あらすじ
結納品問屋の娘で食べることが大好きな19歳のお富美は、「飯を食べ過ぎる」と姑に嫌われ婚家から離縁されてしまう。ある日、彼女は知り合いのご隠居の勧めで一軒の鰻屋を訪れ、その美味しさに感激するが、流行りの見立番付にその店は掲載されていなかった。驚いて版元を突き止め番付を作った男を問い詰めるが、彼は食に興味がなく、番付も大金を払った順に掲載しただけだと開き直った。怒りを覚えたお富美は本当に美味しい店だけを集めた忖度なしの鰻番付作りを決意するが……。心温まる江戸ミシュラン物語、開幕!
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Posted by ブクログ
食いしん坊の出戻り娘が江戸の鰻の美味しさを店ごとにランキング付けをしようというお話。
江戸時代の娘はもっと奥ゆかしく早々に嫁に行くものなのだが、このお話の主人公は食べすぎが元で離縁されるほどの食いしん坊。
そしてある時鰻店の番付のかわら版を見かけるのだが、それはなんと広告料の多寡で決まった番付だった。それを見て憤慨したお嬢様はさて…。
江戸の風俗を感じながら、でもやっぱりメインは鰻!
以前『う』という鰻だけを扱った漫画があったが、それに匹敵する様な鰻小説。
読んでいるだけでうなぎを食べたくなりました。
主人公のおふみの人柄や食いしん坊な所は愛らしいし、それを後押しする鍵屋は頼もしい。版元は段々と憎めなくなってくるし、女中は甲斐甲斐しくていい。登場人物みんななんかいいんだな。
最後は人情噺の様に落ちついてホッとする。楽しく読めるいい作品でした。
お富美さんの他の番付作成も読みたいな。シリーズ作品として続いてくれないだろうか。
Posted by ブクログ
十九歳のお富美は姑から「あの嫁は飯を食べすぎる」という理由で婚家から離縁され実家の大店である結納品問屋 嘉吉屋に戻される。
おまけに読売に米俵を丸呑みする太った女の絵とともに離縁を面白おかしく書き立てられてしまうのだった。
しかし本人は たいしてこたえていない。むしろ実家に戻れば気兼ねなく食べられる。読売に書かれたことも本当のことだから別に怒ってもいない。
しかしそんなお富美の怒りを買ったのは 店から受け取った金で順位を決めた不正な鰻番付だった。
「本当に美味しい店だけを他人様に薦めたい」
お富美は 忖度なしの鰻番付作りを決心する──。
今まで こんなしょうもない理由で離縁されたヒロインがいただろうか(笑)
普段は自他共に認める おっとりした
“箱入り” なのに 食べ物のことになると人が変わってしまう 筋金入りの “ぐるまん” だ。
シリーズ化されるんだろうか…?
江戸のグルメはまだまだあるからな〜
Posted by ブクログ
食べる事が大好きな大店の娘が、吝嗇家な嫁ぎ先で『食べ過ぎ』を理由に数ヶ月で離縁された事を瓦版にすっぱ抜かれ、八百長鰻番付に憤りスポンサーを得て江戸中の鰻屋巡りに乗り出せば、また瓦版にネタにされ、と笑いが沢山の物語でした。
主人公が大店の娘らしく、おっとりとしていて時に大胆で、読んでいてとても好感度が高いのも良かった。
ぜひ続編が読みたいです。
次は蕎麦か天麩羅はたまた寿司か?(笑)