪党どうしの交誼、互いへの強がりを含む思いやりに泣ける泣ける。また、壮大なエンタメであるとともに、政の根本を語り、この国の歴史への、資本主義への、現代社会への鋭い批判でもある。すばらしい。
しかしあの愛すべき化物使い、小悪党達にもう会えないのか、嗚呼。
Posted by ブクログ
【2026年95冊目】
狐狩りである稲荷藤兵衛の裏の顔は、洞観屋――嘘を見透かす生業である。そんな藤兵衛の元に、国の改革を妨げる要因である一行について探るよう依頼が入る。相手の正体がわからないまま、藤兵衛は源助、お玉なる二人とともに探りを入れ始めるが…巷説百物語シリーズ最終弾。
最終弾にふさわしい、というか、まあこれくらいはあるよな、と思っていた厚みでした。1,100ページ超え、本を見た友人には「背表紙が悲鳴を上げている声が聞こえる」と言われましたが、ちゃんと耐えてくれました。すごいぞ角川!
さて、物語です。今作の主人公は初出の洞観屋、稲荷藤兵衛。しかも又市たちのことを探るよう言いつけられて、「敵」として化物遣いたちを探るという構図。これまで又市側についていた読者としては至極複雑な気分になりつつ、「はて、帯にあった拝み屋はいつ出てくるのかしら」なんて思いながら読み進めました。
三者の立場が入り混じって、本丸にどんどんと迫っていきますが、読め進めるほどに浮かんでくるのは「過去作読み直しとけば良かった〜!」という後悔です。もちろん楽しめましたが、過去作から連続だったらより楽しめたはず。しくりました。というか、こんなに登場人物増えてたっけ?という驚きも。
シリーズ終わっちゃったかぁという寂しさと、また最初から読まなきゃというワクワク感を同時に味あわせてくれる一冊でした。