【感想・ネタバレ】みずいらずのレビュー

あらすじ

「あぁ、やっぱ無理」
と思う前に読みたい令和の夫婦ドラマ
子連れ再婚、不妊治療、新婚すれ違い、
中高年「仮面夫婦」、熟年離婚危機……。
『正体』『悪い夏』でベストセラー 社会派ミステリの著者が描く、珠玉の愛の物語!

最近、夫が冷たくなった気がする。妻である自分にではない。子どもにだ。それも六歳の長男にだけ――。
佐藤綾子には離婚歴があり、前夫との間にできた子が長男の蓮だった。バツイチの綾子を受け入れてくれた年下の夫健太は、再婚当初は蓮と本当の親子のように仲が良かった。温かな家庭を取り戻したかのように思えたが、次男の楓が生まれてから生活が一変した。健太の蓮に対する愛情が微妙に薄れてきたのだ。それが原因で綾子の怒りが爆発し、夫婦喧嘩に発展することしばしば。
さらに蓮の小学校の担任から、発達障害である可能性を示唆され、綾子は憤慨してしまうが……(第一話「おかしいのはどっち」)。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

出たばかりの染井為人さんの単行本新刊。『悪い夏』『正体』など作品が映画化され、売れっ子になった彼の最新作なので、かなり注目して読んだ。

これまでとは全く趣が異なるハートフルな内容でした。
それぞれの章ごとに主人公が変わる…いずれにも夫婦のドラマがある…例えば、子連れ再婚、不妊治療、新婚すれ違い、終活、中高年「仮面夫婦」、熟年離婚危機などなど。これまでの染井さんの社会派ミステリー小説のように、人が死んだり、とんでもない悪人が登場したりしない(笑)
そして一つの物語に登場するサブキャラが次の話の主人公だったりするのが…やっぱり人や社会の絆を感じさせる。染井為人の新境地でした。
でも僕としてはわがままですが背中がザワザワするような現実社会を鋭くえぐるような切り口、そして救いようの無い悪人が登場するような彼の小説に期待してしまうなあ。

染井為人小説には善人は似合わない…笑

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

色々な夫婦がいて、それぞれの形があって。
一緒に生活していても、いつの間にかすれ違ってしまう。長い時を共に過ごすからこそ、気持ちを言葉にすることを忘れてはいけないし、自分の気持ちにも、相手の気持ちにも向き合うことをサボってはいけないんだな、と。
もちろん全話どれもとても良かったが、やはり「シングル」が特にお気に入りだ。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本作の最後のお話のように、染井さんはミステリーを書かれる方だと思っていたので
読み進めて、あれ?これ染井さんのお話だっけ?と表紙を見返してしまいました。

老若男女の家族のあり方。
側から見ると順風満帆に見えても、
子供ができない、夫が実子だけを大事にしているのではないか、妻が認知症なのかもしれない。妻に離婚したいと言われたなどなど。

あの家族はいいなあと思っても、その家族はその家族でなにかに悩んでいる。

家族ごとにそれぞれいろんな悩みがあるのだなと考えさせられました。
どんな人が手に取っても、ハッと何かを考えさせられる作品ではないかと思います。
全ての作品を読んだわけではないのですが、
染井さんの作品の中で、私は1番好きな作品だなと思いました。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ


小1の前夫のADHD息子と0歳の今夫の子供。
体験塾でも落ち着きがないから拒否され小学校も特別支援をすすめられ、夫は前夫の子だからか無関心に思えたけど自分の子だと言って泣いた。


その、年子姉の夫。妊活するもダメで、病院でも射精できなくなり。可愛い妻にろくでもない自分。負い目を感じる。


その、同僚。モテるので浮気しまくってたら、嫁が幼馴染と結婚するから離婚してと。プライドが高く、良いよとしか言えない。ゴルフ場で老父を見て決心して幼馴染に土下座して妻を返して。娘の仕組んだ茶番で大団円。


老父。妻とは会話ない。妻は別れようとして、金をポンジに入れかける。商社マンの老父が説明会場で救う。


老父の息子。結婚と転勤とで若干病む。嫁と一緒にいたくない。嫁は母子家庭でビビるメンタルやられ納品先のクリニックで盗聴。変わる。


メンタルクリニックの先生。旦那が会社辞めて引きこもってプラモ作る。自身も昔会社辞めて引きこもった気がする。古い交換日記を発掘し読むと旦那が支えてくれた。作ったプラモデルを売り生計を立てる。


妻が更年期障害で何もしなくなったと思ったら乳がんで終活兼ねての何もせず旦那と娘に自立してもらいたかった。


その上司の両親。老婆と老父。老父が終活と称して昔の思い出の地を老婆と巡る。老婆は認知症になりかけ。老父は分かりつつも、老婆を不安にさせないように生きる。


独身の染谷。作家。家政婦を雇って小説を書く。

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2025年11月14日

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