【感想・ネタバレ】かしこい単細胞 粘菌のレビュー

中垣俊之 / 斉藤俊行

単細胞生物の粘菌モジホコリが、迷路を解き、電車の路線図をつくります。でもどうやって？ 著者の中垣俊之さんは、これらの研究により、「人びとを笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞である、イグノーベル賞を、2度も受賞されました。単細胞で、かしこい粘菌の知られざる能力があきらかになります。

[ブクログ · ★★★★★]

賢い単細胞生物の代表格とも言える粘菌についての児童書です。
簡潔明瞭な説明に加え、綺麗な図や絵が理解を助けます。
粘菌がコンピュータのように振る舞うということは漠然と知ってはいましたが、あまりの凄さに脱帽しました。
餌と餌の間にある距離と光のストレスに対する実験で最短で接続されている様を見ると、彼らがストレス値を計算しているとしか考えられません。
明らかに理系らしい行動であり、感情的な我々は粘菌から学ぶことがまだまだ多いと感じました。

[ブクログ · ★★★★☆]

とても楽しい。粘菌の迷路は小学校中学年でも楽しめるだろうが、全体を理解するなら高学年からが適切。前半が少し難しいので、子どもが一人で読んでいると前半で挫折しかねない。補足や省略を入れながら前半は大人が一緒に読むとといと思う。

[ブクログ · ★★★★☆]

自立分散方式がおもしろかった。単細胞は頭悪いと思っていたのに、正解に辿り着くところがすごい。すごいことが発見されてもまだわからないことがあるのがロマン（そのからくりは、まだよくわかっていませんが　と書かれているところP33）。

[ブクログ · ★★★★☆]

たくさんの不思議傑作集だが、ふつうの小学生にはちょっと難しいかな。粘菌でイグ・ノーベル賞を二回受賞した著者の研究が分かりやすく、端的にまとめられている。粘菌と脳の仕組みの類似点に言及しているところが面白い。
もう少し詳しく書いた本も読んでみたい。