【感想・ネタバレ】V.T.R.のレビュー

あらすじ

辻村深月の長編ミステリーから物語が飛び出した。「スロウハイツ」の住人を受け止め、支えたあの作家。物語に生きる彼らと同じ視線で、チヨダ・コーキのデビュー作を味わおう。『スロウハイツの神様』の世界へようこそ。「ねえ、ティー。一人ぼっちにならないで。アタシはあなたを愛してる」。解説・赤羽環。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

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久々に再読です。やっぱり大好き、その一言に尽きますね。
「スロウハイツ」に出てくるチヨダ・コーキのデビュー作品ということで出された本作。まず装丁がいい。それから解説はあの赤羽環で発行者には黒木さんの名前もあるし、しかも本作は王子千晴監督によるアニメ化が決まってるとか。とにかく細部にまでこだわっている感じがいいですね。
辻村さんの作品とはまた違って「確かにチヨダコーキの作品だ」と思ってしまう、しかも高校生が書いた作品と言われればなるほどと思ってしまう仕上がりです。だけれどそのストーリー自体もバツグンに面白い。大好きな作品のひとつです。
そしてまた環の解説もいい!この解説も含めて、この世界観が好きです。定期的に読み返したくなる大好きな小説です。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

チヨダブランドを体験できて嬉しいです。
ティーはトランスハイのティーなの?!というのと、V.T.R.はそこでつながるのね、という感想です。
環の解説がコウちゃん愛に溢れていて、また素敵でした。

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2025年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第一の感想として、コウちゃんの本が読めてよかったがある。ストーリーは確かに推測しやすいし、不明な点があったり自身の推測で補う部分が多かったと思う。けれど、そのストーリーが全てティーの視点で描かれ彼の世界を見せてもらっている気がした。
彼らの関係性が見えてくるたび、アールの現状に心が苦しくなる。文章量はそう多くないものの、ストーリーは決して薄くない。再度言うが、環と同じ読者という立ち位置でコウちゃんの小説が読めてよかった。

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2025年05月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かったです!
まず、辻村さんがこういう文体も書けるんだ、という面白さ。
話も面白かったんですが、なるほど確かに中高生の間にハマって、大人になったら自然と抜ける~という世界観だなって納得できたところも、面白かったです。

それは、幼稚であるとかそういうことではなく。
こういった格好いい世界観、いい女、主人公の格好悪さと格好良さのバランスっていうのが、中高生好きそう~!って感想を抱かせる。ライトノベル感がありました。

種明かしは想像通り。ようやくミステリーで先を想像する頭が養われてきたのかな?
確かにあまりにも事情をわかりすぎていたなって、後から気づきました。

また、洗濯機や乾燥機に入れられる壮絶ないじめは「子どもたちは夜と遊ぶ」から、うさぎの話は「僕のメジャースプーン」から持ってきたのかな、と思いました。見落としもありそう。

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2024年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「スロウハイツの神様」を読み終えて、時間が経つ前に読みたいと思ってたチヨダコーキのデビュー作。

トランスハイの正体に驚愕。
結局アールが空白の3年間どんな思いで何をしていたのかよく読み取れなかった部分もあって、奥深い心の動きを全部を理解できた感じはしないけど、それでも面白かった。

スロウハイツ読んでコウちゃんの人間性をわかった上で読むと、コウちゃんはこんな作品を書いていたのかぁ、、それはスロウハイツの神様だと思った!

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2024年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

政府から公式に殺人を許可された『マーダー』の1人でありながら引きこもり同然の生活を送る青年が、元カノからの意味深な電話をきっかけに彼女を探す決意をする。殺伐とした都市に生きるアウトローたちの西部劇風恋愛ライトノベル。「今を切り取る偉大なライトノベル作家」の鮮烈なデビュー作! …という体裁で、辻村先生の『スロウハイツの神様』で準主役を務めるチヨダ先生の小説を作中作的に描いたもの。
一つの作品として完結していて、意図的に崩された文体、突き抜けた世界観、過度に粗削りな展開でチヨダ・コーキの作家性を醸し出しつつ、終盤の展開は辻村作品の期待を裏切らない。煽られているほど「鮮烈」という印象はあまりしなかったが、これは荒んだ世界の中で荒んだ救いを届ける人たちの物語。

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2025年05月15日

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