【感想・ネタバレ】日本農業への正しい絶望法のレビュー

あらすじ

「有機栽培」「規制緩和」「企業の参入」等のキーワードをちりばめて、マスコミ、識者が持て囃す「農業ブーム」は虚妄に満ちている。日本農業は、良い農産物を作る魂を失い、宣伝と演出で誤魔化すハリボテ農業になりつつあるのだから。JAや農水省を悪者にしても事態は解決しない。農家、農地、消費者の惨状に正しく絶望する。そこからしか農業再生はありえないのだ。徹底したリアリズムに基づく激烈なる日本農業論。

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Posted by ブクログ

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なんだかんだで絶望法なんだから対処はないよといわれてしまえばそこまでなのだけれど。高度に発達したスキルが失われる話って、いろんな分野であるんだな。土地につくものなのかな。人につくものを伝承するのはどうしたらいいのだろう。

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2017年07月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごく説得力のある文章と構成。実家で農家をやっている身からすれば最近のメディアが流す農業の姿と現実とのギャップは明らかだしそういった現実をも直視したうえで本当に良くしていくには(本書ではもう手遅れかもしれないとあるが)どうすればよいのか生産者、我々消費者、報道を行うもの、政治家、官僚といったあらゆるステークホルダーの立場に立って必要な行動をも示しているのが本書。ただ農業という点だけでなく日本の民主主義のとらえ方の問題など考える要素は多かった。

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2015年11月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2012年発行の、新書としては古いものです。

1つの考え方として、日本農業は本書の中で言う「技能型」が合っているということもわかるし、現代の「技能型」後退、メディアによる農業大型化路線への危惧もあるだろうと思います。著者の考え方は否定しません。

しかし、経済社会の中で職業としての農業の在り方は千差万別、そして消費者の在り方も同じ。その点を考慮しているのかわからないほど、否定的な文が時々垣間見えました。短い間隔で入ることも。
その点だけ、気になります。

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2018年11月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルにそぐわぬネガティブな観点で
日本農業の現状を分析しています。

若干タイトルに反したポジティブな内容を期待したのですが。
ネガティブな内容だったので
レビューもなんとなくネガティブで。

日本農業の技能を残すことが鍵だと
この本では主張されていると同時に、
日本人の舌が退化しているから
い技能により育てられた高品質の農作物が
競い負けてしまうことについて嘆かれています。

味覚オンチの自分としては
「舌の能力の回復」の方法もわからず、
食べ物の味の正当な(定量的な)順位付けができないので、
本書におけるおいしい野菜を作る人々についての説明に対して
単なる筆者の「宣伝や演出」なのか否かの
判断がつきません。

満州ブームと農業ブームの類似性についての話は
なんとなく蛇足だなと思いました。

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2013年02月14日

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