【感想・ネタバレ】悪魔情報のレビュー

あらすじ

「あの頃のインターネット面白かったよなー」って人みんなに読んでほしいです。あの頃より圧倒的に面白い。
――ダ・ヴィンチ・恐山

爆笑のあとで襲い来る、怒涛の伏線回収。唯一無二の読み味です。
――上條一輝

子どもの頃に見た、あるテレビCM。
そこに映っていた女が、ある日から目の前に立ち続けている。
病院に行っても、除霊を受けても、消えてくれない。
彼女を取り除く情報を求めてネットを彷徨った筆者は、ある匿名掲示板のユーザーに辿り着く。
「悪魔情報」と名乗るそのユーザーは、やたらとオカルト的事象に詳しく、様々なスレッドに現れては、怪異に巻き込まれた人々を助けていた。
視界を覆う女も、彼なら――。筆者は悪魔情報が降臨したスレッドを収集し始める。

オモコロの人気連載がついに書籍化! これはホラー? ギャグ? それとも……?
匿名掲示板で繰り広げられる フェイクドキュメンタリーの新境地!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

オモコロ記事として掲載されていた時からずっと好きだった城戸さんのまとめサイト風の読み物。

まとめ記事を中学生高校生の頃よく読んできた自分としては大好物でとてもよかった。
2chのスレ住民の距離感みたいなものが、けっこうそのまま描かれていて好き。もちろんお話としての体裁を保つために割と整頓されてはいるんだけど、死者が出ても結構ドライな感じとかがちょうどいいな、って思う。すごく良く言うとあの頃の2chにはゆるやかな連帯感みたいなものがあって、その雰囲気を残している。

あと、>>1から>>1000までの文字数って意外と短編〜中編に適したボリュームなんだなって思う。このフォーマット自体がかなり発見。俺は嘘が好き。

0
2025年11月29日

Posted by ブクログ

2chのスレッド形式で進むユニークな短編?集。オカルトな場面で現れる「悪魔情報」というユーザーと、面白くも不可解な事態とが絡み合っていく様子が面白い。良スレを見終わった後のような感覚になりました。これ、1人で作成したのはすごいですね。2chとまとめに馴染みある人におすすめ。

0
2025年11月25日

Posted by ブクログ

『電車男』をワクワクしながら読んだあの頃を思い出しました。

都市伝説的なのを解明するのかと思ってたら、なんかもう全部デタラメでそのまま話が進んでいって笑いました。
リアルなのは掲示板の悪ノリとレスバだけですよ。
個人的にはぼったくりバーの話が好きです。

序盤にウンコが続いただけに、ウンコが出ないスレには少し寂しさを覚えました。
続編お待ちしています。

0
2025年11月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オモコロで時々載っていた、悪魔情報なるコテハンとオカルト板の面々のお話。

2ch(現在は5ch)のスレッドを模倣した作品集なんですが、馬鹿馬鹿しさとインターネットの面白さの中にリアルとオカルトが混ざり込んだ作風です。

決してハッピーエンドじゃないんですよね、これ。むしろすっきり終わってることの方が珍しいような?ギャグ寄りだけどハッピーじゃないっていうところに、この作品の面白さがあると思います。人も死ぬし、解決もしなかったりします。うんこもいっぱい出てくるので上品ではないですが、まあオモコロですし……。

ホラーではまったくないので、怖がりな人も大丈夫です!……多分。

0
2025年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

匿名掲示板のまとめサイト調で、いくつかのオカルト的な事件の顛末が描かれていく、モキュメンタリー形式のホラー小説。

毎回、導入はとても馬鹿馬鹿しいのに、それが街や地域を巻き込むオカルト災害に発展し、それに対して掲示板の住人たちが奇妙奇天烈な対策で(半ば自暴自棄に)立ち向かうという展開は熱い。

書籍化に際し、語り手を新たに設定しネット連載版を再構成しているため、収録されていない話もある。異界エレベーターの話などは特に好きだけど今回は未収録だったので、いつか続刊が出てほしい。

0
2025年10月24日

Posted by ブクログ

つい出来心で買ったけどめちゃくちゃ面白かった。

そういえば最近こんなスレは読んでなかったな、なんか帯にフェイクドキュメンタリーとか伏線が!とかごちゃごちゃ書いてるけど、普通に面白いやつでした。
久しぶりに笑える本でした。最初読み始め期待値低かったから余計に楽しく読めた。終わってから調べたら本になる前からかなり評判良かったようで、そりゃそうか。
こういうのを延々と読んでたいなって思います。いっぱい売れたら続きが出るかもらしいので売れてほしいですね。
伏線っていうか主人公がオススメするオレンジ色の光のとこはほんとに最高でした。予告されて爆笑するのも初めてかも。

0
2025年10月23日

Posted by ブクログ

前に城戸さんと話したことがあって、オレンジ光肘ウンコだったり悪魔情報の検索履歴を聞くレスを見て、本当に城戸さんが書いたんだなぁって実感した。怖くておもしろい。

中学生の頃に霊媒師の弟子が立てたスレに齧り付いてたのを思い出した。

こんな本は読んだことがない。
ベッドの下スレが不気味で1番好き。

0
2025年10月27日

Posted by ブクログ

思ってたほど響かなかったのは2chがよく分からないからかも。
あとみんななんでこんなにうんこのはなし好きなんだろう??
所々おぉ~って面白かった気がするけど書籍になってまで読んで学びがあるかどうかよくわかんなかったので、よい読者にはなれなかったな。
でも嫌な気持ちにはならない。
相談したことにみんなで言葉を重ねて行く感じとかはちっとも暴力的ではなくてそういうことを楽しめるってことなんかなと思う。
オカルトに暴力は要らんもんなーと思うのでそういう意味では拍手かも。
男とか女とか分からないので馬鹿にした感じがないのがフラットでいいのかもしれない。

0
2025年11月23日

Posted by ブクログ

「悪魔情報」というハンドルネームのオカルトオタクが現れた匿名掲示板スレを読んでいくある種のモキュメンタリー的な連作。読み口は完全にスレまとめサイトだ。しかも、面白くて読んじゃうタイプの。

この作品の面白さは、まず「ひと昔前のネット掲示板」が持つ独特のリアルな雰囲気にある。真剣に訴えるスレ主と、それを真面目に聞かない参加者たち。そのやり取りがコントのようでありながら、一周回って真面目な人、茶化す人、専門家、冷笑する人、逆張りする人など、多様な人間模様が混在するあの最悪で最高なインターネット空間が驚くほどそのまま描かれている。

しかし、この作品が唯一無二なのは、そのリアルさを土台にしながらも、そこから大きく逸脱していく点だ。作者は、リアルなモキュメンタリーを作る能力を持ちながら、あえて「実際の掲示板ではそこまで進まない」という領域まで物語を突き抜けさせる。

リアルな空間が「だんだん本当におかしいことになっていく」様は、壮大でくだらなく、非常に斬新だ。さらに、連作短編のように体験が連なっていくことで、まるで「オカルト版の常連住人」として、次々と奇妙な出来事に遭遇しているかのような追体験ができる点も、つい読み進めてしまう大きな魅力だと感じた。

めちゃくちゃ面白い。

0
2025年11月03日

「小説」ランキング